山本善隆(カー・アンド・ドライバー統括編集長/以下、山本):見て、そして乗ってみて、まるでパワーボートのようなクルマだと思いました。豪快でパワフルで気持ちがいい。屋根もTバールーフで簡単に外せるし、スペシャルなクルマですね。
九島辰也(モータージャーナリスト/以下、九島):コルベットは1953年に誕生。長い歴史を誇るアメリカ唯一のピュアスポーツ。多くの熱心なマニアが存在する。アメリカにはユーザーが運営する立派な「コルベット・ミュージアム」も存在するほど、その愛は深いものなんだ。
山本:スイッチがずらりと並んだコクピットなど、いままで経験したことのない世界観の持ち主でした。まるでマーベル・コミックに出てくるようなアメリカンヒーローのイメージで、他に似ているクルマが思い当たらないところがとても魅力的ですね。
九島:歴代コルベットは、カーガイから寵愛を受ける特別なモデルであり、アメリカ人がアメリカ人のために作ってきたスポーツカー。しかも乗れば乗るほど体になじんでくる快適性をもっていて、走りも相当に素晴らしい。
山本:見た目の派手さだけでなく、クルマの基本がよく煮詰められていると思います。
九島:コルベットはレーシング活動にも積極的で機能は一級品。先代までは一貫してFRレイアウトを貫いてきましたが、このC8と呼ばれる8代目でついにMRを採用。エンジンの位置を変更するのは英断だったと思う。でもそれは、速さを追求した結果にすぎない。
山本:存在感としては唯我独尊。アメリカの広大な景色の中で走ることが前提になっているように感じられて、オーナー一人ひとりに独自の世界が持てるクルマなんだなと思いました。
九島:試乗車のエンジンは6.2リッターのV8OHV(502㎰)。あえてOHVにこだわっているのはエンジン高を低くするため。個人的にはC2/C4/C6が好みだけど、このC8も素晴らしいね。右ハンドルだし、日本でも楽しめるスーパーな存在だと思う。
