ベントレー、コンチネンタルGTがバサースト12時間で勝利。GPアイスレースでも観客を魅了

 2月2日に行われたバサースト12時間レースにおいてコンチネンタルGT3が総合優勝を果たし、続いてオーストリア、ツェル・アム・ゼーで開催された2020 GPアイスレースにおいてアイスレース仕様のコンチネンタルGTが見事なデビューを飾った。

HERO.jpg▲バサースト12時間レースでベントレー コンチネンタルGT3が優勝

 先週末、コンチネンタルGTが、驚くほど幅広い能力を見せ付けた。オーストラリアのバサーストで開催された2020インターコンチネンタルGTチャレンジの開幕戦において、マキシム・スーレ選手(ベルギー)/ジョーダン・ペッパー選手(南アフリカ)/ジュール・グーノン選手(フランス) 組が駆る#7コンチネンタルGT3が、予選11番手から追い上げて勝利を収めた。

#7コンチネンタルGT3は、スタート後ほどなくして表彰台争いに加わり、スーレ、ペッパー、グーノンという世界に名だたるドライバーと、チームによる優れたレース戦略とピットストップ戦略の巧妙で、チームはぬかりなく走り続け、7時間を経たときにはトップに立っていた。

 終了時間まであと1時間少しというとき、予期せぬパンクにチーム対処することとなったが、半日に及ぶスプリントに耐えた#7コンチネンタルGT3はバサースト12時間耐久レースの優勝者としてゴールラインを駆け抜けた。40°Cを超える気温と、雨も降り始めた中での優勝だった。

Bentley at Bathurst - 3.jpg▲雨の中喜びの声を上げるマキシム・スーレ選手/ジョーダン・ペッパー選手/ジュール・グーノン選手。チームは314周という新しいレース走行距離記録を手にした

ベントレー・モータースポーツの監督を務めるポール・ウィリアムズは次のようにコメントした。
「大変な週末になりました。我がチームのクルーは限界まで追い込まれましたが、たとえどんなレースになろうとも決してあきらめませんでした。コンチネンタルGT3にとっては、長く待ち望んでいたインターナショナルGTチャレンジでの勝利です。私たちは、特にここバサーストで何度も競い合ってきましたので、ついに結果を手にできたことを嬉しく思います。これはシーズンのスタートとしては最高の出来であり、これまでで最大のモータースポーツ・プログラムに参戦するにあたり、世界中のカスタマーチームにとっても良き前兆となることを願っています。」

Bentley at Bathurst - 4.jpg▲マウント・パノラマを走るコンチネンタルGT3 7号車

 コンチネンタルGT3が2020年キャンペーンのデビューレースで勝利を収めているとき、地球の反対側、オーストリアのツェル・アム・ゼーではベントレーのウィークエンドレースが開催されており、特別に用意されたコンチネンタルGTが、GPアイスレース(氷上レース)に参戦していた。

Bentley at GP Ice Race - 5.jpg▲氷上レースに参戦するコンチネンタルGT。屋根にはスキー板を搭載するための特性ラックを配置

 2019年パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムで記録を樹立したマシンに敬意を表したカラーリングを纏い、ジュニア世界ラリー選手権(JWRC)ドライバーのケイティ・マニングス選手(英国)がドライブする氷上レース仕様のベントレー コンチネンタルGTは、GPアイスレースのデビューを飾った。

 何度かのタイムランとデモンストレーションラップを通じて、マニングスはピレリ製スタッドタイヤを履き、W12ツイン・ターボチャージドTSIエンジンが生み出す635PS、900 Nmのパワーを披露。タイムトライアルに続いてマニングスは、ボマー(Bomber)のプロスキーヤー、スヴェン・ラウバー選手と共に、スキーヤーをけん引して高速で走る「スキー・ジョーリング」のデモンストレーションを行った。

Bentley at GP Ice Race - 3.jpg▲スキーヤー、スヴェン・ラウバー選手を牽引して高速で走る「スキー・ジョーリング」のデモンストレーションを披露

 スキー・ジョーリングの伝統は1928年のサンモリッツ冬期オリンピックに遡ることができ、当時、スキーヤーは騎手のいない馬にひかれて走っていた。

 アイスレース仕様のコンチネンタルGTには、安全規定に準じてリアロールケージ、車載消火システム、レーシングシート、ハーネスなどの最小限の変更を施してはいるものの、可能な限り生産車に近い状態を維持している。また地上高を確保するためエアサスペンションの車高を上げ、アーチエクステンションを装着してトレッドを15ミリ増加させている。

Bentley at GP Ice Race - 4.jpg▲特別仕様のコンチネンタルGTには、ルーフに設置されたレーザー(Lazer)製高性能ライト用ブラケット、アクラポヴィッチ(Akrapovic)製カスタムエグゾーストシステム、ボマー x ベントレーのスキー・セットを固定する特注ルーフラックが備えられていた

 インターナショナルGTチャレンジの次のラウンドは、7月のスパ24時間レースだ。ベントレーおよびM-Sportは、拡張テストおよび開発プログラムのために、カスタマーレーシングチーム、および新しいベントレーレーシングアカデミーの元へ戻る予定だ。一方、アイスレース仕様のコンチネンタルGTは英国に戻り、3月のジュネーブモーターショーに向け遠征する。

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