無限のアイデンティティはモータースポーツにある。長年のモータースポーツ参戦で磨いた技術力をフィードバックした無限のものづくりは、1973年の創立以来、不変だ。
試乗した2台のシビック・タイプRは、まさしく無限のレーシングスピリットを注ぎ込んで開発した意欲作。すでに各アイテムを販売しているグループAをもとに、現在は究極的な性能を追求したグループBもラインアップしている。今回は、グループAを場内と公道で、グループBを場内で試乗した。
両車ともエアロパーツは空力性能をさらに向上させる機能アイテム。CFD(数値流体力学)開発や風洞試験走行テストを実施。最適な形状が追求され、グループAで標準車比25%増のダウンフォースを実現している。
足元にも注目。BBSと共同開発した19インチアルミホイールFR10は、最適バランスに徹底的にこだわった。しかも純正ホイールと同サイズながら4本で約10kgの軽量化を実現したという。
メカニズム面は標準仕様と基本的に共通。ただしグループAのみパフォーマンスダンパーを装着している。
場内でその実力の片鱗を体感したのち、グループAには公道でも試乗できた。やはりその走りは別格だ。ベタッと地面に吸い付く感覚があり、それがステアリングを通して伝わってくる。ハイスピードなコーナーが似合う。攻めたドライビングでも気持ちよく走れそうだ。
場内のみ試乗したグループBはさらに圧巻だった。ポテンシャルは一段とハイレベル。サーキットを視野に入れ、各パーツの形状はもちろんカーボンやチタンといった素材にいたるまで吟味して開発されている。その結果、全体で約38kgの軽量化と約3倍のダウンフォースを発生させることに成功しているという。
ブレーキもブレンボ製鍛造6ポットキャリパーを採用。ローター径を拡大しながら純正と同等程度の重量を実現しており、ブレーキパイプも専用設計のものが与えられている。
さらにスポーツエキゾーストシステムは中間パイプから専用開発したもので、チタンを採用。純正比8.75kgの軽量化を実現すると同時に、パイプ径拡大とフィニッシャーをセンター1本出しに変更した結果、排気効率を改善され、中間トルクが増大したという。音も素晴らしい。
走りは激変レベル。ステアリングを切った瞬間から自由自在に動く感覚がある。スラロームで車速をあげていっても、後半で破綻するようなこともない。FWDでもリアがしっかりハンドリング性能に貢献している印象だ。
動力性能はまさに刺激的。中間トルクの増した盛り上がり感のある加速が楽しめ、7000rpmまで一気に回る。ブレンボ製ブレーキのキャパシティは、かなりのレベルだった。
最後にN-ONE e:に装着されたパフォーマンスダンパーを体感した。装着の有無で、ステアリングの切り始めからの応答性が確実に異なる。装着車は舵角が少なく、コーナリング中に切り増した際のレスポンスもいい。スラロームでは反応の連続性が一定している点を実感した。早い操舵にリニアに反応し、リアがしっかりついてくる。パフォーマンスダンパーの効果をあらためて実感した。
MUGEN Super-ONE Prototypeは、スーパーONEのスポーツフィールをストレートに表現。ブラック仕上げのフロントフードと大胆なエアロパーツは迫力たっぷり。アルミも専用形状。「無限」の印象的な文字組みが目を射る。ボディサイズは標準仕様と同等。公道を走るBEVレーシングカーを目指し開発中
