フル電動パワートレインを搭載したBEVモデルのポルシェ・カイエンが日本デビュー

ポルシェがプレミアムSUVのカイエンにフル電動パワートレインを搭載したBEVモデルの「カイエン・エレクトリック」と「カイエン・ターボ・エレクトリック」を設定し、日本における予約受注を開始。カイエン・エレクトリックは最高出力325kW/最大トルク835Nmを発生する前後モーターを、カイエン・ターボ・エレクトリックは最高出力850kW/最大トルク1500Nmを発生する前後モーターを採用し、いずれも総電力量113kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。空力性能の改善や最新のデジタルデザインの導入なども実施

 ポルシェ ジャパンは2025年11月20日、プレミアムSUVのカイエンにフル電動パワートレインを搭載したBEVモデルの「カイエン・エレクトリック」と「カイエン・ターボ・エレクトリック」を設定し、日本における予約受注を開始した。

▲ポルシェ・カイエン・ターボ・エレクトリック 価格:2101万円 写真は22インチCayenne Sport Technoアルミホイールおよびポルシェセラミックコンポジットブレーキ(PCCB、ブレーキキャリパー:イエロー塗装)装着車。ボディカラーはミスティックグリーンメタリック

▲ポルシェ・カイエン・ターボ・エレクトリック 価格:2101万円 写真は22インチCayenne Sport Technoアルミホイールおよびポルシェセラミックコンポジットブレーキ(PCCB、ブレーキキャリパー:イエロー塗装)装着車。ボディカラーはミスティックグリーンメタリック

車両価格は以下の通り。

カイエン・エレクトリック:1335万円

カイエン・ターボ・エレクトリック:2101万円

▲ポルシェ・カイエン・エレクトリック 価格:1335万円 足もとには20インチCayenne Aeroアルミホイールを標準装備。写真のボディカラーはバナジウムグレーメタリック

▲ポルシェ・カイエン・エレクトリック 価格:1335万円 足もとには20インチCayenne Aeroアルミホイールを標準装備。写真のボディカラーはバナジウムグレーメタリック

 BEVモデルのカイエンは、800Vアーキテクチャを採用したプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE)をベースとし、同アーキテクチャの高い柔軟性により、高電圧システム、パワートレイン、シャシーの各セクションにおける最新技術を、カイエンのキャラクターに合わせて統合したことが特徴である。

 注目のパワートレインは、カイエン・エレクトリックがローンチコントロール時オーバーブーストで最高出力325kW(442ps)/最大トルク835Nmを発生する前後モーターを、カイエン・ターボ・エレクトリックがローンチコントロール時オーバーブーストで最高出力850kW(1156ps)/最大トルク1500Nmを発生する前後モーターを採用して4輪を駆動。いずれも総電力量113kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、一充電航続距離は複合WLTPモードでカイエン・エレクトリックが最大642km、カイエン・ターボ・エレクトリックが最大623kmを実現する。充電はAC普通充電とDC急速充電に対応。150kWの急速充電ではSoC(充電状態)10%から80%までの充電を34分でこなす。最大11kWで充電するインダクティブ充電もオプションで設定した。また、フォーミュラEと同レベルの最大600kWの回生出力を達成した回生ブレーキシステムも組み込み、カイエン・ターボ・エレクトリックではオプションでポルシェセラミックコンポジットブレーキ(PCCB)を選択することもできる。性能面では、カイエン・エレクトリックが0→100km/h加速4.8秒、最高速度230km/hを、カイエン・ターボ・エレクトリックが0→100km/h加速2.5秒、最高速度260km/hを実現した。

▲パワートレインはカイエン・エレクトリックが最高出力325kW(442ps)/最大トルク835Nmを発生する前後モーターを、カイエン・ターボ・エレクトリックが最高出力850kW(1156ps)/最大トルク1500Nmを発生する前後モーターを採用して4輪を駆動

▲パワートレインはカイエン・エレクトリックが最高出力325kW(442ps)/最大トルク835Nmを発生する前後モーターを、カイエン・ターボ・エレクトリックが最高出力850kW(1156ps)/最大トルク1500Nmを発生する前後モーターを採用して4輪を駆動

▲2モデルともに総電力量113kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載

▲2モデルともに総電力量113kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載

▲フォーミュラEと同レベルの最大600kWの回生出力を達成した回生ブレーキシステムを組み込む

▲フォーミュラEと同レベルの最大600kWの回生出力を達成した回生ブレーキシステムを組み込む

▲充電はAC普通充電とDC急速充電に対応。150kWの急速充電ではSoC(充電状態)10%から80%までの充電を34分でこなす

▲充電はAC普通充電とDC急速充電に対応。150kWの急速充電ではSoC(充電状態)10%から80%までの充電を34分でこなす

 シャシー面については、ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)を備えたアダプティブエアサスペンションを2モデルともに標準装備。また、ターボモデルにはポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)リミテッドスリップリアディファレンシャルも組み込む。一方で操舵機構には、後輪を最大5度操舵するリアアクスルステアリングを2モデルに採用。さらに、ターボモデルにはポルシェアクティブライドをオプションで設定した。

▲ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)を備えたアダプティブエアサスペンションを2モデルに標準装備

▲ポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)を備えたアダプティブエアサスペンションを2モデルに標準装備

