レンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」が登場。2基のモーター総出力は550ps/850Nmを発生

ランドローバーがレンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」を正式発表。パワートレインには260kWを発生する前後2基のモーターを搭載し、システム最高出力は405kW(550ps)、最大トルクは850Nmを発生。駆動用バッテリーには総電力量118.5 kWhのリチウムイオン電池を組み合わせ、航続距離は最大で598km(WLTPモード)を達成。トラクションマネージメントシステムは最短50ミリ秒で応答し、最大渡河水深は900mmを実現。充電性能はDC急速充電で10%から80%までを22分で充電可能。エクステリアは専用設計のアンダーボディを採用するなどして空力特性を最適化。生産は英国のソリハル工場で実施

 英国ジャガー・ランドローバー(JLR)は2026年9月2日(現地時間)、レンジローバー初となるEVモデル「レンジローバー エレクトリック(RANGE ROVER ELECTRIC)」を正式発表した。グレードはSE、HSE、AUTOBIOGRAPHY、SVのほか、発売記念モデルのFirst Editionを設定。本国では受注も開始し、車両価格は15万4070ポンド(約3300万円)~に設定している。

▲レンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」が正式発表。車両価格は15万4070ポンド(約3300万円)~に設定

▲レンジローバー初のEVモデル「レンジローバー エレクトリック」が正式発表。車両価格は15万4070ポンド(約3300万円)~に設定

 レンジローバー エレクトリックは、最新アーキテクチャーの「MLA-Flex(flexible Modular Longitudinal Architecture)」をベースに、レンジローバーの模範的なデザインを踏襲したうえで、息をのむようなモダニティを強調し、EVモデルであることを主張する繊細なデザインキューを採用する。また、史上最も静かで洗練されたレンジローバーを開発するという目標を掲げ、独自のアクティブロードノイズキャンセリングシステムやサウンドデザインなどを装備して、モダンラグジュアリーを体現するEVならではの極めて静穏で快適なキャビン空間を創出した。

▲レンジローバー エレクトリックは、最新アーキテクチャーの「MLA-Flex」をベースに、レンジローバーの模範的なデザインを踏襲したうえで、EVモデルであることを主張する繊細なデザインキューを採用する

▲レンジローバー エレクトリックは、最新アーキテクチャーの「MLA-Flex」をベースに、レンジローバーの模範的なデザインを踏襲したうえで、EVモデルであることを主張する繊細なデザインキューを採用する

 注目のパワートレインには、260kWを発生するモーターを前後アクスルに搭載し、システム最高出力は405kW(550ps)、最大トルクは850Nmを発生。駆動用バッテリーには総電力量118.5 kWhを確保した二重層リチウムイオン電池を組み合わせ、航続距離は最大で598km/372マイル(WLTPモード)を実現する。シリコンカーバイド(SiC)半導体を採用することでマイクロ秒単位のスイッチング速度を成し遂げ、あらゆる路面において優れたパフォーマンスと効率性を発揮することも訴求点。性能面では、0→100km/h加速4.45秒を達成した。また、800Vアーキテクチャーにより高速かつフレキシブルな充電性能を確保。最大出力350kWのDC急速充電器を使用した場合、バッテリー残量10%から80%までを約22分で充電でき、さらに約10分の充電で220km分の航続距離を可能とする。加えて、航続距離予測機能や、航続距離および充電速度、バッテリー寿命、極端な気温下でのパフォーマンスを最適化する熱管理システム「ThermAssist」を導入。これにより航続距離は最大25マイル延び、暖房エネルギーの消費量も40%削減し、BEVとしてのポテンシャルを最大限に引き出す。ちなみに、レンジローバー エレクトリックに関連する特許出願数は、レンジローバー ブランドの単一モデルとしては過去最多の300件を超えるという。

▲パワートレインには260kWを発生するモーターを前後アクスルに搭載し、システム最高出力は405kW(550ps)、最大トルクは850Nmを発生。駆動用バッテリーには総電力量118.5 kWhを確保した二重層リチウムイオン電池を組み合わせ、航続距離は最大で598km/372マイル(WLTPモード)を実現する

▲パワートレインには260kWを発生するモーターを前後アクスルに搭載し、システム最高出力は405kW(550ps)、最大トルクは850Nmを発生。駆動用バッテリーには総電力量118.5 kWhを確保した二重層リチウムイオン電池を組み合わせ、航続距離は最大で598km/372マイル(WLTPモード)を実現する

