ロータスが4ドア電動ハイパーGTを謳う「エメヤ」を発表。生産開始は2024年を予定

SUVの次は4ドアのGTカー――ロータスの電気自動車の第2弾となる新世代EVグランドツアラーの「エメヤ(Emeya)」がワールドプレミア。パワートレインには最高出力675kW/最大トルク985Nmを発生するモーターにシングルスピード/デュアルスピードトランスミッションを搭載

 英国ロータスカーズは2023年9月7日(現地時間) 、ブランド初の“4ドア電動ハイパーGT”を謳う「エメヤ(Emeya)」を発表した。

▲ロータスがブランド初の“4ドア電動ハイパーGT”を謳う「エメヤ(Emeya)」を発表

▲ロータスがブランド初の“4ドア電動ハイパーGT”を謳う「エメヤ(Emeya)」を発表

 

 電動SUVのエレトレに続くロータスの電気自動車の第2弾で、コードネーム「タイプ133」として開発してきた「エメヤ(Emeya)」は、同ブランドの高級パフォーマンス電気自動車のフラッグシップモデルに位置。基本骨格には新世代のEPAプラットフォームを採用し、パワートレインはシステム最高出力675kW(905hp)/最大トルク985Nmを発生する2基のモーターとシングルスピード/デュアルスピードトランスミッション、総電力量102kWhのリチウムイオンバッテリーを配したロータスICCインテリジェントトルクディストリビューション付フルタイム全輪駆動を採用する。性能面では最高速度256km/h、0→100km/h加速2.78秒を実現。一充電航続距離はエレトレと同レベル(シングルスピード/デュアルスピードトランスミッションを採用するエレトレRで490km)を想定する。充電に関しては出力350kWのDC急速充電器に対応し、約5分の充電で150kmほどの航続距離を追加できるほか、15分以内の充電で航続距離を80%まで高めることを可能としている。一方で足回りについては、1秒間に1000回の早さで前方の道路状況を読み取り、減衰特性を最適に制御する電子制御エアサスペンションシステムを採用。高い動力性能に即して、制動機構にはカーボンセラミックブレーキシステムを設定した。

▲パワートレインにはシステム最高出力675kW(905hp)/最大トルク985Nmを発生する2基のモーターとシングルスピード/デュアルスピードトランスミッション、総電力量102kWhのリチウムイオンバッテリーを配したロータスICCインテリジェントトルクディストリビューション付フルタイム全輪駆動を採用する

▲パワートレインにはシステム最高出力675kW(905hp)/最大トルク985Nmを発生する2基のモーターとシングルスピード/デュアルスピードトランスミッション、総電力量102kWhのリチウムイオンバッテリーを配したロータスICCインテリジェントトルクディストリビューション付フルタイム全輪駆動を採用する

▲制動機構にはカーボンセラミックブレーキシステムを設定

▲制動機構にはカーボンセラミックブレーキシステムを設定

 

 4ドアのファストバックスタイルで仕立てたエクステリアは、空気の流れを最適化する“ポロシティ(多孔性)”や“ハイパースタンス”と呼ぶ低重心などを採用したことがトピック。ポロシティとしては8つの通気孔を設け、ブレーキやモーター、バッテリーの冷却性能を高めるとともに、ハイパースタンスと合わせて空力効率を最適化し、動力性能と航続距離を向上させる。また、空気の流れをスムーズにし、クラストップレベルのダウンフォースを生み出す先進のアクティブエアロダイナミクス機能を採用。前部にはアクティブフロントグリルとアクティブエアリップを装備し、ドラッグを減らしてクルマの効率を高めるとともに、バッテリーとブレーキシステムの冷却性を向上させる。一方で後端には、車体下部の空気の流れをスムーズにするアクティブリアディフューザーと、215kg以上のネットダウンフォースを発生する280mm幅のアクティブデュアルレイヤーリアスポイラーを組み込んだ。新造形のマトリックスLEDヘッドライトやリアLEDライトストリップなどが生み出すアピアランスも印象的。足もとには、カーボンファイバーを配した新デザインのエアロ形状アロイホイールを装着している。

▲4ドアのファストバックスタイルで仕立てたエクステリアは空気の流れを最適化する“ポロシティ(多孔性)”や“ハイパースタンス”と呼ぶ低重心などを採用する

▲4ドアのファストバックスタイルで仕立てたエクステリアは空気の流れを最適化する“ポロシティ(多孔性)”や“ハイパースタンス”と呼ぶ低重心などを採用する

▲215kg以上のネットダウンフォースを発生する280mm幅のアクティブデュアルレイヤーリアスポイラーを組み込む

▲215kg以上のネットダウンフォースを発生する280mm幅のアクティブデュアルレイヤーリアスポイラーを組み込む

▲新デザインのマトリックスLEDヘッドライトとリアLEDライトストリップを装備

▲新デザインのマトリックスLEDヘッドライトとリアLEDライトストリップを装備

▲足もとにはカーボンファイバーを配した新デザインのエアロ形状アロイホイールを装着

▲足もとにはカーボンファイバーを配した新デザインのエアロ形状アロイホイールを装着

 

 インテリアに関しては、水平基調のインパネに高度な“デジタルコックピット”キャビン、ファッションや衣服産業から出る綿くずを再利用した新しい高級糸を使用する100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルなどを採用したことが訴求点。左右で分割したダッシュボード上部のアレンジなども目を惹く。また、センター部にはタッチ式の大型OLEDディスプレイを配して視認性と使い勝手を向上。さらに、リアルタイムの道路情報とナビゲーション、先進運転支援システムのデータを組み合わせて障害物警告や車線逸脱警告、前方衝突警告、ブラインドスポットモニターなどを表示する55インチのAR(拡張現実)ヘッドアップディスプレイ(HUD)を設定した。ロードノイズキャンセレーション(RNC)を内蔵した専用セッティングのKEFオーディオシステムを採用したこともアピールポイントで、Uni-QスピーカーとUni-Core省スペースサブウーファーエンクロージャー、さらにドルビーアトモス対応3Dサラウンドサウンドシステムを組み合わせて、真に没入感のあるサウンドスケープを生成する。一方でシートについては、前席にカーボンファイバーを配したバケットタイプを、後席に2座独立タイプを装着した。

▲インテリアは水平基調のインパネに高度な“デジタルコックピット”キャビンで構成

▲インテリアは水平基調のインパネに高度な“デジタルコックピット”キャビンで構成

▲内装材としてファッションや衣服産業から出る綿くずを再利用した新しい高級糸を使用する100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルなどを採用

▲内装材としてファッションや衣服産業から出る綿くずを再利用した新しい高級糸を使用する100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルなどを採用

▲センター部にはタッチ式の大型OLEDディスプレイを配備

▲センター部にはタッチ式の大型OLEDディスプレイを配備

▲前席にはカーボンファイバーを配したバケットタイプのシートを装着

▲前席にはカーボンファイバーを配したバケットタイプのシートを装着

▲後席は2座独立タイプのシートで構成

▲後席は2座独立タイプのシートで構成

 

 なお、エメヤの生産開始は2024年を予定。車両の詳細については本年第4四半期に発表するという。

 

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