
シトロエン・ベルランゴ・ロングMAX Blue HDI XTRグリップコントロールパッケージ・アクアグリーン/価格:8SAT 484万2000円。1.5リッターディーゼル(130ps/300Nm)はなかなかパワフル
生活の幅を広げ、遊びゴコロを刺激する欧州生まれのMPV(マルチパパースビークル)が、ユーザーの熱い視線を集めている。その主役の1台がシトロエン・ベルランゴだ。
ベルランゴは2020年の日本導入以来、好調な販売を持続。2021年から5年連続で輸入車MPVセグメントの登録台数No.1を達成した。
人気の秘密は、何といっても卓越したスペースユーティリティと、シトロエンならではの快適性。そしてユーザーニーズを的確に捉えたリファインにありそうだ。試乗車はロングボディのグリップコントロールパッケージである。
パワートレーンは1.5リッターの直4ディーゼルターボ(130ps/300Nm)。それを8速ATと組み合わせている。
このディーゼルは「切れ者」といっていい。つねに余裕あるトルクを生み出し、気持ちのいい走りを演出する。高回転域はあまり得意ではないが、吹き上がりはスムーズで、その気になればスポーティランが楽しめる。音も騒々しくない。燃費は18.1km/リッター(ロング)と良好である。まさにMPVに最適な心臓だ。
もちろん使い勝手は最高。ベルランゴはフランスでは商用車としても活躍しているだけに各部の作りはタフ。モノスペースの室内は広大と表現したくなるほどで、人が乗るにも、遊びのグッズを満載するにも最適な設計となっている。
そしてこのスペースは、単に広いだけでない。各部に小物収納をレイアウトしたり、リアゲートにガラスリッドを追加したり、「便利なアイデア」をふんだんに盛り込んでいるのがうれしい。フランス人の自由で豊かなライフスタイルを彷彿させる室内である。
特筆ポイントはシートだ。前席はもちろん後席もシトロエンならではのソフトタッチ。商用車派生のワゴンというビジネスライクなイメージはまったくなく、座るだけでホッとする仕上がり。もちろん長距離でも疲れは少ない。どこかに、そしてどこにでも出かけたくなるシートの筆頭である。
ベルランゴは当初2列シートのショートボディ(全長4405mm)で登場し、2023年2月に3列シートのロングボディ(4770mm)を追加した。2024年秋にはマイナーチェンジでデザインをリフレッシュ。さらに2025年9月には悪路や雪道での走行性能を高める 「グリップコントロール・パッケージ」を発売。同年11月には、一時ラインアップから消えていた人気色の「アクアグリーン」を復活させるなど、ユーザーフレンドリーなモデル進化に積極的だ。試乗車は、まさにアクアグリーンのグリップコントロールパッケージ付きロングボディ。おしゃれでちょっとしたオフロードもOKというのがうれしかった。
ベルランゴは、「人生は楽しむためにある!」ということを思い出させてくれる「自由な乗り物」だった。ちなみにプジョー・リフターやフィアット・ドブロとはメカニズムや基本プロポーションが共通のBROS車の関係。3車はそれぞれが魅力的で高い実力の持ち主だ。欧州製MPVは、アクティブな生活の素晴らしいパートナー。どれを選んでも満足度は高い。
