大幅アップデートを果たしたアウディA3シリーズが本国デビュー

アウディがA3のスポーツバックとセダンのマイナーチェンジモデルを本国で発表。より進歩的なデザイン、大幅に拡張した標準装備、新しい素材などを採用して、よりスポーティで快適、かつデジタル化を進めたプレミアムコンパクトカーにアップグレード。車両のディスプレイにより直接操作することができるアプリ、選択可能なデイタイムランニングライトシグネチャーに加えて、いつでもオンデマンドで機能を追加できる高度なカスタマイズも実現

　独アウディAGは2024年3月12日（現地時間）、プレミアムコンパクトカーのA3スポーツバック／セダンのマイナーチェンジモデルを発表した。

▲アウディA3シリーズがマイナーチェンジ。より進歩的なデザイン、大幅に拡張した標準装備、選択可能なデイタイムランニングライトシグネチャー、新しい素材などを採用する。写真はA3スポーツバック

　アウディ曰く「広範囲に渡ってアプデートとした」というマイナーチェンジ版のA3スポーツバック／セダンは、より進歩的なデザイン、大幅に拡張した標準装備、選択可能なデイタイムランニングライトシグネチャー、新しい素材などを採用して、よりスポーティで快適、かつデジタル化を進めたプレミアムコンパクトカーに仕立てたことが特徴である。

▲A3セダンもアップデート。よりスポーティで快適、かつデジタル化を進めたプレミアムコンパクトサルーンに仕立てる

　まずエクステリアは、よりダイナミックでプログレッシブ、さらにエモーショナルなルックスに進化する。新造形のフレームレス六角形シングルフレームは、よりフラットでワイドな形状に刷新。サイドに配した大型エアインテークや左右のインテークと接続したフロントスポイラーとともに、スポーティなキャラクターをいっそう強調する。一方でリアセクションも、新造形のバンパーや特徴的なディフューザーによって、スポーティさを主張。RSモデルから部分的な着想を得た先進的なデザインエレメントのS lineエクステリアと組み合わせると、スポーティなスタイリングはさらに高いレベルへと昇華する。ボディカラーとしては、表情豊かなメタリック仕上げのディストリクトグリーン、アスカリブルー、プログレッシブレッドという新色を設定した。

　外装の機能装備として、マルチメディアインターフェイス（MMI）を介して最大4種類の異なるデジタルデイタイムランニングライトシグネチャーが選択できる新システムを採用したこともトピックだ。デジタルデイタイムランニングライトは、LEDおよびマトリクスLEDヘッドライトのハウジング上端に3列に設置した24個のピクセルエレメントを使用して作成。ワイドかつシャープなライトグラフィックとともに、フロントマスクのスポーティなキャラクターをいっそう高めている。

▲A3スポーツバックはよりダイナミックでプログレッシブ、さらにエモーショナルなスタイリングのハッチバックモデルに進化。写真のボディカラーは新色のディストリクトグリーンM

▲新造形のフレームレス六角形シングルフレームはよりフラットでワイドな形状に変更

▲A3スポーツバックのインテリア。外面をクロームで仕上げた新しいブレードデザインやエアベント、フラットな造形の新シフター、ファブリックの装飾インレイ、新しい内装照明など、数多くの革新的な機能を導入して進歩的でテクニカルなキャビン空間を創出する

▲シート表皮の一部には新素材のDinamicaマイクロファイバーを張る

　インテリアについては、従来以上にシャープで、かつ洗練されたデザインに仕立てたことが訴求点。外面をクロームで仕上げた新しいブレードデザインやエアベント、フラットな造形の新シフター、ファブリックの装飾インレイ、新しい内装照明など、数多くの革新的な機能を導入して進歩的でテクニカルなキャビン空間を創出する。また、センターコンソールには周囲を照らすコンツァーライトと便利なカップホルダーに加えて、長さと角度を調整できるアームレストを装備した。さらに、フロントドアの内側にバックライトを組み込み、レーザーカットを300回施したファブリックパネルと合わせて5つのセグメントで点灯。MMIを介して30色のカラーが選択可能な光源により、ダイナミックな光の流れを生成する。そして、装飾インレイとして100％リサイクルポリエステルとDinamica（ダイナミカ）マイクロファイバーで形成したテクニカルテクスチャードファブリックを配備。Dinamicaはシート表皮の一部や、一部のインテリアパッケージのドアミラー装飾にも採用している。

　標準装備の拡充も図り、マルチファンクションプラスを備えた3本スポークレザーステアリングホイールやエアコンディショナー、アンビエントライトパッケージ、フロントセンターアームレストなどを標準で採用。また、先進機能として数多くのコネクテッドサービスやオンデマンド機能、アプリストアによりデジタル化した高度なコネクテッド機能などを組み込む。標準装備としてはDAB＋デジタルラジオ、10.1インチタッチディスプレイ、アウディバーチャルコックピット、ワイヤレス充電機能を備えたスマートフォントレイ、前後席用USB-C充電ポート×2などを設定。オプションではMMIナビゲーションプラス、Audi connectのフルサービス、車両のディスプレイを介して幅広いアプリケーションを使用可能なアプリストアへのアクセスなどを用意する。選択したアプリは、ユーザーのスマートフォンを経由することなく車両のインフォテインメントシステムに直接インストール。ボイスコマンドを介してアプリを操作し、Amazon Alexaでは音楽のストリーミング再生やスマートホームデバイスの操作にも使用できるようにアレンジした。

▲マルチメディアインターフェイス（MMI）を介して最大4種類の異なるデジタルデイタイムランニングライトシグネチャーが選択できる新システムを採用。写真はA3セダンで、ボディカラーは新色のプログレッシブレッド

▲フロントグリルはサイドに配した大型エアインテークや左右のインテークと接続したフロントスポイラーとともに、スポーティなキャラクターをいっそう強調する

▲A3セダンのインテリア。標準装備の拡充を図り、マルチファンクションプラスを備えた3本スポークレザーステアリングホイールやエアコンディショナー、アンビエントライトパッケージ、フロントセンターアームレストなどを標準で採用する

▲S lineを選択するとスポーツタイプのシートが配される。表皮には新しい素材を導入

　先進安全運転支援システムの面では、最新のアウディプレセンスフロント、衝突回避およびターンアシスト、車線逸脱アラート、アダプティブクルーズアシスト、パークアシストプラスなどを採用して、長距離ドライブや市街地走行における高い安全性と快適性を実現。アダプティブクルーズアシストはMMI経由で後方のレーダーからデータを受け取り、インストルメントパネルとヘッドアップディスプレイの白い矢印により車線変更が可能かまた左右どちらの方向へ変更できるかを示すとともに、ドライバーが方向指示器を操作して車線変更を開始する際にステアリング操作を積極的に支援する機能を組み込んでいる。

▲先進安全運転支援システムとして最新のアウディプレセンスフロントや衝突回避およびターンアシスト、車線逸脱アラート、アダプティブクルーズアシスト、パークアシストプラスなどを採用する

　なお、マイナーチェンジしたA3スポーツバック／セダンは本年3月から本国で受注を開始しており、パワートレインにはマイルドハイブリッドシステムを組み込んだ1.5Lガソリンターボエンジン（150ps）＋7速Sトロニックを搭載する35TFSIと2Lディーゼルターボエンジン（150ps）＋7速Sトロニックを搭載する35TDIを設定。後に6速MT仕様も用意し、さらに年末にはプラグインハイブリッドモデルをラインアップに加える。進化したA3は日本にも導入する計画。詳細はアウディ ジャパンから後日アナウンスされる予定である。