いすゞとホンダがタッグを組んで開発する燃料電池大型トラックをジャパンモビリティショー2023で初公開

いすゞとホンダが共同研究を進める燃料電池(FC)大型トラック「GIGA FUEL CELL」をジャパンモビリティショー2023において初めて一般公開すると予告。展示はいすゞグループのブースにて実施

 いすゞ自動車とホンダは2023年10月17日、両社が共同研究を進める燃料電池(FC)大型トラックの「GIGA FUEL CELL(ギガ フューエルセル)」をジャパンモビリティショー2023において初めて一般公開すると発表した。

▲いすゞとホンダが共同研究を進める燃料電池(FC)大型トラック「GIGA FUEL CELL」がジャパンモビリティショー2023において初めて一般公開。パワートレインは103kW×4の出力を発生する固体高分子形の燃料電池スタック、充填圧力70MPa/搭載水素量56㎏を確保した高圧水素システム、定格出力320kWの電動モーター、高出力のリチウムイオンバッテリーでシステムを構成。災害時等における「移動式電源」としての活用を想定した最大電力供給量 530kWhを実現する2ポート(CHAdeMOコネクター)外部給電機能も装備する。ボディサイズは全長1万1980×全幅2490×全高3770mmに設定

▲いすゞとホンダが共同研究を進める燃料電池(FC)大型トラック「GIGA FUEL CELL」がジャパンモビリティショー2023において初めて一般公開。パワートレインは103kW×4の出力を発生する固体高分子形の燃料電池スタック、充填圧力70MPa/搭載水素量56㎏を確保した高圧水素システム、定格出力320kWの電動モーター、高出力のリチウムイオンバッテリーでシステムを構成。災害時等における「移動式電源」としての活用を想定した最大電力供給量 530kWhを実現する2ポート(CHAdeMOコネクター)外部給電機能も装備する。ボディサイズは全長1万1980×全幅2490×全高3770mmに設定

 

 いすゞとホンダは、高積載量・長時間使用・長距離走行・短時間での燃料供給が求められる大型トラックのカーボンニュートラル化において、CO2排出ゼロの水素を燃料とする燃料電池技術が有効であるという考えを共有する。そして、2020年1月に燃料電池大型トラックの共同研究契約を締結し、燃料電池の大型トラックへの適合性や車両制御など基礎技術基盤の構築を進める。そして、いすゞが燃料電池システムの開発および供給パートナーをホンダに決定し、2023年5月に両社で合意書を締結した。

 両社は実証実験を目的として、いすゞの新型トラクタヘッドのギガ(CYJ77C-WX 低床4軸8×4、GVW25t)に、ホンダ製のFCスタックと交流同期電動機のモーター、70MPaの高圧水素タンク、駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載したモニター車「GIGA FUEL CELL」を製造し、ナンバーを取得。荷台部にはISUZUとHONDAのロゴ、水素分子を示すH2、車名のGIGAおよび燃料電池を意味するFUEL CELLなどを表記する。この新進の燃料電池大型トラックが、ジャパンモビリティショー2023において初めて一般公開されるわけだ。

 

 なお、GIGA FUEL CELLを使った公道での実証実験は2023年度中に開始。航続距離は800km以上(いすゞ評価モード)を目指す。共同研究で得られた経験や知見を最大限に活かし、大型トラックに求められる性能や条件を満たして、顧客が満足できる商品開発を進めていくという。市場への導入は、2027年をめどに実施する計画だ。ショー会場では、GIGA FUEL CELLのさらなる詳細が公表される予定である。

 

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