伝統を継承しつつ時代に合わせて進化したトヨタ・ランドクルーザー70が待望の日本発売

トヨタがランドクルーザー70を日本で再発売。内外装やメカニズムは時代の要請に合わせてアップデート。パワーユニットには1GD-FTV型2.8リットル直4ディーゼルターボエンジンを搭載。車種展開はAXグレードのみの設定で、車両価格は480万円

 トヨタ自動車は2023年11月29日、ランドクルーザー・シリーズのヘビーデューティモデルとなる「ランドクルーザー70」を日本で再発売した。車種展開はAXの1グレードのみで構成し、車両価格は480万円に設定する。

▲トヨタ・ランドクルーザー70・AX 価格:6SAT480万円 全長4890×全幅1870×全高1920mm ホイールベース2730mm 車重2300kg 最小回転半径6.3m 乗車定員5名 WLTCモード燃費10.1km/リットル

▲トヨタ・ランドクルーザー70・AX 価格:6SAT480万円 全長4890×全幅1870×全高1920mm ホイールベース2730mm 車重2300kg 最小回転半径6.3m 乗車定員5名 WLTCモード燃費10.1km/リットル

 

 質実剛健かつ堅牢で普遍のヘビーデューティモデルに位置するランドクルーザー70は、1984年11月に市場デビュー。ホイールベースは2310mmのショート、2600mmのセミロング、2730mmのセミロング、2980mmのロング、3180mmのスーパーロングが設定され、ボディタイプはバン、ワゴン、ハードトップ、ソフトトップ、ピックアップなどをラインアップしていた。日本市場では排出ガス規制の問題もあり、2004年7月に販売を終了。しかし、70系のデビュー30周年を迎えた2014年8月には、アニバーサリーモデルとしてバン(GRJ76K型)とピックアップ(GRJ79K型)を、2015年6月30日生産分までの期間限定で発売した。

 70系のデビュー40周年を目前に控える本年8月には、伝統のキャラクターを継承したうえで、時代に合わせて進化した新しいランドクルーザー70がデビュー。そして本年11月、いよいよ日本で発売することとなった。

▲耐久性に優れるラダーフレームを継続して採用

▲耐久性に優れるラダーフレームを継続して採用

 

 パワートレインには、30周年記念モデルに搭載した1GR-FE型4リットルV型6気筒DOHCガソリンエンジンに代わり、力強い動力性能と低燃費、そして排出ガスのクリーン化を成し遂げた1GD-FTV型2754cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジンを搭載。最高出力は204ps/3000~3400rpm、最大トルクは51.0kg・m/1600~2800rpmを発生する。トランスミッションには専用セッティングの6 Super ECT(フレックスロックアップ付スーパーインテリジェント6速AT)+シーケンシャルシフトマチックを組み合わせ、駆動機構には信頼性の高いパートタイム4WD(H2/H4/L4)を採用。前後デフには電動デフロック機構も配備した。また、オフロード性能を高める機能としてダウンヒルアシストコントロール(DAC)やヒルスタートアシストコントロール(HAC)、VSC&アクティブトラクションコントロール(A-TRC)、ビークルスタビリティコントロール(VSC)を採用している。

▲パワーユニットには1GD-FTV型2754cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジンを搭載。最高出力は204ps/3000~3400rpm、最大トルクは51.0kg・m/1600~2800rpmを発生

▲パワーユニットには1GD-FTV型2754cc直列4気筒DOHCコモンレール式直噴ディーゼルターボエンジンを搭載。最高出力は204ps/3000~3400rpm、最大トルクは51.0kg・m/1600~2800rpmを発生

▲駆動機構には信頼性の高いパートタイム4WD(H2/H4/L4)を採用

▲駆動機構には信頼性の高いパートタイム4WD(H2/H4/L4)を採用

▲前後デフには電動デフロック機構を配備

▲前後デフには電動デフロック機構を配備

▲オフロード性能を高める機構として、写真上よりダウンヒルアシストコントロール(DAC)、ヒルスタートアシストコントロール(HAC)、VSC&アクティブトラクションコントロール(A-TRC)を採用

▲オフロード性能を高める機構として、写真上よりダウンヒルアシストコントロール(DAC)、ヒルスタートアシストコントロール(HAC)、VSC&アクティブトラクションコントロール(A-TRC)を採用

 

 基本骨格については、耐久性に優れるラダーフレームを継続採用したうえで、衝突安全性を向上させた高剛性ボディを導入。また、懸架機構には改良版の前コイルスプリング/後リーフスプリングの4輪リジッド式を配する。シューズには265/70R16 AT23タイヤ+7J×16アルミホイール(切削光輝+ブラック+マットクリア塗装/センターオーナメント付)を装着。そして、対地障害角はアプローチアングル33度、デパーチャーアングル23度、ランプブレークオーバーアングル26度を確保し、さらに最大渡河性能は700mmを実現した。

▲懸架機構には改良版の前コイルスプリング(写真・上)/後リーフスプリング(同・下)の4輪リジッド式を採用

▲懸架機構には改良版の前コイルスプリング(写真・上)/後リーフスプリング(同・下)の4輪リジッド式を採用

▲シューズには265/70R16 AT23タイヤ+7J×16アルミホイール(切削光輝+ブラック+マットクリア塗装/センターオーナメント付)を装着

▲シューズには265/70R16 AT23タイヤ+7J×16アルミホイール(切削光輝+ブラック+マットクリア塗装/センターオーナメント付)を装着

▲対地障害角はアプローチアングル33度、デパーチャーアングル23度、ランプブレークオーバーアングル26度を確保。最大渡河性能は700mmを実現

▲対地障害角はアプローチアングル33度、デパーチャーアングル23度、ランプブレークオーバーアングル26度を確保。最大渡河性能は700mmを実現

 

