速さは慣れるが、楽しさは永遠! MTはクルマ好きの名パートナーである【CD取材ノート】

MTの魅力トップスポーツ派ドライバーのこだわり、今マニュアルミッションを選ぶ意味

MTイメージ

 最新の2ペダルトランスミッションの実力は本当に凄い。それはツインクラッチ式MTのDCTだけでなく、トルクコンバーター式のATも例外ではない。筆者は以前、MTと2ペダルトランスミッションの両方をラインナップするクルマで0→400m加速タイムを計測したことがある。それもプロのレーシングドライバーを招いてだ。何度計測してもMTより2ペダル・トランスミッションのほうが速かったのを覚えている。ちなみに現在のモータースポーツの世界でも、2ペダルは常識。F1を含むトップカテゴリーはすべて2ペダルである。さらにフェラーリやマクラーレンなど、世界の名だたるスーパースポーツのほとんどが2ペダルのトランスミッションを搭載する。もはや、「速さ」や「効率」、「正確さ」と言う観点では、MTを選ぶ理由は見つからない。

Z走り

スープラ走り

 ただし、クルマはタイムや効率だけでは語ることができない。ボクはMTを選ぶと言う事は“無駄”を楽しむ事だと考えている。MTだけの特権は「自分の操作がクルマの走りに直結」すること、さらに「クルマが凄いのではなくドライバーが凄いと言わせられる」し、「クルマとドライバーの対話性」はさらに高まる。要するに、「速さはすぐに慣れる」が「楽しさは永遠」なのだ。

 さらに言うと、MTは運転が上手な人であれば2ペダルトランスミッションのようにスムーズに走り、逆に下手な人だとギクシャクして不愉快な走りになってしまう。ドライバーの技量しだいでクルマの走りが大きく変わる。そういう意味では、運転のスキルを可視化するのにピッタリな存在。いつの時代も「運転が上手ですね!!」と言われるほうが嬉しい!

Zスタイル

スープラスタイル

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