【ボクらの時代録】2017年の日本カー・オブ・ザ・イヤー。ボルボXC60 ( UB420XC型)の卓越北欧デザイン

イメージXC60はボルボのグローバルSUV

 XC60は、世界のボルボ販売のおよそ30%を占める重要なモデル。2017年3月のジュネーブ・ショーでデビューした2代目の日本販売がスタートした。試乗車はT5・AWDインスクリプション。日本ではガソリン仕様のベーシックモデルで、2リッター直4DOHC16Vターボ(254ps/35.7kgm)を搭載。トランスミッションは8速ステップATになる。

 ボディサイズは4690×1900×1680mm。新型は旧型に比べ全長が45mm長く、全幅は10mmワイド、全高は55mm低い。しかしサイズ以上に 「新しいと感じるポイント」はプロポーションである。新世代ボルボらしく、サイドビューは長いフードが印象的。前輪位置が前に出され、「FRレイアウトがベース」といわれても不自然に感じない伸びやかなスタイリングだ。

 丁寧に作り込まれたインテリアも実に魅力的。「内装に惹かれて、購入を決めた!」というユーザーが続出しそうな仕上がりだ。シートは大型で、座り心地、サポート性ともにいい。

スタイルインテリア 4WDシステムを採用した結果、車重は1830kgと重量級。動きはじめの一瞬は、「ボディが重い」と意識させられる。ただし発進後は「2リッターとは思えない力強さ」が味わえる。極めて小さいロードノイズを筆頭に、基本的な静粛性は十分に高い。

 フットワークは、街乗りシーンを中心に「ヒタヒタと走る上質感」が基本。振動の減衰感は、オプションのエアサス仕様よりも、ベーシックなメカサスペンションのほうがスッキリしている。
 新型XC60の商品力は高い。中でも独自の個性を発散するスタイリングは、大きなセールスポイントである。
(河村康彦/2017年12月号)

ワインディング橋2代目ボルボXC60プロフィール

 XC60は、メルセデスGLCやBMW・X3、レクサスRXなどをライバルに定めたミドルクラスのプレミアムSUV。XC90に続くSPAプラットフォームを採用した新世代ボルボ第2弾として、2017年春のジュネーブ・ショーで世界デビュー。日本での発売は2017年10月にスタートした。カタログでは「クルマは美しく、ドライバーに忠実です。すべてが扱いやすくなければならない。スウェーデンのSUVは、そんな独自の思想に基づいて設計されています。それはつまり「人」を中心においたデザインというコンセプトです」と語りかけ、XC60がユーザーファースト、ユーザーフレンドリーな存在であることをアピールした。

海室内 当初の日本仕様のラインアップは2リッターターボ(254ps)のT5、2リッターターボ&SC(320ps)のT6、そして2リッターターボ&SCとモーターを組み合わせたPHEV仕様、T8ツインエンジンの3種をラインアップ。遅れて2リッターディーゼルターボ(190ps)のD4が追加されている。駆動方式は全車4WD。日本の道路環境ではやや大柄(4690×1900×1660mm)なボディながら、スタイリッシュで上質な内外装を持ち、安全装備が充実。しかも運転しやすいXC60はスマッシュヒットする。

2017年の時代録/棋士・藤井聡太の快進撃始まる

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2017年ボルボXC60主要諸元

グレード=XC60・T5・AWDインスクリプション
新車時価格=8SAT  679万円
全長×全幅×全高=4690×1900×1660mm
車重=1830kg
エンジン=1968cc直4DOHC16Vターボ(254ps/35.7kgm)
サスペンション=前ダブルウィッシュボーン/後マルチリンク

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