 エクステリアは水平、垂直を基調とし、道具としての機能性と圧倒的な安定感を創出する“70”らしいシルエットを継承。その一方で、時代性をとらえて細部をアップデートする。具体的には、Bi-Beam LEDヘッドランプ(マニュアルレベリング機能付)+LEDクリアランスランプ(デイタイムランニングランプ)やバンパー埋込式LEDフロントフォグランプ、補助確認装置(2面鏡式)、アルミ製サイドステップ、バンパー埋込式リアコンビネーションランプ、スペアタイヤキャリア&ロックナット付スペアタイヤ(車両装着タイヤ)&スペアホイールカバーなどを標準で装備した。ボディカラーはベージュ、スーパーホワイトⅡ、アティチュードブラックマイカという3色をラインアップ。ボディサイズは30周年記念モデルと比べて80mmほど長く、それ以外は同寸の全長4890×全幅1870×全高1920mm/ホイールベース2730mmに設定した。

▲Bi-Beam LEDヘッドランプ(マニュアルレベリング機能付)+LEDクリアランスランプ(デイタイムランニングランプ)を装備

▲Bi-Beam LEDヘッドランプ(マニュアルレベリング機能付)+LEDクリアランスランプ(デイタイムランニングランプ)を装備

▲バンパー埋込式LEDフロントフォグランプを採用

▲バンパー埋込式LEDフロントフォグランプを採用

▲ブラック塗装のアルミ製サイドステップを装着

▲ブラック塗装のアルミ製サイドステップを装着

▲バンパー埋込式リアコンビネーションランプとスペアタイヤキャリア&ロックナット付スペアタイヤ(車両装着タイヤ)&スペアホイールカバーを配備

▲バンパー埋込式リアコンビネーションランプとスペアタイヤキャリア&ロックナット付スペアタイヤ(車両装着タイヤ)&スペアホイールカバーを配備

▲ボディカラーは写真上よりスーパーホワイトⅡ、ベージュ、アティチュードブラックマイカという3色を用意

▲ボディカラーは写真上よりスーパーホワイトⅡ、ベージュ、アティチュードブラックマイカという3色を用意

 

 インテリアに関しては、前方視界に優れる水平基調のインパネや死角を減少させた直立基調のAピラー、低いベルトラインなどを踏襲したうえで、本革巻き4本スポークステアリングホイール(木目調)やステアリングスイッチ(マルチインフォメーションディスプレイ・レーンディパーチャーアラート)、オプティトロンメーター+4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ、自動防眩インナーミラー(バックモニター内蔵)、アクセサリーソケット(DC12V・120W/1個)、充電用USB端子(Type-C/フロント2個)といったアイテムを標準装備。エアコンはシンプルで使いやすいデザインのマニュアル式を採用する。シート配列は2列式で構成し、表皮には合成皮革+ファブリックを導入。また、後席には6:4分割可倒式リアシート(タンブル+リクライニング機構付)を配備し、ラゲッジスペースは長さ1355(リアシートタンブル時)×幅1440×高さ1120mmを確保した。

▲前方視界に優れる水平基調のインパネや死角を減少させた直立基調のAピラー、低いベルトラインなどを踏襲したうえで、本革巻き4本スポークステアリングホイール(木目調)やステアリングスイッチ(マルチインフォメーションディスプレイ・レーンディパーチャーアラート)、充電用USB端子(Type-C/フロント2個)などを標準装備

▲前方視界に優れる水平基調のインパネや死角を減少させた直立基調のAピラー、低いベルトラインなどを踏襲したうえで、本革巻き4本スポークステアリングホイール(木目調)やステアリングスイッチ(マルチインフォメーションディスプレイ・レーンディパーチャーアラート)、充電用USB端子(Type-C/フロント2個)などを標準装備

▲オプティトロンメーター+4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを採用

▲オプティトロンメーター+4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイを採用

▲シート配列は2列式で構成し、表皮には合成皮革+ファブリックを張る

▲シート配列は2列式で構成し、表皮には合成皮革+ファブリックを張る

▲ラゲッジスペースは長さ1355(リアシートタンブル時)×幅1440×高さ1120mmを確保。リアゲートは左右ヒンジ式

▲ラゲッジスペースは長さ1355(リアシートタンブル時)×幅1440×高さ1120mmを確保。リアゲートは左右ヒンジ式

 

 安全装備の拡充も見逃せない。プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)やレーンディパーチャーアラート[LDA]、オートマチックハイビーム[AHB]、ロードサインアシスト[RSA]、発進遅れ告知機能[TMN]で構成する Toyota Safety Senseや、コンライト(ライト自動点灯・消灯システム/ランプオートカットシステム)、クルーズコントロール、ドライブスタートコントロール、バックモニターなどを標準で組み込んでいる。

▲プリクラッシュセーフティやレーンディパーチャーアラート[LDA]、オートマチックハイビーム[AHB]、ロードサインアシスト[RSA]、発進遅れ告知機能[TMN]で構成する Toyota Safety Senseを標準装備して安全性を高める

▲プリクラッシュセーフティやレーンディパーチャーアラート[LDA]、オートマチックハイビーム[AHB]、ロードサインアシスト[RSA]、発進遅れ告知機能[TMN]で構成する Toyota Safety Senseを標準装備して安全性を高める

 

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