圭ラリープロジェクトの挑戦。ラリー北海道参戦レポート

圭ラリープロジェクトの挑戦。ラリー北海道参戦レポート

 本誌でも健筆をふるうモータージャーナリストの竹岡圭さんが展開する圭rallrproject(圭rp)が、9月5日〜8日に開催されたラリー北海道2024に参戦した。このイベントは全日本ラリー選手権の第7戦に当たり、XCR(クロスカントリー・ラリー)スプリントカップの1戦にも組み込まれている。圭rpとしては、7月に開催されたARKラリーカムイに続く戦いだ。

「ARKラリーカムイに参戦後、いろいろパーツ交換し、ポテンシャルを高めてから出場する予定でした。しかし、日程的な問題もあって、オーバーホールに止めて出場しました」と竹岡選手は語る。前回の戦い後、テスト走行を重ねて判明したことは「やはり軽いほうが速い」という事実だった。トラックなので、荷台にある程度の重量をかけておいたほうがいいだろうと考えて、ARKラリーカムイに出場したのだが、「今回はスペアタイヤは1本、燃料は必要な分に少し余裕を持たせて給油した状態」で出場している。ラリーは自然との戦いでもあるので、突然の待ち時間などが発生する。そうした関係で、サーキット競技のようにぎりぎりの給油で走るわけにはいかないのである。

 ラリー北海道は帯広市を拠点に開催するイベントで、サービスパークは市内の北愛国交流サービス広場に設置される。2日間の大会で12個所のスペシャルステージ(SS、合計103.54㎞)を競い、総走行距離は632.05㎞に達する。初日にの8個所のSSで90㎞以上を走る大会だ。ハイスピードのグラベル区間が多いが、森林ステージも設定されている。

「スタートリストが最大の問題でした」と竹岡選手は大会を振り返る。というのも、「昨年の大会で、ヤムワッカのSSで前走車に3本とも追いついてしまったのです。コースが狭いこともあって、道を譲ってもらえずタイムロスをした苦い思い出があります」と、前年の悔しい経験を味わいたくなかったからだ。竹岡選手は競技長に対応策を願い出たが、それは叶わなかった。

「今年は4本のSSですべて追いついてしまいました。最終的には道を譲ってもらえましたが、狭いコースなので、すぐに前に出られるわけでもなく、時間のロスがありました」

 ヤムワッカは荒れた路面で、ドライバーにはタフなコンディションである。だが、そうしたコースが得意な竹岡選手としては、ヤムワッカでタイムを稼ぐ作戦だったのだ。実際、今年はAXCR(アジアクロスカントリー・ラリー)の覇者、マナ・ポーンシリチャー選手(タイ、トヨタ・ハイラックス)から9秒遅れでSS6(23.49㎞)を走っている。出走順が異なっていれば……。

 大会2日目、竹岡選手は最終SSの音更リバースでタイムアップを狙っていた。だが、これがトラブルでキャンセルになり、竹岡選手としては実力を存分に発揮する前にイベントがフィナーレを迎えた。 「最後のSSがキャンセルになってしまい、肩透かしをくらった気分で残念です」と語る竹岡選手だが、気持ちは早くも2025年シーズンに向かって動き出している。

 圭rpの来年の予定などは本誌でご確認ください。

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