【復刻版カタログ】元祖「羊の皮を被った狼」。一見ジェントルながらスポーツカーを凌ぐ性能を見せつけた初代スカイライン2000GTの凄み

スカG 01

1965年 プリンス・スカイライン2000GT(S54-II型)

 カタログは1965年2月版(18㌻編集/実寸294×211mm)。スカイライン2000GTは、日産自動車に吸収合併される以前のプリンス自動車工業が、1964年5月の第2回日本グランプリ参戦用に開発した「スカイラインGT」の正式市販モデル。スカイラインGTは第1回日本グランプリの惨敗を挽回しようと、プリンスが持てる技術を投入したスペシャルモデル。ロングノースに改造したスカイライン1500のボディに、上級版グロリアの2ℓ直6OHCエンジンを強引に搭載し、レース直前に限定車(100台)として登場しました。鈴鹿サーキットで行われたレースでは、純レーシングプロトのポルシェ904の参戦により総合優勝こそ逃しましたが、1周だけとはいえトップを快走。今日に続く「スカイライン神話」を樹立しました。カタログが紹介する「スカイライン2000GT」は、レース後の高い人気を背景に正式グレードとして誕生したカタログモデル。イタリア・ウエーバー社製のキャブレターを3連装し、125psの最高出力と180km/hのトップスピードを誇りました。2000GTは、多くのレースで勝利を収め「羊の皮をかぶった狼」としてマニアの憧れの的になります。フロントフェンダーに装着されたのは“赤バッジ”。なお2000GTは、後にシングルキャブレター(105ps)の普及版デビューを機に、3キャブ仕様が「GT-B」、1キャブ仕様は「GT-A」を名乗り、2グレード構成に発展しました。

※資料協力/ブックガレージ

スカg 02

スカg 03

スカg 04

スカg 05

スカg 06

スカg 07

スカg 08

SNSでフォローする