▲シリコンカーバイド(SiC)半導体を採用することでマイクロ秒単位のスイッチング速度を成し遂げ、あらゆる路面において優れたパフォーマンスと効率性を発揮する

▲シリコンカーバイド(SiC)半導体を採用することでマイクロ秒単位のスイッチング速度を成し遂げ、あらゆる路面において優れたパフォーマンスと効率性を発揮する

▲800Vアーキテクチャーにより高速かつフレキシブルな充電性能を確保。最大出力350kWのDC急速充電器を使用した場合、バッテリー残量10%から80%までを約22分で充電できる。航続距離予測機能や、航続距離および充電速度、バッテリー寿命、極端な気温下でのパフォーマンスを最適化する熱管理システム「ThermAssist」も採用

▲800Vアーキテクチャーにより高速かつフレキシブルな充電性能を確保。最大出力350kWのDC急速充電器を使用した場合、バッテリー残量10%から80%までを約22分で充電できる。航続距離予測機能や、航続距離および充電速度、バッテリー寿命、極端な気温下でのパフォーマンスを最適化する熱管理システム「ThermAssist」も採用

 革新的なトラクション制御機構を採用した点も見逃せない。インテリジェントドライブラインダイナミクス(IDD)は、トラクションの喪失を防ぐために後輪へのトルク配分を100%から0%まで調整。また、インテグレイテッド トラクション マネージメント(ITM)はモーター回転数を50ミリ秒以内で制御し、内燃機関搭載車(ICE)と比べて最大100倍速くスリップを管理することができる。ITMは新しいシングルペダルモードと連動して機能。上級者向けスキーコースに匹敵する最大33度の急勾配でもスムーズかつ容易に発進できるほか、最大45度の勾配をローリングしながら登り切ることも可能だ。さらに、足回りには専用セッティングのツインチャンバー・エアサスペンションを装備。最大渡河水深は900mmを実現している。

▲足回りには専用セッティングのツインチャンバー・エアサスペンションを装備。最大渡河水深は900mmを確保

▲足回りには専用セッティングのツインチャンバー・エアサスペンションを装備。最大渡河水深は900mmを確保

 エクステリアについては、「EVであることより、レンジローバーであることが第一」という理念に基づき、既存のレンジローバーの基本デザインを継承したうえで、高速道路での航続距離を最大化するために空力特性を最適化した専用グリルやアロイホイールなどを装備。また、専用設計のアンダーボディを採用して整流効果を高める。空気抵抗係数(Cd値)は内燃機関のレンジローバー比で0.01ほど改善した。

▲エクステリアは既存のレンジローバーの基本デザインを継承したうえで、高速道路での航続距離を最大化するために空力特性を最適化した専用グリルなどを装備。また、専用設計のアンダーボディを採用して整流効果を高める

▲エクステリアは既存のレンジローバーの基本デザインを継承したうえで、高速道路での航続距離を最大化するために空力特性を最適化した専用グリルなどを装備。また、専用設計のアンダーボディを採用して整流効果を高める

▲空力性能を考慮した新造形のアロイホイールを装着。センターキャップには“EV”ロゴを入れる

▲空力性能を考慮した新造形のアロイホイールを装着。センターキャップには“EV”ロゴを入れる

 インテリアについても既存のレンジローバーの基本デザインを踏襲するとともに、EVならではの装備を組み込む。最大のトピックはディプレイのアレンジで、EV専用グラフィックスやAIを活用した航続距離予測機能を表示。また、バッテリーの状態や車両データなどもモニタリングする。キャビンの静粛性も高まり、レンジローバーV8比でフルスロットル時7dBA、0.1gアクセレーション時2.5 dBAの低減を実現した。

▲インテリアも既存のレンジローバーの基本デザインを踏襲。ディプレイにはEV専用グラフィックスやAIを活用した航続距離予測機能を表示する

▲インテリアも既存のレンジローバーの基本デザインを踏襲。ディプレイにはEV専用グラフィックスやAIを活用した航続距離予測機能を表示する

▲シートも既存のレンジローバーと同様に様々な表皮を設定する

▲シートも既存のレンジローバーと同様に様々な表皮を設定する

▲カーテシランプにはEVロゴとサイドデザインのグラフィックを入れる

▲カーテシランプにはEVロゴとサイドデザインのグラフィックを入れる

 なお、レンジローバー エレクトリックは英国のソリハル工場で生産。バッテリーおよびエレクトリックドライブユニット(EDU)に関しては、英国ウルヴァーハンプトンにあるJLRの新しいエレクトリック・プロパルション・マニュファクチャリングセンターで組み立てる。また、本年9月30日(現地時間)にはレンジローバー スポーツのエレクトリックを発表し、さらに今後、ヴェラールやイヴォークなどにもエレクトリックを設定する予定だという。

▲レンジローバー エレクトリックは英国のソリハル工場で生産

▲レンジローバー エレクトリックは英国のソリハル工場で生産

 

 

SNSでフォローする