ホンダの独創性とベンチャースピリットの成熟に期待してオリジナリティあふれる過去の名車を振り返る

 ホンダはいつの時代もオリジナリティあふれるクルマたちを世に送り出してきた。その歴史は創業期から脈々と継承されてきた。たとえばホンダ・スポーツ360はホンダ初の4輪車として軽トラックのT360 とともに1962年に公開。第9回全日本自動車ショーに出展され、注目を集めた。「日本の自動車メーカーが国際的に通用するにはスポーツカーが必要だ」という本田宗一郎氏の発想から誕生した名車であり、その後S500、S600、S800などへ続く人気モデルに発展したことは、ホンダの原点ともいえる有名な逸話だ。

 バモスホンダは1970年に登場。ドアがなく乗り降りが簡単で、トラックをベースとしたメカニズムを基本に頑丈で低燃費。スペイン語で「みんなでゆこう!」が語源のバモスという名称は、その後軽バンに引き継がれたが、バモスホンダのようなシンプルで用途が広がるコンセプトは、使い方や地域によっては現代でも十分に通用する可能性を秘めている。

 1980年代後半の日本ではRVブームが全盛期を迎えた。RVを持たないホンダは苦境に立たされたが、1994年にリリースしたオデッセイが大ヒットし、瞬く間に息を吹き返した。当時のRVといえばクロスカントリー4×4が主流だったが、ホンダは乗用車ベースで新機軸を提案。その後、1995年にCR-V、1996年にステップワゴンとS-MXが立て続けにデビューし、クリエイティブムーバーとして新たなマーケットを切り開いた。


 2004年に登場したエディックスは、3×2(スリー・バイ・ツー)のシートレイアウトを採用。前席にも後席にも3名が横並びで着座でき、ファミリー層に大きな反響を呼んだ。フロント中央席はロングスライド機構を備え、前後席の中間位置でコミュニケーションが取りやすい配置にできるほか、チャイルドシートを安全安心な中央空間に設置できる点が特徴。いまでも復活を望む声が多いモデルである。

 クロスロードは初代は1993年に日本のRVブームに応じたラインアップ拡充のため、ランドローバー・ディスカバリーのOEM供給車に命名されたモデル名だが、2代目はホンダ自社製のコンパクトなSUVに大変身。3列シートを採用し、SUVとミニバンの要素を併せ持つクロスオーバースタイルのモデルとして2007年に誕生。現在でも車中泊やカスタムベースのクルマとして持続的な人気を維持している。コンセプトは魅力的で、現代でも十分に通用する体験価値の持ち主といえる。

 

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