日産がフェアレディZおよびフェアレディZ NISMOを一部改良。歴代フェアレディZが受け継いできたヘリテージをさらに深化させるとともに、走行性能を向上。エクステリアではフロントのZエンブレムを復活させると同時に、新デザインのフロントバンパーや新ボディカラーの「雲龍グリーン/スーパーブラック(2トーン)」の設定などを実施。走りの面では、ドライバーの意図に正確に応える操縦性やクルマとの一体感をさらに高める。フェアレディZ NISMOでは待望の6MTモデルが登場
日産自動車は2026年8月27日、フェアレディZおよびフェアレディZ NISMOをマイナーチェンジし、同日より発売した。

▲日産フェアレディZ バージョンST(AT) 価格:699万9300円 全長4410×全幅1845×全高1315mm ホイールベース2550mm 車量1620kg 乗車定員2名 WLTCモード燃費10.2km/リットル 写真のボディカラーは新色の雲龍グリーン/スーパーブラック 2トーン
車種展開および車両価格は以下の通り。
フェアレディZ:6MT573万7600円/9AT573万7600円
フェアレディZ バージョンT:9AT619万9600円
フェアレディZ バージョンS:6MT658万6800円
フェアレディZ バージョンST:6MT699万9300円/9AT699万9300円
フェアレディZ NISMO:6MT975万2600円/9AT975万2600円

▲日産フェアレディZ バージョンS 価格:6MT658万6800円 全長4410×全幅1845×全高1315mm ホイールベース2550mm 車量1580kg 乗車定員2名 WLTCモード燃費9.5km/リットル 写真のボディカラーはグランプリオレンジ
今回の改良は、歴代フェアレディZが受け継いできたヘリテージをさらに深化させるとともに、走行性能をいっそう向上させたことが特徴である。

▲日産フェアレディZ NISMO(MT) 価格:975万2600円 全長4410×全幅1870×全高1315mm ホイールベース2550mm 車量1640kg 乗車定員2名 WLTCモード燃費9.0km/リットル 写真のボディカラーはNISMOステルスグレー/スーパーブラック 2トーン
まず標準モデルのフェアレディZでは、S30型からZ32型まで、歴代モデルのフロント部に採用していた「Z」をモチーフとするエンブレムをフロントフェイスに復活させたことがトピックだ。また、ヘリテージデザインのコンセプトに基づき、フロントバンパーを刷新。フロントノーズ先端を30mmほど延長させることで、ロングノーズ・ショートデッキ感を強めると同時に、低くワイドなスタンスを実現する。さらに、ロアバンパーからサイド面に流れるダイナミックな動きのあるデザインを創出するとともに、ダクトやソナーの配置を見直すことで、フロントリフトと空気抵抗の低減を両立させた。
足もとについては、3代目フェアレディZ(Z31型)が装着していたエアロディッシュ・ホイールデザインをオマージュし、リム周辺に幾何学パターンの切削加工を施してモダナイズした新デザインのレイズ製19インチ鍛造アルミホイールをバージョンSおよびバージョンSTに配備。また、ボディカラーにはS30型のイメージカラーとして今なお多くのファンに愛されている「グランプリグリーン」から着想を得た新色の「雲龍グリーン」にスーパーブラックを掛け合わせた2トーンを新設定し、2トーン5種類、モノトーン5種類の計10種類の展開とした。

