【話題モデルの追跡調査】復活した「ホンダ・プレリュード」はどんなユーザーに愛されているのか!?

ホンダ・プレリュード 価格/617万9800円 パワートレーンは2リッターエンジン+モーターで構成。S+シフトが生む気持ちのいいパフォーマンスとWLTCモードで23.6㎞/リッターの良好な燃費が自慢

ホンダ・プレリュード 価格/617万9800円 パワートレーンは2リッターエンジン+モーターで構成。S+シフトが生む気持ちのいいパフォーマンスとWLTCモードで23.6㎞/リッターの良好な燃費が自慢

大胆なシルエットは当初MRスポーツとして企画したのかもしれない!

 プレリュードは気になるモデルだ。なんたって、このSUV全盛の時代に登場した2ドアクーペである。4枚のドアを持つセダンならまだしも2ドアクーペは究極のパーソナルカー。リアシートはほぼ荷物置きスペースだからマーケットはかなり限定される。クーペはほしくても、なかなか買えないクルマの筆頭でもある。その意味ではこのクルマを市販化したのは英断。メーカーとしては注目度は高くても売れなくては話にならないからね。そこで、プレリュードの販売はどうなっているんだろう、と関心がわく。

サイドビュー

 さっそく昨年9月の発売からおよそ10カ月経ったプレリュードの現状を見てみたいと思う。まずはメーカーに問い合わせた販売台数だが、6月25日現在の国内販売台数は3903台だ。発売当初の国内月販目標台数は300台で、1カ月で目標の約8倍となるおよそ2400台を受注したことがニュースになった。それでいうと、目標台数は達成しているので、ホッとする。クルマがすべてSUVではつまらない。クーペやセダン、コンバーチブルやロードスターがあってこそ、カーカルチャーは積み重なっていく。

 ちなみに、海外での販売は5月末現在で3128台になる。アメリカでの販売は発売当初不振が続いたが、今年春以降挽回しているらしい。アメリカにおけるホンダは確立したブランドだけに、ここからの巻き返しを期待したいところだ。

ユーザー比率

 話を国内に戻そう。では、実際どんな方々がプレリュードを購入しているのか。ユーザープロファイルを分析してみよう。まずは年齢別。メーカーのデータによると、60代以上が45%でトップ、続いて50代が30%、40代が10%、30代9%、20代6%と続く。なんと恐ろしいことに50代以上が75%を占めている。

 これには2つの要因が考えられる。まずは子育てを終えたからこそ持てるパーソナルカーとしての選択。子供たちを乗せてドライブすることを考えるとSUVやミニバンの優位性が高まる。でも、子供が巣立てばひとり、もしくはふたり乗れれば十分だ。それにプレリュードは価格的に若者には難しい。600万円オーバーはちょっとしたハードルだ。ただし、あと2〜3年経って中古車が増えてくれば若い層に波及する可能性は大いにある。

 もうひとつの要因は“プレリュード”の名前と“デートカー”というキーワード。ここが刺さった結果50代以上の触手が伸びたと考えられる。メーカーは“令和のデートカー”としたが、受け手は“昭和のデートカー”を引きずっているのかもしれない。2代目プレリュードあたりに甘酸っぱい思い出を持っている大人は少なくないはず。なので、男女比率は、当然男性92%。まさにこのフレーズの賜物だ。

リア走り

インパネ

 次に「ユーザーの気に入っているポイント」についてのアンケート結果を見てみる。すると、4つの項目が目立った。①デザインのかっこよさ、②走りのフィーリング、③静粛性と乗り心地、HEVらしい上質感、④実用燃費のよさ、だ。これらはすべて、われわれメディアがクローズドエリアや公道での試乗で感じたことと同じ。開発陣が意図したところがちゃんと伝わったということだ。

 個人的にも同意で、このデザインはかっこいいと思うし、街中で目をひく。プレリュードという言葉の響きに見合ったエレガントさが感じられるのがグッドだ。その意味では歴代モデルの伝統が生きているのかもしれない。個人的にはもう少しロングノーズだとうれしいのだが、プラットフォームやシャシーの共有を鑑みれば、これで十分。このクルマはまずは発売にこぎ着けことに意義がある。

エンジン

Sプラスシフト

 走りに関してはモーターの加速感とホンダらしい軽快なハンドリングが高評価を得ている。タイプRとパーツを共有しているのだからハズすわけにはいかないし、悪くなりはしない。期待どおりと考えて問題ないだろう。そしてS+シフトがユーザーに支持されているのはうれしい。S+シフトに関しては、言葉で伝えるのは難しく、乗らないと魅力がわからないのが難点。だがユーザーが満足している話が伝われば、しだいにマーケットに浸透していくだろう。S+シフトはe:HEVには欠かせない新たなホンダの武器である。

 国内で人気のボディカラーは、ムーンリットホワイト・パール61%、メテオロイドグレー・メタリック15%、フレームレッド13%、クリスタルブラックパール11%だ。エクストラフィーのかかるホワイトが一番人気なのは、購入年齢が高いからだろう。そこをケチらない方々が選んでいる。意外なのはレッドの少なさ。「プレリュード=赤」の図式は令和では成立しない。還暦にチャンチャンコ替わりに赤いクルマを買った身からすると、レッドはちょうどいい気がするのだが。

カラー

シート

 といった「その後のプレリュード」レポートだが、8月20日から特別仕様車、2027リミテッドエディションが発売されることがアナウンスされた。専用ボディカラーのモデルだ。すでにホームページに載っているので確認してほしい。一段と上質な大人仕様になっている。

 それにしてもこのクルマは知れば知るほどポテンシャルを感じる。プレリュードの炎がさらに燃えるようにホンダにはどんどん薪をくべていってもらいたいと願う。

魅惑のボディカラーと内装色で “大人の色気”を演出した特別仕様デビュー

特別仕様

特別仕様車 2027 Limited Edition
2027リミテッドエディション/価格 630万6300円。リミテッドエディションはプレミアムクリスタルガーネット・メタリックの専用ボディカラーとボルドー&ブラックのシートで一段と妖艶に仕上げたスペシャル版。エクステリアの変更点はフロントのグリルモールがボディ同色になり、前後バンパーのアクセントはブルーからレッドに。切削ブラッククリアのアルミとレッド仕上げのブレーキキャリパーを装着する。室内もスペシャル。標準ではホワイトの部分をボルドーカラーで統一。ステアリングのステッチカラーはレッドに変更された。発売は2026年8月20日からスタートした。

内装

ブレーキ

エンブレム

諸元

フォトギャラリー

SNSでフォローする