モータースポーツの現場で鍛えた「GRMNカローラ」が公開。日本での受注開始は2026年秋頃からを予告

GAZOO Racingが限界領域でもクルマとドライバーが一体感をもって運転できる究極のGRカローラとなる「GRMNカローラ」を初公開。さらなる野性味を追求してエンジンのトルクアップや4WD制御の最適化を図るとともに、スーパー耐久シリーズへの参戦とニュルブルクリンクでのテストによって鍛えた専用のエアロパーツおよびサスペンションの採用や、専用のフルバケットシートと植毛インストルメントパネルの装備などを実施。日本、北米、豪州を中心に台数限定で販売し、日本国内においては2026年秋頃からスマートフォン向けアプリ「GR app」を通して商談に関する申し込み受け付けを開始するとアナウンス

 トヨタ自動車傘下のGAZOO Racing(GR)は2026年6月2日、究極のGRカローラとなる「GRMNカローラ」を初公開した。また、同車を日本、北米、豪州を中心に台数限定で販売し、日本国内においては2026年秋頃からスマートフォン向けアプリ「GR app」を通して商談に関する申し込み受け付けを開始して、2027年内に発売する予定だとアナウンスする。

▲トヨタGRMNカローラ 全長4410×全幅1850×全高1475mm ホイールベース2640mm 車重1450kg 乗車定員2名 日本国内では2026年秋頃からスマートフォン向けアプリ「GR app」を通して商談に関する申し込み受け付けを開始し、2027年内に発売する予定

▲トヨタGRMNカローラ 全長4410×全幅1850×全高1475mm ホイールベース2640mm 車重1450kg 乗車定員2名 日本国内では2026年秋頃からスマートフォン向けアプリ「GR app」を通して商談に関する申し込み受け付けを開始し、2027年内に発売する予定

 限界領域でもクルマとドライバーが一体感をもって運転できる究極のGRカローラを標榜する「GRMNカローラ」は、さらなる野性味を追求してエンジンのトルクアップや4WD制御の最適化を図るとともに、スーパー耐久シリーズへの参戦とニュルブルクリンクでのテストによって鍛えた専用のエアロパーツおよびサスペンションの採用や、専用のフルバケットシートと植毛インストルメントパネルの装備などを実施したことが特徴である。

▲GRMNカローラはモリゾウことマスタードライバーの豊田章男会長の「GRMNを名乗るならニュルをしっかり走れるクルマに」という言葉を受け、モータースポーツの現場とともにニュルブルクリンクでの走行テストを実施する。写真は開発を担当したプロドライバー石浦宏明選手(左)/坂本尚之チーフエンジニア(中央)/凄腕技能養成部 大阪晃弘GX(右)

▲GRMNカローラはモリゾウことマスタードライバーの豊田章男会長の「GRMNを名乗るならニュルをしっかり走れるクルマに」という言葉を受け、モータースポーツの現場とともにニュルブルクリンクでの走行テストを実施する。写真は開発を担当したプロドライバー石浦宏明選手(左)/坂本尚之チーフエンジニア(中央)/凄腕技能養成部 大阪晃弘GX(右)

 まずエクステリアは、4輪をしっかり接地させることを目的に、専用開発のエアロパーツを導入する。フードダクトやフェンダーダクト、フロントサイドスポイラー、リアウィングはS耐に参戦している水素エンジン搭載のGRカローラに投入し、レースで培ったノウハウをもとに設計。さらに、S耐で試行錯誤を重ねたうえで、ニュルでファインチューニングを施した。たとえば5段階の調整機構を設定したリアウィングの角度は、プロドライバーとの走行テストにおいて1度ずつ変更しながら効果を検証し、最適な仕様を導き出す。軽量化および高剛性化も重視し、エンジンフードやフロントフェンダー、フロントサイドスポイラー、リアウィングにはカーボンファイバー素材を採用。また、ボディカラーには特別設定色のグラビティブラックを纏い、合わせてダーク色トヨタエンブレム(フロント・リア)と GRMN専用GRエンブレム(フロント・リア)を装着して個性を際立たせた。