▲Z31型が装着していたエアロディッシュ・ホイールデザインをオマージュし、リム周辺に幾何学パターンの切削加工を施してモダナイズした新デザインのレイズ製19インチ鍛造アルミホイールをバージョンSおよびバージョンSTに装着
インテリアに関しては、S30型をオマージュしたタンの内装色をVersion STに設定し、より上質な大人のキャビン空間を演出する。また、12.3インチのフルカラー液晶メーターには、プッシュエンジンスターターを押すと歴代モデル(S30型、S130型、Z31型、Z32型、Z33型、Z34型、RZ34型)がアニメーションで次々と登場し、ドライバーの高揚感を刺激するメーターオープニングムービーを新設定した。
走行面では、路面の変化に機敏に反応する大径モノチューブショックアブソーバーをバージョンSおよびバージョンSTに採用したことが訴求点。ダンパー受圧面積を従来モデル比で26.6%高めることで、路面からの入力に対する車両姿勢の変化を効果的に抑制し、高速走行時でもしなやかで安定した乗り心地を実現した。
パワートレインは基本的に従来を踏襲し、最高出力405ps/6400rpm、最大トルク48.4kg・m/1600~5600rpmを発生するVR30DDTT型2997cc・V型6気筒DOHC直噴ツインターボエンジンを搭載。トランスミッションには6速MTとマニュアルモード付フルレンジ電子制御 9速オートマチック(9M-ATx)を組み合わせている。
高性能バージョンのフェアレディZ NISMOについては、ユーザーから要望の多かったマニュアルトランスミッション(6MT)をラインアップに追加し、合わせてパワートレインやシャシー、ブレーキ性能にいっそうの磨きをかけたことが特徴である。
まず6MTには、車両との一体感に加えてクイックな操作によるダイレクトなドライビングを感じられるショートストロークのシフトを採用。手首で操るような素早いシフトレスポンスが体感できる。また、6MT専用にスロットルおよび点火タイミングのエンジン制御を最適化し、アクセルペダルを踏んだ瞬間からリニアなレスポンスを実現するとともに、高 回転域まで伸びやかな加速フィールを追求した。
ドライブモードに扱いやすさと走りのバランスが取れた「STANDARD」、走りのポテンシャルを最大化する「SPORT」の2つのドライブモードを設定し、合わせてアクセル操作に応じた加速感を音でも感じられるように専用の加速サウンドチューニングを施した点も見逃せない。「STANDARD」は街中やロングドライブに適するよう加速時のエンジン音量を抑え、エ ンジン回転数が中回転以降に伸びやかな加速を感じられるようにセッティング。一方で「SPORT」では、より高回転域におけるリニア なアクセルレスポンスとエンジン音を実現することで、高揚感あふれる走行体験を演出した。さらに、VDC(ビークルダイナミクスコントロール)モードはNISMO専用に「TRACTION」モードを設定し、アクセルおよびステアリング操作に対する応答性を高める専用チューニングを実施。ドライバーの意思に忠実な車両挙動を実現し、より高いレベルでの一体感と操る楽しさを提供する。パワーユニット自体は従来を踏襲し、ターボのブーストアップや気筒別点火時期制御などを組み込んだ専用チューニングのVR30DDTT 型2997cc・V型6気筒DOHC直噴ツインターボエンジン(最高出力420ps/6400rpm、最大トルク53.0kg・m/2000~5200rpm)を搭載している。

▲VR30DDTTユニットのエンジントルクプロフィールを6MT専用に最適化。スロットルおよび点火タイミングのエンジン制御の見直しにより、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間のレスポンスが向上し、いつまでも伸び感が続く加速を実現
シャシー面については、ブレーキキャリパーに新色のブライトレッドを採用するとともに、フロントブレーキにGT-Rで採用していた2ピースドリルドローターを装着。これにより、優れた放熱性によるブレーキ性能の向上に加え、バネ下重量の軽量化を実現する。また、軽量化に合わせた専用サスペンションのリセッティングを行い、路面追従性と回頭性を向上。さらに、ステアリングには低フリクションラックを配備し、よりスムースな操舵感と、思い通りのラインを描けるコーナリング性能を具現化した。
ボディカラーに関しては従来と同様、NISMO専用色となるNISMOステルスグレー/スーパーブラックの2トーンをはじめとする5種類を設定。インテリアには本革アルカンターラの専用コンビシートを採用している。
フェアレディZとフェアレディZ NISMOの共通した新装備も注目ポイントだ。機能面では、最新のQi2規格に対応したワイヤレス充電器を採用。内蔵マグネットにより、走行時の振動でもずれることなく充電を継続でき、また冷却ファンを備えることで充電時の発熱を抑え、安定した充電性能を維持する。一方で走行面では、燃料タンク内にチャンバーを追加して、高い横Gが発生するコーナリング時においても、より安定した燃料供給を実現。そして先進安全運転支援システムについては、対自転車の制動要件に適合した衝突被害軽減ブレーキを新たに組み込んでいる。
