【注目新車】大物上陸決定、SUVの次はピックアップが来る! 新型三菱トライトンは、超スタイリッシュなすべてを一新した新世代、人気者になるにちがいない by 竹岡圭

日本へ導入されるトライトンはダブルキャブの予定。新開発となるパワーユニットは2.4ℓ直4DOHC16Vディーゼルターボ。日本仕様は150kW/470Nmのハイパワー仕様と6速ATの組み合わせ。駆動方式はアクティブヨーコントロール付きのスーパーセレクト4WD-IIを採用。新型は快適性への配慮と安全装備も充実。SUVを超えたタフな相棒といえる。期待大だ

日本へ導入されるトライトンはダブルキャブの予定。新開発となるパワーユニットは2.4ℓ直4DOHC16Vディーゼルターボ。日本仕様は150kW/470Nmのハイパワー仕様と6速ATの組み合わせ。駆動方式はアクティブヨーコントロール付きのスーパーセレクト4WD-IIを採用。新型は快適性への配慮と安全装備も充実。SUVを超えたタフな相棒といえる。期待大だ

日本仕様はダブルキャブの4WD。エンジンは高出力ディーゼル!

 三菱自動車は、2023年7月26日、新型ピックアップトラック、トライトンをモデルチェンジ。タイで世界初公開するとともに、タイでの販売を開始しました。日本には初代モデルが2006年に限定導入されただけだったので、三菱自動車のピックアップトラックのことを、ご存じでない方も多いかもしれません。しかし何を隠そう、三菱の屋台骨を支えているのは、このトライトンだったりするんです。

発表会

 現在のトライトンに続く系譜は、1978年に発売されたフォルテから始まります。フォルテ→ストラーダ→トライトンと名前を変えつつ、実にこれまでに世界約150か国で560万台以上が販売されています。その数、三菱の世界販売台数の約2割を占めるといいますから、言うまでもなく最重要モデルのひとつだったりするんですよね。

 そんなトライトンがフルモデルチェンジ! 2023年3月にタイのバンコクモーターショーでコンセプトカーを発表して以来、大賑わいとなっているわけですが、実は7月26日にタイで行われた発表会に、ワタクシ行って参りました。

発表会は大盛況! さすが三菱を支える世界戦略モデル

 いやはや。すごかった! ベーシックなトライトンはもちろんのこと、すでにキャンピングカー仕様、アウトドア仕様、お仕事仕様、パネルバン仕様、サーキット仕様、そしてもちろんAXCRラリーアート仕様など、さまざまな新型トライトンが勢揃い。基本は働くクルマのトライトンですが、アウトドアやモータースポーツシーンを含め、あらゆるタイプをプレゼンテーションしていました。ユーザーが多彩な使い方をすることを、想定して開発されていることの証明です。

展示車01

展示車02

 トライトンの生産工場は、タイのレムチャバンという、バンコクとパタヤの間くらいにある海沿いの町にあります。バンコクで行われた発表会は日本人として、ちょっと感動しちゃうほど大規模で大盛況でした。

 ちなみにこのレムチャバンの近く、シラチャという町には、日本の企業もたくさん進出しているそうで、現在ではバンコクまで出向かなくても日本製品がシラチャで手に入るようになったんだとか。もちろんバンコクまで行けば、「ドンドンドンキ」というドン・キホーテの海外版のお店がありまして、大方日本のドン・キホーテと同様のラインアップが揃っている感じでしたけどね。

 おっと。少々話が逸れましたので元に戻します。今回発表となったトライトンは、9年ぶりのフルモデルチェンジ、三菱のピックアップとしては6代目、トライトンとしては3代目モデルとなりまして、なんとフレーム/ボディ/足回り/エンジン/4WDシステムなど、すべてを刷新したオールニューモデルなんです。これだけすべての箇所が新しくなるのは珍しいということで、いつも以上に世界中から注目が集まったというわけだったんですね。

2台並び

 そして、日本でも今回話題になっているのは、いよいよ! カタログモデルとしては初めて、日本に導入されることが決まったからなんです! 日本には2024年初旬にやってくるそうですが、果たしてどのモデルがやってくるのか? 気になりますよね。

スタイリッシュ&タフな日本仕様は2024年初頭に上陸

 今回ワタクシが見てきたのは、あくまでもタイ向けモデルなのですが、トライトンはボディタイプが3つあります。2列シート×4枚ドアのダブルキャブ、2座×2枚ドアのシングルキャブ、2座シートの後ろに荷室スペース×観音開きの小さなドアがつくクラブキャブです。日本へ導入されるのはダブルキャブの予定です。

リアスタイル

 新開発のラダーフレームは意欲作です。ハイテン材の採用比率を増やしたり、断面積の工夫をし、重量増は最小限に抑えつつ、剛性を各段に向上させるという手法を実現しました。それに載せるボディは先代よりひと回り大きくなりました。キャビンの幅は+50mm。ホイールベース+130mmと、後部座席を含めてゆったりとした室内空間に仕上げられています。

 そしてこちらも新開発のクリーンディーゼルエンジンは、出力違いの仕様がいくつか用意されているのですが、日本へは新型ターボチャージャーと新燃焼システムが採用された、150kW/470Nmの高出力バージョン×6速ATモデルが、まずはやってくるのではないかと睨んでおります。
 ちなみに4WDシステムも2つあり、どちらも新しくなっておりますが、日本に来るモデルには、アクティブヨーコントロール(AYC)を採用したスーパーセレクト4WDⅡが搭載されているようです。
 サスペンションも、もちろん新設計。軽量化を図りながら、ストロークを20mm増やし、走行性能と乗り心地がグッと進化しています。

走り

インパネ

 デザインは力強く、ハンサム。Aピラーを立て、ヒップポイントを20mm高めることで、優れた乗降性と、ワイドな視界を実現しています。また荷台高を45mm下げつつ後ろ側のステップに足を掛けやすくすることで、荷物の載せ降ろし性に配慮したりと、細かいところまで気遣いが行き届いていました。

 さらには、後部座席にリアサーキュレーターを装備するなど快適性も万全。ADAS系統を充実させることで安全性もハイレベルです。もう何から何までググッと進化していたので、目の肥えた日本のユーザーも驚くのではないでしょうか。

走り02

 新型は「三菱ならではの信頼感により、冒険心を呼び覚ます心豊かなモビリティライフをお客様に提供すること」を目指したそう。具体的には、冒険に誘い、家族と共に無事に帰ってこられるクルマのイメージです。並みのSUVより数段ヘビーデューティーな作りは、日本でも注目を集めることは確実だと思います。

「現場にすべて答えがある」を基本に、それをしっかりフィードバックして「世界で一番頑丈なピックアップを作ろうぜ!」を合言葉に作られたというトライトンは、日本でも新たなるファンを獲得しそうな予感がしました。だって、なんといっても、とにかくカッコよかったですから!

【プロフィール】
竹岡圭(たけおかけい)/各種メディアやリアルイベントで、多方面からクルマとかーライフにアプローチ。一方で官公庁や道路会社などの委員なども務める。レースやラリーにもドライバー/監督として積極参戦。AJAJ副会長、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

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