テスラの生産・販売台数が130万台を突破。前年比40%増でも、当初目標には届かず

テスラの生産・販売台数が130万台を突破。前年比40%増でも、当初目標には届かず

イーロン・マスクCEO

 2022年、テスラの年間生産台数が136万9611台だったことがわかった。販売台数は131万3851台。

 2021年はそれぞれ93万422台、93万6172台だったから、生産・販売ともに前年実績を大きく上回った。2021年の販売台数が生産台数を上回っているのは、2020年の生産台数が販売台数を約1万台上回っていたことが理由だろう。

テスラ社の販売台数の推移(2013〜2022年、全世界)

 テスラの過去10年の販売台数をグラフで見てみよう。2013年は年間2万2442台の販売していたが、以後、10年間前年実績を大きく上回るセールスをマークしている。前年実績比の増大率が最小だった2017年でも前年比20%以上の拡大だが、この年に初めて年間10万台の多台を突破している。

 2016年は3月にモデル3の予約を開始し、予約開始から2カ月で37万台以上のオーダーを得て話題になった。

 もっとも、モデル3がテスラの販売実績を押し上げたのは2018年から。2017年はモデルSとモデルXで10万1417台を販売し、モデル3は1764台にとどまっている。

テスラ・モデルS

 モデル3の生産・販売が本格化した2018年には14万6055台を販売。モデルSとモデルXの9万9451台を追い抜き、販売台数は前年比2倍以上に達した。

 2020年からはモデル3をベースにしたSUV、モデルのYの生産がスタート。モデル3/モデルYの販売台数は2020年が44万2562台、21年には91万1242台に達している。モデルS/モデルXの生産・販売台数はシュリンクしたが、それを補って余りあるセールスボリュームをマークしている。

 2022年の販売実績は、当初「前年比50%増」を目標に掲げていたが、実際には40.3%増に止まった。目標未達とはいえ、テスラ社史上初の100万台を軽々と突破している実績は評価すべきだろう。

テスラ・サイバートラック。順調にいけば2023年に販売がスタートする

 順調に成長を続けるテスラにとって懸念材料は、マスクCEOが買収したツイッター社の周辺に煙が燻り続けていることと、これに連動した株価の低迷である。

 2019年に公開した話題モデル、サイバー・トラックは、当初の予定どおりに開発が進んでいれば2023年から生産が始まる。実際、2022年の時点ではマスクCEOは「2023年半ばから納車が始まる予定」と語っていた。サイバートラックの納車が始まれば、人気沸騰は必至と見られるモデルだけに、テスラ社を取り巻く環境が一変するかもしれない。

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