プレミアムには上質さとともに高い動的ポテンシャルが必須。レクサスとともにマツダに期待する【CD取材ノート】

RXメイン世界が認め、憧れとなるプレミアムの条件とは何か

 レクサスは日本で唯一のプレミアム・ブランドを目指し、最近では古くから認められてきた海外のブランドからも、侮れない強敵と認知をされるようになってきた。日本生まれのブランドでありながらいち早くBEVモデルを提案したという点でも、「この先はBEV一択」という動きを示す欧州プレミアムに対する対抗の姿勢は明確である。

 と同時に、かつては「静」のイメージの強かったレクサスの作品が、このところ急速に「動」のイメージを強めつつあるのもポイント。最新のRXは、時に彼の地で「退屈」と受け取られかねなかった動的ポテンシャルが大幅に向上したことで、真に「プレミアムSUV」と呼ぶに相応しい実力が備わってきたと感じる。

RXリア

CX-60メイン

 一方、そもそも動的ポテンシャルが高かったのがマツダの作品。CX-60を目にするとそこに高い静的質感が加わったことで、一気にプレミアムSUVとしての適性を高めたと実感させられる。

 まだ粗削りで本来狙ったレベルに達していないのでは? と思われる挙動も皆無ではない。そこはあらゆるハードウェア部分を一度に刷新させたことによって、まだ熟成に至っていないという可能性が考えられる。欧州プレミアム・ブランド発のモデルであっても「熟成後」に乗り味の変化が認められる事例は珍しくない。CX-60を筆頭としたラージ商品群に対する真の評価には、今しばしの時間が必要になるのかもしれない。

CX-60リア

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