森永卓郎のミニカーコラム「ベストモデルのフェラーリ290MM」

イタリア製ミニカーの持ち味

ベストモデルのフェラーリ290MM

1956年のMMでファンジオ選手がドライブして4位でフィニッシュ 実車は2018年の競売で25億円の値段がついた

 ベストモデルは、メイド・イン・イタリーの現役ブランドだ。会社のホームページを見ると、M4という会社の下に、アートモデル、ベストモデル、M4、リオという4種類のブランドがある。いずれのブランドもイタリア車を中心としたモデル構成になっているが、ドイツ車などもリリースしている。43分の1の標準スケールで、レーシングカーやスポーツカーをモデル化している。

 アートモデルとベストモデルの差は、ボクにはよくわからない。M4は、アルファロメオだけのラインアップだ。そして、クラッシックカーを揃えるリオだけが、毛色が変わっている。

森永卓郎さん似顔絵

もりながたくろう/1957年、東京都出身。東京大学経済学部卒業。経済アナリスト、獨協大学経済学部教授。個人のコレクションを展示する"博物館(B宝館)"を、埼玉県・新所沢で一般公開中(毎月第1土曜日)

 それは当然の話で、リオはもともと60年代に登場した伝統ある老舗のミニカーメーカーだった。ただ経営が行き詰まったために、04年に金型がM4に譲渡されたようだ。

 ベストモデルの登場は、90年代だったと思うが、やはりイタ車は、イタリアのミニカーメーカーが作るのが一番だと思わせるほど、造形や彩色やデザインが優れている。バリエーションも豊富で、ホームページに掲載されている現役モデルだけで、250種類にも及んでいる。

 ただ写真の290MMはホームページのリストには含まれていない。すでに絶版になってしまったようだ。

フェラーリのコレクションがカラフルになった

 ボクがこのミニカーが好きなのは、正直にいうと、このカラーリングの影響だ。フェラーリのミニカーは、赤色のものが多いので、フェラーリの棚はどうしても単調になってしまう。ところが、このモデルの青と黄色のカラーリングが入ると、コレクション棚が、俄然引き締まるのだ。

 ボクは、自動車レースのことをよく知らないのだが、このモデルが、1956年にわずか4台だけ生産されて、ファンジオがミッレミリアでドライブし、4位に入賞したクルマだということくらいは知っている。ただ、ボクにとって重要なのは、2018年のサザビーズのオークションにこの290MMが出品されて、25億円で落札されたという事実だ。66年落ちの中古車は、普通なら価値はゼロだが、名車中の名車には大きなビルが買えるほどの値段がつくのだ。もちろんボクは実車をほしいとは思わない。ミニカーで十分なのだ。

 実は、円安と物価高騰で、ベストモデルの価格は、現地でも1台1万円近くになっている。ところが日本のネットオークションでは、2000~3000円程度で入手できるケースが多い。だから、ネットで古いモデルを拾うというのがよいかもしれない。

SNSでフォローする