ポルシェが911の高性能バージョン「911 GT3」に、ポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャーによって特別に仕立てた初めての日本限定モデル「911 GT3アルティザンエディション」を設定し、30台限定で予約受注を開始。911 GT3の徹底したエンジニアリングと、江戸切子と藍染という日本で尊ばれる伝統工芸の精神的遺産を高次元に融合。足回りや空力ボディパーツにはマンタイキットを装備
ポルシェ ジャパンは2026年6月18日、ポルシェ911(992.2)の高性能バージョン「911 GT3」をベースに、ビスポーク部門のポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャー(Porsche Exclusive Manufaktur)によって特別に仕立てた初めての日本限定モデル「911 GT3アルティザンエディション(911 GT3 Artisan Edition)」をラインアップし、予約受注を開始した。車両価格は5357万円の設定で、販売台数は30台の限定だ。
ポルシェ ジャパンの設立30周年を記念するとともに、「真のラグジュアリーは細部に宿る」という独自の哲学から生まれた今回の限定モデルは、パワートレインに最高出力510ps(375kW)/最大トルク450Nmを絞り出す自然吸気の3996cc水平対向6気筒DOHCエンジンと、デュアルクラッチタイプの7速PDK(7速ポルシェドッペルクップルング)のトランスミッションを搭載する911 GT3の卓越したサーキット性能に、日本の職人技の繊細な精密さを高度に融合させたことが特徴。単なる自動車ではなく、手仕事によって完璧を追求する熟練の職人“アルティザン(Artisan)”の精神を体現する1台に仕立てている。
二面性をテーマに構成されたエクステリアは、ホワイトのボディカラーを基調に、ペイント・トゥ・サンプルのクラブブルー(W60)と淡いブルーのアクセントを施し、藍染に象徴されるジャパンブルーへの敬意を表現。サイドリバリーには、空気と時間の流れを象徴するグラデーションを採用する。また、前20インチ/後21インチの軽量鍛造アロイホイールは前ハイグロスホワイト/後クラブブルーで塗装。前輪のセンターキャップにはクラブブルーの“GT3”ロゴを入れ、また後輪のカーボン製エアロディスクのクラブブルー塗装は江戸切子ガラスの伝統的な“魚子”と“矢来”の模様を独自に解釈して採用した。さらに、リアウイングの底面にはデザイナーの手書きによる“Engineered in Flacht,Sharpened in Meuspath,Build for Japan(フラハトで設計され、モイシュパトで磨き上げられ、日本のために造られた)”の一文を施し、特別なモデルであることを際立たせている。

▲前20インチ/後21インチの軽量鍛造アロイホイールは前ホワイト/後クラブブルーで塗装。後輪のカーボン製エアロディスクのクラブブルー塗装は江戸切子ガラスの伝統的な“魚子”と“矢来”の模様を独自に解釈して採用する
インテリアに関しては、ダッシュボードおよびドアを含むインテリアのレザーを、内側にスピードブルー、外側にホワイトのダブルステッチを配して、公道とサーキットという二面性を象徴する。また、ブラックのブラッシュドアルミニウム製Exclusive Manufakturイルミネーテッドドアシルガードには“GT3 Artisan Edition”のロゴをあしらって、特別感を強調した。さらに、グラブハンドル付きの軽量カーボンドアパネルや収納ネット、ブラックレーステックス仕上げのダッシュボード上部などで構成するヴァイザッハパッケージを標準装備。カラーテーマはサテングロスのセラミカデコレーティブトリムにハイグロスのクラブブルーエレメントをアクセントとして加えることで継続され、スチール製ロールケージはセラミカ (サテングロス) で塗装する。合わせてGTステアリングホイールはレーステックスで仕上げ、日本の国旗をオマージュするレッドのボタンが付いたホワイトのドライブモードセレクターを特別装備。PDKギアセレクターはホワイトのグラフィックとセラミカのアクセントを施し、シフトブーツ下のプレートにはホワイトの“GT3”ロゴをあしらった。

▲ブラックのブラッシュドアルミニウム製Exclusive Manufakturイルミネーテッドドアシルガードには“GT3 Artisan Edition”のロゴをあしらう。“MANTHEY”ロゴが光るイルミネーテッドエントリーも装備
一方で特注のスポーツバケットシートのパターンは、何世紀にもわたり磨き上げられてきた日本の伝統的な藍染から着想。深みのある色調と繊細な濃淡の変化で知られる藍染は、クラフトマンシップ、忍耐、そして精密さを体現する技法で、その精神をシート表皮に反映させる。具体的には、シート中央部に新開発のテキスタイルを使用し、ホワイトからクラブブルーへとグラデーションするデザインを採用。また、ヘッドレストにはホワイトの“GT3”ロゴとスピードブルーの江戸切子模様を刺繍で入れて、スペシャル度を際立たせた。
藍染の哲学はポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャー・アクセサリーにも盛り込まれる。車両キーはボディと同じホワイトで塗装したうえで、エクステリアのリバリーと呼応したグラフィックオーバーレイを採用。また、レザーのキーケースにはスピードブルーのステッチを施し、さらにウォレットは内側にスピードブルーのダブルステッチ、外側にホワイトのステッチを配して、日常生活の中で静かにクルマの比類なき独自性を伝えるようアレンジした。

▲藍染の哲学はポルシェ・エクスクルーシブ・マニュファクチャー・アクセサリーにも盛り込まれる。車両キーはボディと同じホワイトで塗装したうえで、エクステリアのリバリーを反映したグラフィックオーバーレイを採用
モータースポーツ界で世界的な評価を確立したドイツのレーシングチームであるマンタイレーシングとタッグを組んで開発したアップグレードキット「マンタイキット」を導入した点も見逃せない。4方向調整可能なコイルオーバーサスペンションやペダルフィールを向上させる高性能ブレーキパッドおよびステンレスメッシュブレーキライン、空力特性を最適化させるエアガイドエレメント、フロントリップおよびフラップ、カーボン製エアロディスク、リアディフューザー、大型エンドプレート付きカーボンリアウイングなどを装備して、サーキットでの走行性能を引き上げている。
