【人気モデル研究】運転を楽しむFRオープン、マツダ・ロードスターの色褪せない人馬一体感

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ。現行ND型は軽量&コンパクトを徹底。ライトウェイトスポーツの魅力を凝縮した存在。最新モデルは、2021年末の改良でKPC技術を採用。ハンドリングを一段とリファイン

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ。現行ND型は軽量&コンパクトを徹底。ライトウェイトスポーツの魅力を凝縮した存在。最新モデルは、2021年末の改良でKPC技術を採用。ハンドリングを一段とリファイン

ファーストカーにも最適な傑作2シーター

マツダ・ロードスターSレザーパッケージ 価格:6MT 325万7100円
総合評価/67点
CDテストモード燃費/15.9km/リッター

エンブレム

 現行ロードスター(ND型)は、2015年の登場ながら、最近になって新車を購入した友人が何人もいるほど、まったく古さを感じない。それは2021年末に、KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)と呼ぶ新技術が導入されたことが大きい。KPCは、ロードスターのリアサスペンション特性を活かし、コーナリング時にリア内輪をわずかに制動することでロールを軽減。姿勢を安定させる仕組みだ。
 KPCの恩恵は小さくない。ドライブすると確実にリファインを実感する。持ち前の素直に動く感触を損なわないままロールが減り、ハンドリングの精度感が高まっている。

ロードスター リア

  エンジンは、2018年の改良時に改善済み。このとき、日本仕様ではRFのみに搭載される2リッターユニットの進化幅が大きく、ソフトトップ用1.5リッターは、あまり話題にならなかった。だが数値的な向上代は微々たるものだが、ドライブすると明らかに違う。7500rpmまで振動もなくスムーズに回るようになった。今回も、あらためて魅力を確認した。パワーはそこそこだが、よく回り、小気味よく走る。

ロードスター インパネ

ロードスター シート

  ND型は、利便性にもかなり配慮している。座ったまま開閉できるソフトトップや風の巻き込みを抑えるためのアイデアをはじめ、車内各所には収納スペースをなんとかひねり出して設定した。トランクも、これ以上は無理というほど広い。

  右ハンドル仕様のドライビングポジションについては注文がある。可能な限り後方に搭載されたエンジンやトランスミッションの影響で、脚の角度がどうにも不自然になる。左足の置き場も落ち着かない。左ハンドルで乗れる国をうらやむしかない。

Brief Comment

チャート

 2シーターオープンなので、どうしても配点が低くなる要素が多く、得点は抑えめになった。しかし実に魅力的。登場から年月が経過しても根強い人気を誇っているのが納得できる。ロードスターは、運転するのが本当に楽しいクルマの筆頭である。小柄なスポーツカーとしてこれ以上は望めないほど利便性に配慮されている点も強調したい。後席不要なら、ファーストカーとしてもお勧め。人生に輝きをプラスする個性派だ。

マツダ・ロードスター主要諸元

グレード=Sレザーパッケージ 価格:6MT 325万7100円
全長×全幅×全高=3915×1735×1235mm
ホイールベース=2310mm
車重=1020kg
エンジン=1.5リッター直4DOHC16V
エンジン最高出力/トルク=97kW(132ps)/152Nm(15.5kgm)
WLTCモード燃費=16.8km/リッター
駆動方式=FR

フォトギャラリー

 

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