【話題のクルマ最新事情】身近なB5シリーズも新登場。すべてを一新した第3世代の日産リーフは世界をリードするBEVなのか!?

日産リーフ B70・G/価格:599万8700円。B70は78kWhバッテリーを搭載。Gの一充電航続距離は685km。リーフには55kWhバッテリーを積むB5シリーズが新登場

日産リーフ B70・G/価格:599万8700円。B70は78kWhバッテリーを搭載。Gの一充電航続距離は685km。リーフには55kWhバッテリーを積むB5シリーズが新登場

BEVの長所と弱点を知り尽くした日産の最新作

 期待の3代目リーフのデリバリーがスタートした。同時に早くもラインアップが充実。より魅力的な存在へと成長した。新たに登場したのは、既存のB7シリーズの弟分的な性格のB5シリーズである。相違点はバッテリー容量。駆動用電池をB7系の78kWhに対し55kWhに変更し、B7比で約35万円安い438万9000〜616万2200円のリーズナブルな価格を実現した。中でも注目は装備を絞ったSグレードだ。令和7年度の補正予算によりCEV補助金が全車129万円に増額されたこともあり、実質的に309万9000円から購入できる。もはや同クラスのハイブリッド車と同等か、それ以上にリーズナブルなイメージである。

「そろそろBEVもいいかな」と考えているユーザーにとって、B5シリーズの登場は朗報といっていいだろう。航続距離はB7の最長702kmに対し、521kmにとどまるが、それでも実用十分以上のスペックを確保している。

 今回はB7シリーズの上級グレード、Gを公道で試乗した。スタイリングは適度な先進感と上質な印象をアピールする。モダンなクロスオーバースタイルにガラリと変わった3代目は、日産のフラッグシップBEV、アリアのコンパクト版のような雰囲気だ。印象的な意匠の19インチアルミと相まって数あるBEVの中でもフレッシュな印象を放っている。Cd値も0.26とクラストップ級を実現している。

走りイメージ

ルーフ

 ボディサイズは4360×1810×1550mm。旧型よりも大きくなったように感じるが、実は全長は2代目より120mm短い。最小回転半径も19インチタイヤ装着車でも5.3mとなかなか小回りもきく。

 キャビンはスペースも開放感も快適そのもの。新型は、従来は車内にあった空調ユニットをアリアと同様にボンネット下に移動している。BEV専用設計のCMF-EVプラットフォームを採用したことの成果だ。おかげで前席の足元が広々と開放的になった。さらに後席フロアもセンタートンネルがなくなりフラットになるなど、車内の居住性が大幅に向上している。シートの作りもいい。オプションながらユニークなデザインの調光パノラミックガラスルーフが設定されたのも新しい。

インパネ

シート01

シート02

 インパネはスッキリとした先進造形。12.3インチのメーターと14.3インチのセンターディスプレイを連結したモノリススタイルのデザインを採用している。Googleを駆使した最新のインフォテイメントシステムを搭載した点も、3代目の大きなポイントである。主要機能が音声でコントロールでき、インフォテインメント系のメニューも充実している。BEVを賢くスマートに使いこなすためのルートプランナーなど、独自のアイデアを満載している配慮も心に響く。

メーター

センター

 ルートプランナーで目的地を設定すると、途中での充電時間を考慮した最速のルート設定を行い、到着時点でのバッテリー残量なども高精度で予測してくれるのである。実にユーザーフレンドリーな配慮といえる。

滑らかさと静粛性は特筆レベル。プロパイロット2.0をはじめ先進機能も充実

 走りの仕上がりもかなりのもの。乗っていて本当に気持ちよく、快適だ。210ps/355Nmのモーター出力を誇るパワートレーンには、高出力化と小型化、静粛性を両立し、モーター/インバーター/減速機を一体化した3in1のEVパワートレーンを採用した。各部の作り込みは素晴らしい。他のBEVではちょっと味わえないほど、走りは滑らかで静かだ。

 速さを売りにするクルマではないが、加速性能も力強い。標準モードでも十分だが、とくにスポーツモードを選択したときのリニアで力強い加速はなかなかの快感。加速だけでなく減速側の動きのマナーもよくできているのもポイントである。回生ブレーキの強さはパドル操作で、4段階から選べる。

リア

ハンズオフ

 乗り心地とハンドリングのバランスも優秀だった。日本専用にチューニングされた足回りは、235/45R19という大径で偏平なタイヤを履くGグレードでも快適。荒れた路面でもボディ上屋部分のブレやピッチが小さく、凹凸や段差を乗り越えたときの衝撃も小さい。もうひとつ感心した点が、ラックアシストになったステアリングフィールだ。操舵感がスッキリとしていて、軽いのに路面からのインフォメーションを的確に伝える。BEVならではのリニアな駆動力、そして完成度の高い足回りとあいまって、まさしく意のままに操ることができる。

 B7は先進のプロパイロット2.0を装備できるのもうれしいポイントだ。高速道路で試してみるとやはり本当に運転が楽になる。ハンズオフはもちろん、車線変更の際の安全確認をクルマに任せられるというのは本当に便利だ。また、Gに設定されたプロパイロットパーキングも試してみたが、これほどラクで的確に自動駐車してくれるシステムはなかなかない。

システム

タイヤ

充電リッド

 試乗中にふとメーターを見ると、バッテリー残量が73%なのに走行可能距離は400kmを超えていた。リーフはすべての点で本当によく出来ている。世にあるBEVの中で、もっともオールマイティな1台に思えてきた。

エンブレム

ラインアップ

諸元スタイル

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