▲4輪をしっかり接地させることを目的に、専用のエアロパーツを導入。フードダクトやフェンダーダクト、フロントサイドスポイラー、リアウィングはS耐に参戦している水素エンジン搭載のGRカローラに投入し、レースで培ったノウハウをもとに開発する

▲4輪をしっかり接地させることを目的に、専用のエアロパーツを導入。フードダクトやフェンダーダクト、フロントサイドスポイラー、リアウィングはS耐に参戦している水素エンジン搭載のGRカローラに投入し、レースで培ったノウハウをもとに開発する

▲カーボンファイバー製エンジンフードを装備

▲カーボンファイバー製エンジンフードを装備

▲5段階の調整機構を設定したカーボンファイバー製リアウィングを採用

▲5段階の調整機構を設定したカーボンファイバー製リアウィングを採用

▲ダーク色のGRMN専用GRエンブレムを貼付

▲ダーク色のGRMN専用GRエンブレムを貼付

▲ボディカラーには特別設定色のグラビティブラックを纏う

▲ボディカラーには特別設定色のグラビティブラックを纏う

 インテリアに関しては、後席を省いて2シーター化したうえで、走りの真価をドライバーが引き出せるようにシートやインストルメントパネルを変更する。シートはより高い横Gに対応できるようホールド性を高め、かつS耐参戦車のドライビングポジションを指標にした専用設計のフルバケットシートを装着。クラッチ操作をしやすくするためにシート長を細かく調整し、合わせてガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を採用することで軽量化も果たした。開発中にはこのシートをS耐参戦車両に搭載し、ヘルメットを装着した状態での評価を含めて、様々なプロドライバーのフィードバックを反映している。一方でコクピットは、より運転に集中できる空間を追求して配色にもこだわり、専用の植毛加工を施したインストルメントパネルおよびフロントピラートリムを採用。また、トヨタ自動車元町工場のカーボン課で開発、製造するカーボン製オーナメントを助手席側のインストルメントパネルに配備し、さらにモリゾウのサイン入りパッドも装着する。そして、ドアトリムやシフトノブにはアルマイトレッドの差し色を施し、加えてシフト基部にGRMN専用シリアルナンバープレートを装備して、特別感を強調した。省いた後席部に2シーター専用ブレースを組み込んで、剛性をより高めたことも訴求点である。

▲専用の植毛加工を施したインストルメントパネルおよびフロントピラートリムを採用。ドアトリムやシフトノブにはアルマイトレッドの差し色を入れる

▲専用の植毛加工を施したインストルメントパネルおよびフロントピラートリムを採用。ドアトリムやシフトノブにはアルマイトレッドの差し色を入れる

▲モリゾウのサイン入りパッドを装着

▲モリゾウのサイン入りパッドを装着

▲GRMN専用シリアルナンバー入りプレートを配備

▲GRMN専用シリアルナンバー入りプレートを配備

▲より高い横Gに対応できるようホールド性を求め、かつS耐参戦車のドライビングポジションを指標にした専用設計のフルバケットシートを装着

▲より高い横Gに対応できるようホールド性を求め、かつS耐参戦車のドライビングポジションを指標にした専用設計のフルバケットシートを装着

▲シートを省いた後席部に2シーター専用ブレースを組み込んで剛性をより高める

▲シートを省いた後席部に2シーター専用ブレースを組み込んで剛性をより高める

 パワートレインについては、G16E-GTS型1618cc直列3気筒DOHCインタークーラーターボエンジンのトルクアップを実施。最大トルクはベース車比+15Nmの415Nmを発揮し(最高出力の224kWは同数値)、またサーキット走行でのエンジン使用領域を分析してコーナーでの立ち上がり加速に重要な3600~4800rpmの中速域でのトルク向上を図る。合わせて、連続した全開走行でも安定したエンジン高出力を維持するため、GRカローラ25式後期で新たに装着したクールエアダクトに加え、インタークーラースプレーを装備。さらに、2シーター化などによりベース車比で約30kgの軽量化(1450kg)を果たし、パワーウェイトレシオの低減を達成した。

