【岡崎宏司のカーズCARS】ボクにとっての「価値あるクルマ」、それはデザインとブランド性。コンパクトサイズも外せない

ボクにとっての「価値あるクルマ」は、デザインとブランド性、そしてコンパクトであること。現在はBEVのプジョーe-208GTが愛車。モダンで粋なフレンチデザインと使い勝手に優れたサイズがお気に入り。軽快な身のこなしにも満足している。いち早くBEVに乗る満足感も格別だ

ボクにとっての「価値あるクルマ」は、デザインとブランド性、そしてコンパクトであること。現在はBEVのプジョーe-208GTが愛車。モダンで粋なフレンチデザインと使い勝手に優れたサイズがお気に入り。軽快な身のこなしにも満足している。いち早くBEVに乗る満足感も格別だ

ボクの個人的なクルマ選びをご紹介しよう

 今号の特集は「価値あるクルマ」、ボクのページも同様なテーマでお願いしたいとの依頼が編集部から届いた。
 ちょっと困った。価値には幅広い多様性があり、人それぞれ違う答えを持っているからだ。COTY(カー・オブ・ザ・イヤー)を獲得したクルマは「優れたクルマ」だと思う。だが、多くの人たちの価値観を示すものではない。 

 COTYの選考委員は、自分の価値観で投票するのではなく、その時々の時代背景に照らした、いわば社会的価値観の高いクルマに高得点を与えているはずだ。言葉を換えれば「「理性と知性」で選んでいるのである。「個性と情熱」で選んでいるのではない。

 ボクもかつてCOTYの選考委員を務めていた。冷静に淡々と「優れたクルマ」を選んだ。「好きなクルマ」「楽しいクルマ」「ほしいクルマ」、つまり「個人的価値観」を優先させたことはない。
 でも、今回は「ボクの個人的価値観でのクルマ選び」ということで、話を進めさせていただく。

 ボクはもちろん「クルマ好き」だ。しかも「新しいもの」を受け容れる許容度は高い方だ。だから、クルマ選びの自由度は高くなる。こだわりの強い人から見れば「節操がない」ようにも見えるかもしれない。でも、もちろん、ボクにもこだわりはあるし、ボクなりの価値観もある。

 ボクが重視するポイントは、デザイン、ブランド、心地よい走り、使用条件適応度、そして現在は運転支援システムも入る。
 中でも、最優先はデザインとブランド。内外装ともデザインが気に入り、それが好きなブランドであれば迷わず手が出る。ボクにとって「ブランド」は、「無形のデザイン」ともいえる。 

プジョー02

プジョー03

 そんな意味で、ポルシェ、アウディ、BMW、アルファロメオ、ジャガー、ルノー、プジョー、MINI、フォルクスワーゲン、フィアットなどが、「ボクの価値観」に当てはまる。
 次に重視するのは「サイズ」。昔からボクはコンパクトにこだわってきた。若気の至りで買ってしまったディムラー・ダブルシックス2台とデソートファイアスイープの計3台を除けば、ボクの車歴はコンパクト系で埋まる。ポルシェ911も930と964以降、愛車選びからは外れた。サイズ(とくに全幅)の拡大が理由だ。

 最新モデルではアウディ e-tron GTがほしくてたまらなかった。だが全長4990×全幅1965mmのサイズを受け容れる決断は無理だった。ボクには、昔から「大型で押し出しの強いクルマは似合わない」という感覚があった。だからRRやベントレーの所有などチラリとさえ頭を掠めたことはない。ボクは運転が大好きなので、気軽に心地よく「人馬一体感が楽しめる」という意味でも、コンパクト系に惹かれるのかもしれない。

 今は、BEVのプジョー e-208 GTに乗っている。モダンで粋なフレンチデザイン、コンパクトなサイズ、心地よいレスポンスと加速、低い重心と優れたバランスによる軽快な身のこなし、すべてに満足している。

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