▲カイエン・ターボ・エレクトリックはポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)リミテッドスリップリアディファレンシャルを採用

▲カイエン・ターボ・エレクトリックはポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)リミテッドスリップリアディファレンシャルを採用

 エクステリアについては、最新のポルシェデザイン言語を採用してエアロダイナミクスを徹底追求したことがトピック。スリムなマトリックスLEDヘッドライトまたはHDマトリックスLEDヘッドライトを備えた低いボンネットや、力強い輪郭を描くフェンダー、象徴的ななだらかな傾斜のルーフラインを表すフライライン、立体的なデザインのサイドスカート、3Dルックとアニメーショングラフィックを配したリアのライトストリップおよびイルミネーテッド“Porsche”ロゴなどを採用して、ポルシェの電動SUVならではの個性を際立たせる。また、フロントボディのエアカーテン、ほぼ完全に密閉されたアンダーボディ、専用造形のエアロホイール、リアのディフューザーなどを配備して、空気抵抗係数(Cd値)はクラストップレベルの0.25を実現。走行状況や速度に応じて車体の空力特性を正確に調整するポルシェアクティブエアロダイナミクス(PAA)システムも設定した。ボディサイズは内燃エンジンモデルより55mm長い全長4985mm、全幅1980mm、全高1674mm、128mm長いホイールベース3023mmとしている。

▲エクステリアは最新のポルシェデザイン言語を採用してエアロダイナミクスを徹底追求。空気抵抗係数(Cd値)はクラストップレベルの0.25を実現する。ボディサイズは内燃エンジンモデルより55mm長い全長4985mm、全幅1980mm、全高1674mm、128mm長いホイールベース3023mmに設定

▲エクステリアは最新のポルシェデザイン言語を採用してエアロダイナミクスを徹底追求。空気抵抗係数(Cd値)はクラストップレベルの0.25を実現する。ボディサイズは内燃エンジンモデルより55mm長い全長4985mm、全幅1980mm、全高1674mm、128mm長いホイールベース3023mmに設定

 内包するインテリアは、最新のPorsche DIユーザーインターフェースを導入して、より直感的な操作、カスタマイズ可能なウィジェット、モダンな見た目と操作感により、新たな基準を確立したことがトピックだ。コクピットにはディスプレイとコントロールエリアを明確に分け、かつセンターコンソールにシームレスに溶け込むフローディスプレイを装備。また、運転席側にはOLEDテクノロジーを採用した14.25インチのフルデジタルメーターパネルを、助手席側には14.9インチのディスプレイ(オプション)を配し、ポルシェ史上最大のディスプレイエリアを形成する。乗員の気分や状況に合わせてライティングやシートポジション、サウンドプロファイル、ディスプレイなどを最適に変化させるムードモードも設定した。一方、キャビン空間自体は前述のホイールベースの延長により後席の足もと空間が拡大。また、電動で切り替え可能な液晶フィルムによる可変ライトコントロールを備えたスライディングパノラミックルーフをオプションで用意する。ラゲッジコンパートメントの容量は後席使用時で781リットル、後席格納時で最大1588リットルを確保。さらに、90リットルのフロントラゲッジコンパートメントを装備している。

▲インテリアには最新のPorsche DIユーザーインターフェースを導入して、より直感的な操作、カスタマイズ可能なウィジェット、モダンな見た目と操作感により、新たな基準を確立する。写真はカイエン・ターボ・エレクトリックのレザーインテリア(2トーンレザーインテリア、スムース仕上げレザー ブラック/ターボナイト)。日本導入モデルのハンドル位置は右

▲インテリアには最新のPorsche DIユーザーインターフェースを導入して、より直感的な操作、カスタマイズ可能なウィジェット、モダンな見た目と操作感により、新たな基準を確立する。写真はカイエン・ターボ・エレクトリックのレザーインテリア(2トーンレザーインテリア、スムース仕上げレザー ブラック/ターボナイト)。日本導入モデルのハンドル位置は右

▲ディスプレイとコントロールエリアを明確に分け、かつセンターコンソールにシームレスに溶け込むフローディスプレイを装備

▲ディスプレイとコントロールエリアを明確に分け、かつセンターコンソールにシームレスに溶け込むフローディスプレイを装備

▲カイエン・ターボ・エレクトリックはレザー表皮のフロントアダプティブスポーツシート(18方向電動調整)を装着

▲カイエン・ターボ・エレクトリックはレザー表皮のフロントアダプティブスポーツシート(18方向電動調整)を装着

▲カイエン・エレクトリックはパーシャルレザーインテリアを標準で採用。日本導入モデルのハンドル位置は右

▲カイエン・エレクトリックはパーシャルレザーインテリアを標準で採用。日本導入モデルのハンドル位置は右

▲フロントにコンフォートシート(8方向電動調節)を配備

▲フロントにコンフォートシート(8方向電動調節)を配備

▲電動で切り替え可能な液晶フィルムによる可変ライトコントロールを備えたスライディングパノラミックルーフをオプションで設定

▲電動で切り替え可能な液晶フィルムによる可変ライトコントロールを備えたスライディングパノラミックルーフをオプションで設定

 なお、ポルシェはカイエン・エレクトリックのラインアップ以後も、内燃エンジンモデルとハイブリッドモデルを並行して販売するとアナウンスしている。

 

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