 組み合わせるトランスミッションには、クロスレシオ化したiMT(6速マニュアル)を採用。また、EPS(電動パワーステアリング)に関しては高いGを受ける旋回時においても適切なアシストトルクを発生できるように制御プログラムを変更する。さらに、4WD制御の専用チューニングを実施。直進時のリア側トルク配分を最適化し、超高速域におけるステアリングの切り始めの安定性を増すように設定した。

▲G16E-GTS型1618cc直列3気筒DOHCインタークーラーターボエンジンのトルクアップを実施。最大トルクはベース車比+15Nmの415Nmを発生。また、立ち上がり加速に重要な3600~4800rpmの中速域でのトルク向上を図る

▲G16E-GTS型1618cc直列3気筒DOHCインタークーラーターボエンジンのトルクアップを実施。最大トルクはベース車比+15Nmの415Nmを発生。また、立ち上がり加速に重要な3600~4800rpmの中速域でのトルク向上を図る

▲連続した全開走行でも安定したエンジン高出力を維持するためにクールエアダクトを装備

▲連続した全開走行でも安定したエンジン高出力を維持するためにクールエアダクトを装備

▲iMT(6速マニュアル)のクロスレシオ化を実施

▲iMT(6速マニュアル)のクロスレシオ化を実施

 シャシー面では、専用のモノチューブショックアブソーバー(フロント:倒立、リア:正立)を前後に採用したことがトピックだ。コーナリング時の内輪の接地性を高め、高速旋回性能を引き上げるべく、ショックアブソーバーにはリバウンドスプリングを追加。バウンドストッパー特性の最適化を図るとともに、前後それぞれストローク量をmm単位で調整しながらベストバランスを徹底追求する。また、コーナリング時の安定性とブレーキ性能を高めるために、ベース車と比べてタイヤ幅を10mm拡げた245/40ZR18サイズのミシュランPilot Sport Cup 2を装着。ホイールにはマットブロンズ塗装の鍛造アルミホイール(GRロゴ入り)を組み合わせた。

▲専用のモノチューブショックアブソーバー(フロント:倒立、リア:正立)を採用

▲専用のモノチューブショックアブソーバー(フロント:倒立、リア:正立)を採用

▲タイヤはベース車と比べて幅を10mm拡げた245/40ZR18サイズのミシュランPilot Sport Cup 2を装着。ホイールにはマットブロンズ塗装の鍛造アルミホイール(GRロゴ入り)を組み合わせる

▲タイヤはベース車と比べて幅を10mm拡げた245/40ZR18サイズのミシュランPilot Sport Cup 2を装着。ホイールにはマットブロンズ塗装の鍛造アルミホイール(GRロゴ入り)を組み合わせる

▲EPSに関しては高いGを受ける旋回時においても適切なアシストトルクを発生できるように制御プログラムを変更。4WD制御にも専用チューニングを施す

▲EPSに関しては高いGを受ける旋回時においても適切なアシストトルクを発生できるように制御プログラムを変更。4WD制御にも専用チューニングを施す

 なお、GRはGR-DAT(8速オートマチック)のトランスミッションを搭載した究極のGRカローラの5シーターモデルとして「GRカローラMORIZO RR」を開発中と公表。受注や発売時期などに関しては後日発表する予定である。

▲GRはGR-DATのトランスミッションを搭載した究極のGRカローラの5シーターモデル「GRカローラMORIZO RR」を開発中と公表。写真はモリゾウこと豊田章男会長とGRカローラMORIZO RR(コンセプト)の2ショット

▲GRはGR-DATのトランスミッションを搭載した究極のGRカローラの5シーターモデル「GRカローラMORIZO RR」を開発中と公表。写真はモリゾウこと豊田章男会長とGRカローラMORIZO RR(コンセプト)の2ショット

▲専用設計のエアロパーツやアルミホイールなどを採用するとともに、モリゾウのシグネチャーカラーであるイエローのアクセントを随所に入れる

▲専用設計のエアロパーツやアルミホイールなどを採用するとともに、モリゾウのシグネチャーカラーであるイエローのアクセントを随所に入れる

 

 

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