BYDとトヨタ、電気自動車の研究開発会社を合弁で設立することに合意

 2019年11月7日、比亜迪股份有限公司(以下、BYD)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)は、電気自動車の研究開発会社設立に向けた合弁契約を締結した。

1a.jpg▲BYDとトヨタ、電気自動車の研究開発会社を合弁で設立することに合意

 新会社は2020年中に中国国内での設立を目指しており、BYDとトヨタがそれぞれ50%ずつ出資する。事業内容は、電気自動車及びそのプラットフォーム、関連部品の設計・開発などで、両社のこれら業務に関わる人員が新会社に移管される予定だ。

会社設立にあたり、BYD高級副総裁廉玉波は、「BYDの"EV市場での競争力""開発力"とトヨタの"品質""安全"というそれぞれの会社が持つ強みを融合することで、市場のニーズに合致した、お客様に喜んでいただける電気自動車のなるべく早いタイミングでの提供を目指す」とコメント。

トヨタ副社長の寺師茂樹は、「電動化推進という共通の目標に対し、競合関係の枠を超えた"仲間"ができ、非常にうれしく思う。BYDとの新会社での事業を通じ、両社のさらなる発展・進化を目指したい」と語った。

2a.jpg▲BYD、NEVコンセプト「E-SEED GT」

 BYDは、1995年に電池事業で創業し、現在は電動車だけでなく大型蓄電池を含めたトータルエネルギーソリューションを提供する会社だ。社名のBYDは「Build Your Dreams」の頭文字であり、電動車用主要部品(電池、モーター、パワーエレクトロニクスなど)はコア部品として自社開発している。2008年には世界で初めてプラグインハイブリッド車(PHV)の販売を開始し、2015年以降は、EVとPHVを合わせた販売実績は4年連続世界トップの実績をもつ。

4a.jpg▲トヨタ プリウス

 一方、読者もご存知の通りトヨタは、1997年に世界初となる量産ハイブリッド車「プリウス」を発売して以降、電動車開発のパイオニアとしてハイブリッド車を中心として世界で1400万台を超える電動車を送り出し、電動車の開発・生産・販売に関する豊富な技術と経験を有している。また、電動車は普及してこその貢献との考えのもと、グローバルで電動化推進に努めており、中国においては、トヨタ自動車研究開発センター(中国)投資有限会社、一汽トヨタ技術開発有限会社及び広汽トヨタ自動車有限会社の3つの研究開発拠点で、中国のユーザーに向けてもクルマづくり及び電動化普及に取り組んでいる。

 BYDとトヨタは、魅力ある電気自動車の開発とその先の普及を通じ、ユーザーのニーズに応えるよう努力していくと共に、中国における環境改善に貢献していきたいとしている。

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