人とクルマ、街の風景が織りなすストーリーを作品にまとめる/安藤俊彦さんの好きな作品・代表作(2026年10月号)

人とクルマ、街の風景が織りなすストーリー。味わい深いクラシックなスタイルを引き立たせる乗り物たち

 温かみのある独特のタッチで、人とクルマ、街の風景をめぐるストーリーを描き出す安藤俊彦さん。原画を拝見すると、アクリル絵の具の重なりをヘラなどで掻き取るスクラッチ・ドローイングの技法や、 アクリル絵の具のうねりや厚み、絵の最後に「竹ペンで一気に引く」という動きのある墨線の盛り上がりなど、筆やペン、ヘラの動きまでがリアルに感じられる作品です。  今回は、今年10月に開催予定の2人展に出品予定の新作を、先んじてご紹介いただきます。

 作品①は、今年の10月22日〜27日に静岡県浜松市の遠鉄百貨店で開催予定の高梨廣孝さん(スクラッチ・モデル AAF会員)との2人展に出品する『ホンダ・スーパーカブ』です。

 2019年、銀座和光ホール(現セイコーハウスホール)で開催した「スクラッチ・モデルとスクラッチ・ドローイングの世界」のパート2です。

作品①『ホンダ・スーパーカブ』 画材:アクリル絵の具、ジェッソ、色鉛筆、黒インク、メディウム制作:2026年

 ボクは静岡県生まれ、高梨さんは元ヤマハのデザイナーであったという縁もありました。そして、静岡県はホンダ、スズキ、ヤマハなどに関連がある土地柄ということもあって、一度は展示会を開催してみたいと思っていた場所です。

 2輪車の絵は、バイク雑誌『MOTO NAVI』の巻頭画を10年以上描いてきましたが、ほどんど輸入バイクばかりでした。国産バイクはスーパーカブを2度ほど描いたくらいです。

 このレトロな形は、子供の頃から見ていたので楽しく描けました。

 作品②は、『黒猫とギャルソン2』です。この絵も、浜松での2人展に出品するため描きました。

作品②『黒猫とギャルソン2』 画材:アクリル絵の具、ジェッソ、色鉛筆、黒インク、メディウム 制作:2026年

 7年前の銀座和光ホールでの2人展では、モノクロ人物画シリーズを出品しました。今回のパート2では、ボクが描き続けている人物画シリーズとして、ギャルソンと楽師を展示する予定です。

 作品③は、『2CVと黒猫』です。

作品③『2CVと黒猫』 画材:アクリル絵の具、ジェッソ、色鉛筆、黒インク、メディウム 制作:2025年

 この絵は今年の初め、東京・青山の山陽道書店ギャラリーで開催された画家 &イラストレーター11名が参加した「CAT IN AOYAMA 〜Fancy Meeting You Here !〜ねこ展②」に出品しました。

 ボクが40代のころ、足繁く通っていた青山の骨董通りをイメージして描いたものです。青山には友人のデザイン事務所があり、ボク自身も乃木坂に事務所を構えていたので、散歩圏でもありました。

 当時の骨董通りは、面白いクラシックな輸入車が路駐していたのでカーウォッチングが楽しめました。

 さて、ボクのまわりのクルマのニュースといえば、今年クルマを買い換えました。記念すべき新車10台目は、マツダ2スポルト、ボディカラーはレッドです。静岡県出身なので、これまで国産車はホンダとスズキしか乗らなかったのですが、マツダ車は以前から気になっていました。

 マツダ車は“ハンドリング命”という印象があり、このマツダ2スポルトは走る、曲がる、止まるのバランスが非常にいいです。過去ドイツ車2台に乗ってきましたが、道路に吸いつく感じが似ていて、気に入っています。霧島の温泉に行くまでのワインディングが楽しめそうです。

 今回ご紹介した作品①と②は、10月に開催する2人展に出品します。お近くの方は、ぜひ原画をご観賞ください。お待ちしています。展覧会の開催日時などの詳細は、編集部に依頼してここからアクセスできるようにしてもらいました。ぜひご確認ください。

インタビュアー/山内トモコ

あんどうとしひこ/1956年、静岡県出身。広告会社勤務後、独立。クルマやバイク、街の景色などのイラストを得意とし、絵本作家としても活動。愛車はマツダ2スポルト。AAF オートモビル・アート連盟会員。宮崎県在住

やまうちともこ/TOKYO-FMパーソナリティを20年以上つとめ、インタビューした人1000名以上。映画評論家・品田雄吉門下生。ライター&エディター

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