コンチネンタル、新型メルセデス・ベンツEクラスに完全なCoSmAシステムを初供給。車両の快適性と安全性向上に貢献

 コンチネンタル・オートモーティブは、4月26日、新型メルセデス・ベンツEクラスに向けて、車両、スマートデバイス、クラウドのデジタルエコシステム間の部品と製品システムを初提供すると発表した。

コンチネンタルロゴ

▲コンチネンタル

 新型メルセデス・ベンツEクラスの重要な部品には、多くのコンチネンタル製品やシステムが使用されている。

 エンジンのターボチャージャーラインや、アダプティブ・エアサスペンション、周囲の状況をモニタリングする長距離レーダー、タイヤなど、大きく分けて18のコンポーネントが挙げられるが、注目すべき4コンポーネントに焦点を当てる。

メルセデス・ベンツ新型Eクラス

▲メルセデス・ベンツ新型Eクラスに提供されるコンチネンタル製品について Copyright: © Mercedes-Benz Group

1.スマート機器が便利で安心なクルマのキーに

 1点目は、超広帯域無線技術を使用した新世代のデジタルキーレスシステムだ。コンチネンタルのスマートデバイスベースのアクセスソリューション (略してCoSmA) は、スマートフォンやスマートウォッチなどのモバイル機器をクルマのカギとして使用することができる。

 この技術によって、ユーザーは手軽で優れた利便性を体験することができると共に、最新の高性能盗難防止システムを備えている。

 スマートフォンを介して車両にアクセスするコンチネンタルのCoSmAトランシーバーはすでにBMW・iXで使用されていたが、コンチネンタルは今回初めて新型メルセデス・ベンツEクラスを通じて、車両、スマートデバイス、クラウドが相互に連携する完全なCoSmAシステムを提供することになった。

キーレス車両アクセスのための超広帯域テクノロジー (CoSmA)

▲キーレス車両アクセスのための超広帯域テクノロジー (CoSmA)

■コンチネンタル 取締役会メンバー フィリップ・フォン ・ ヒルシュハイト氏 コメント
「私たちは、関連製品の助けを借りて、持続可能な車両のデジタル化といった複雑なトピックを効率的かつ総合的に推進します。CoSmAキーレスアクセスシステムにより、ハードウェアおよびソフトウェアコンポーネントを含む完全システムを初めて提供することになりました。」

新型Eクラスに搭載されるデジタルキー Copyright: © Mercedes-Benz Group

▲新型Eクラスに搭載されるデジタルキー Copyright: © Mercedes-Benz Group

 CoSmAによって、クルマのオーナーは、物理的なキーを第三者に渡すことなく、複数のデジタルキーを同時に作成および管理することができる。具体的には、仮想キーを他の人に送信することで、クルマを家族や友人と便利に共有することができる。

 車両オーナーにはさまざまな権限を割り当てることができ、たとえば、「ある人は車両の解錠はできても、運転はできない」といった指定が可能となっている。

 システムは、デバイスに保存されている有効な仮想キーを認識し、継続的にバックグラウンド処理できる、Bluetooth規格の中でも省エネに特化したBluetooth Low Energyを介して認証を開始する。

 これが成功すると、UWBテクノロジーを使用してスマートデバイスの正確な位置がセンチメートル単位で決定。車両は、デバイスが定義されたエリア内にある場合にのみ解錠する。この高精度の信号定位により、無線信号が悪用目的で傍受されるのを防ぐ仕組みだ。また、検証済みのエンドデバイスが車両内で認識されて初めてエンジン始動が可能になる。

長距離レーダー使用イメージ

▲長距離レーダー使用イメージ

2.最高レベルの安全性を実現するインテリジェントなコンチネンタルのテクノロジー
 2点目は、周囲の状況をモニタリングする長距離レーダーに焦点を当てる。

 メルセデス・ベンツ新型Eクラスには、高速走行から渋滞時まで、ステアリングに手を添えているだけで、加減速とステアリングアシストで、前走車との最適な距離を維持しながら、車線もキープする「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック&アクティブステアリングアシスト」が搭載されている。

 インテリジェントシステムは、事故防止、そして運転の快適性向上に貢献する。メルセデス・ベンツEクラスでは、コンチネンタルの強力な長距離レーダーが使用されており、前方の車両や障害物に関するデータでアダプティブ・クルーズ・コントロールや緊急ブレーキアシストなどの先進運転者支援システムを実現。

 また、コンチネンタルが提供するもう1つの電子制御式安全コンポーネントとして、テレマティクス制御ユニットが挙げられ、携帯電話ネットワークとスムーズなデータ交換で自動緊急通報(eCall)などの安全関連機能を可能にしている。

新型Eクラスに装着されるコンチネンタル「EcoContact 6Q」

▲新型Eクラスに装着されるコンチネンタル「EcoContact 6Q」

3.工場出荷時装着のコンチネンタルタイヤがもたらす走行安全性
 3点目はタイヤだ。

 メルセデス・ベンツ新型Eクラスに装着されるタイヤの1つとして、コンチネンタルの「EcoContact 6Q」が採用されている。このタイヤは、安全性、静粛性、省エネ運転に重点が置かれたタイヤで、ロングドライブでも低燃費の評価を得ている。

「EcoContact 6Q」には特殊なゴムコンパウンドが採用されており、走行中にタイヤが吸収するエネルギーを抑え、摩擦と転がり抵抗を改善。さらに、高速走行時でも低ローリングノイズ、優れたグリップ力、コーナリング時の操縦安定性を備えている。

 Continental Winter Contact TS 860 Sタイヤが冬用タイヤとして利用可能だ。この冬用タイヤは、冬の低温環境下のドライ路面・ウェット路面で高いハンドリング性能を提供する。

新型Eクラスのシートには、Acella®合成皮革が採用されている

▲新型Eクラスのシートには、Acella®合成皮革が採用されている

4.不朽の美: 革新的な表面素材が、インテリアの手入れを簡単に、耐久性も提供
 そしてインテリアである。

 メルセデス・ベンツ新型Eクラスのインテリアには、コンチネンタルの革新的でサステナブルな表装材が特徴を与えている。シートには高度な技術で表装材を汚れにくくするstaynuテクノロジーによるAcella合成皮革が採用されており、ドアとコントロールパネルに使用されるサステナブルなAcella室内装飾材は、最大30%がリサイクルPETボトルから作られている。

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