史上最速の新型アストンマーティン ヴァンテージ、フォーミュラ1®の新公式FIAセーフティカーに採用

 アストンマーティンは2024年3月6日、F1®の公式FIAセーフティカーとして新型ヴァンテージが採用され、今週末に開催される「フォーミュラ1® STC サウジアラビア グランプリ 2024」でF1®マシンを先導すると発表した。

アストンマーティンVantage

▲フォーミュラ1®の新公式FIAセーフティカーに採用されたアストンマーティン ヴァンテージ

 3週間前に、ヴァンテージGT3レーサーとAMR24 F1®チャレンジャーと共に発表されたばかりの新型アストンマーティン ヴァンテージは、純粋なパフォーマンスを讃える正真正銘のモデルであり、アストンマーティンの111年の歴史の中で最もダイナミックな時期を完璧に反映したクルマだ。

 今週末に開催される「フォーミュラ1® STC サウジアラビア グランプリ 2024」のフォーメーションラップで全20台のF1®マシンを先導した後、ピットレーン出口で待機する。また、「SC(セーフティカー)」表示の際など、安全上の必要がある場合にはコースに出て、F1®レースのペースコントロールをする役目を果たす予定だ。

アストンマーティンVantage

▲サーキットで最大限のアタックを可能にするため、床下のエアロダイナミクスをさらに追加・改良し、ダウンフォースを強化するために新しいリアウイングが取り付けられいる

 アストンマーティンは、フォーミュラ1® に「アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1®チーム」としてAMR24の2台が参戦しており、フェルナンド・アロンソ選手とランス・ストロール選手がステアリングを握る。

 特別仕様のアストンマーティンが、フォーミュラ1®でセーフティカ―の役割を果たすのは今年で4シーズン目となる。

市販のアストンマーティン ヴァンテージ とフォーミュラ1®FIAセーフティカー

▲0-100km/h加速3.6秒。先代モデルと比較して、パワーは30%増大の665ps、トルクは15%増強の800Nmを実現

 地上最速の世界のグランプリ™サーキットでフォーミュラ1®をリードするにふさわしく、このヴァンテージにはいくつかのチューニングが施されて、特別装備が装着されている。

 F1®マシンのタイヤは限られた温度域でしか性能を発揮できないため、セーフティーカーは、F1®マシンをリードする際に速い速度で走る必要がある。

 サーキットで最大限のアタックを可能にするため、このユニークなマシンは床下のエアロダイナミクスをさらに追加・改良し、フロントスプリッターを延長してプロファイル化されている。また、ダウンフォースを強化するために、ビスポークによる特別なポジションに新しいリアウイングが取り付けられ、チューニング済みのガーニーフラップを装着。また、急速に冷却されるタイヤを装着したF1®マシンの先頭を走る際には、100分の1秒単位でのパフォーマンス向上が重要となるため、FIAライトバーには、新しいエアロプロファイリングも施された。

■アストンマーティンのグローバルチーフブランド&コマーシャルオフィサー マルコ・マティアッチ氏 コメント
「Vantageは、アストンマーティン・ブランドの真髄です。ハンドビルドされた強力な4.0ツインターボV8エンジンを搭載した新型Vantageは、この種のエンジンでは最速であり、従来モデルよりも30%パワーが向上しているため、Vantageセーフティカーはつねに素早く飛び出すことができます。公道走行可能な新型Vantageの性能はこのようにすでに高いため、FIAセーフティカーとしての役割を果たすためのエンジンのアップグレードや冷却システムの変更、またブレーキ性能のアップグレードなどは必要ありませんでした。この役割のために生まれたクルマといっても過言ではありません」

ヴァンテージ インテリア シート

▲シートはポールポジションシートに変更され、高速でサーキットを走行する際も、しっかりと座席にホールド可能だ

 ヴァンテージセーフティカーの車内には、ドライバーと同乗者がそれぞれの役割を果たすためのシステムが多数搭載されている。市販車のシートはポールポジションシートに変更され、FIAセーフティカーのドライバー、ベルント・マイレンダー氏と同乗者が、高速でサーキットを走行する際も、しっかりと座席に固定されるようになっている。

 ビスポークのセンターコンソールには、FIAのシステムを操作するためのスイッチ類が装備されているほか、ライブのラップタイム、全マシンのコース上の位置、そしてリアビューカメラを表示するスクリーンも設置。機能的とはいえ、セーフティカーがアストンマーティンであることに変わりはない。ブランドのレーシングカラーにちなんで、インテリアは独自のライムエッセンスのトリムで仕上げられている。

アストンマーティン ヴァンテージ フォーミュラ1®FIAセーフティカー インテリア

▲アストンマーティン ヴァンテージ フォーミュラ1®FIAセーフティカー インテリア

■FIAセーフティカードライバー ベルント・マイレンダー氏 コメント
「アストンマーティンVantageを運転でき、うれしく思っています。このクルマは素晴らしい血統を受け継いでおり、中でもこの最新モデルはこれまでで最速です。第一印象では、ハンドリングの向上とパワーの向上がすぐに感じられ、とても好感が持てました。私たちはコース上への出動要請に迅速かつ安全に対応できるよう、高速で特化したマシンを必要としており、Vantageはこういった性能をしっかりと備えています。私は過去3シーズンにわたりVantageのドライビングを楽しんできましたが、今回、新型Vantageをいち早く運転し、世界最高峰のサーキットでそのパフォーマンスを存分に体験できることを幸せに思っています。」

■アストンマーティンのグループ最高技術責任者 ロベルト・フェデリ氏 コメント
「Vantageに込められたすべての思い、すべてのアイデア、すべてのテクノロジー、そしてデザイナーによる創造のすべてが、F1®ファンの皆様にお楽しみいただけるようになりました。この新型モデルはすでに、これまでで最も速く、最もドライバーにフォーカスしたVantageであり、この特別な役割に最適なクルマです。今回F1®の公式FIAセーフティカー向けに仕様を変更する際、FIAの装備を追加する作業だけで済みました。もちろん、サーキットをアタックし、最新のウルトラ・ラグジュアリーなハイパフォーマンス・カーの能力を発揮できるよう、ロードカーにはないエアロも追加されています。」

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