BASFの革新的な素材ソリューション、Ultramid® Balanceを採用したマツダ用アンダーボディパーツをモルテンが製造

 ドイツの総合化学会社「BASF」の作る素材「Ultramid® Balance」を使用した新しいリアバンパーステーを、広島に本社を置くスポーツ用品と自動車部品のグローバルサプライヤーである株式会社モルテンが、マツダ用アンダーボディパーツとして製造すると発表した。

2.jpg▲BASF Badische Anilin - u. Soda -Fabrik

 リアバンパーステーは、バンパー本体とステーの間に挟み込み、バンパーとステーと固定するための部品だ。厳しい温度変化に耐え、寸法安定性を維持することが求められる。この革新的なポリアミド樹脂を用いたアンダーボディパーツは、マツダの新型車MAZDA3およびCX-30に採用されている。

1.jpg▲BASFのUltramid(R) Balanceが使用された、マツダ車用リアバンバーステー

■モルテンの保本氏(ボディ部品開発課 参事)コメント
「リアバンパーステーは、冬季に路上で使用される融雪剤や凍結防止剤に含まれる塩化カルシウムや、サイレンサーによる高熱にさらされます。ポリプロピレンや一般的なポリアミドなど、従来の素材で作られた部品は時間の経過とともに劣化や変形を起こしますが、BASFの高性能素材ソリューションであるUltramid® Balanceを使用することにより、高い耐熱性のほか、オイルや様々な溶剤、アルカリ水溶液等に対する高い耐久性をリアバンパーステーに持たせることができました。さらに、このグレードには植物由来の ひまし油が使用されているため、より持続可能なソリューションといえます」

 Ultramid® Balanceの原料となるバイオ系セバシン酸は、ひまし油から作られており、Ultramid® Balanceを採用することで、サステナブルな素材を求める顧客からの高まる需要にも応えることができる。Ultramid® Balanceは再生可能素材をベースにしているだけでなく、標準的なポリアミドPA6やPA66と比較して優れた特性を備えており、市場で高く評価されている。

 この革新的な素材ソリューションにはガラス繊維が30%含まれていることで、より長期にわたる耐熱性と、安定剤およびポリマー技術による耐薬品性を有している。他のポリアミドに比べて吸湿性が低く、湿度の高い環境下でもリアバンパーの寸法安定性を維持する。

■BASF パフォーマンスマテリアルズ事業本部 アジア太平洋地域 シニアバイスプレジデントのアンディ・ ポスルスウェイト コメント
「その自動車が意図する価値を実現すべく、あらゆるパーツには求められる要件があります。自動車産業におけるOEMとBASFが緊密に連携することでソリューションをカスタマイズし、お客様の "特定のニーズ"に応えることができます」

■BASF ジャパン パフォーマンスマテリアルズ事業部 執行役員 事業部長 山本勇 コメント
「お客様にとって付加価値のあるソリューションを提供するために、私たちの専門性を最大限に生かすことに注力しています。BASF の高性能な素材を用いてデザインされた、MAZDA3 と CX-30 が "2020 ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー" のファイナリストに選出されたことを嬉しく思います。今後もお客様と協力し、お客様の進化するニーズに対応していきます」

BASF
http://www.basf.com

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