空冷ポルシェ911のレストモッドを手がける米国のシンガーがコーンズとタッグを組んで日本に本格進出

空冷ポルシェ911の高品質なレストア&モディファイで世界中の911ファンから注目を集める米国のシンガーが、高級輸入車正規販売店コーンズ・グループと日本でのレストア依頼をサポートするパートナーシップ契約を締結。至極のレストアサービスとメンテナンスが日本で受けられる!

 空冷ポルシェ911のレストアおよびモディファイを手がける米国のシンガー(Singer Vehicle Design, LLC)と、高級輸入車正規販売店のコーンズ・グループは2024年5月21日、シンガーに対する日本でのレストア依頼をコーンズがサポートするパートナーシップ契約を結んだと発表した。

▲空冷ポルシェ911のレストアおよびモディファイを手がける米国のシンガーが、コーンズ・グループと日本における代理店契約を締結

▲空冷ポルシェ911のレストアおよびモディファイを手がける米国のシンガーが、コーンズ・グループと日本における代理店契約を締結

 

 2009年に創業し、米国カリフォルニアに拠点を構えるシンガーは、空冷ポルシェ911の精巧かつ高度なレストアとモディファイで世界中の911ファンから注目を集めるブランド。会社のフィロソフィーとしては、高度にパーソナライズされたアプローチと精巧な仕上げ、アイコニックなデザインへの情熱と世界で最もアイコニックなスポーツカーへのオマージュ、宝石のようなディテールと組み合わされた最新のエンジニアリングとマテリアルサイエンス、カリフォルニアとその自動車文化の精神との深い繋がり、という項目を掲げる。そして、オーナーと入念な打ち合わせをしながらレストアした空冷ポルシェ911を「シンガーによって再構築(リイマジン)されたポルシェ911」と表現している。

▲シンガーはオーナーと入念な打ち合わせをしながらレストアした空冷ポルシェ911を「シンガーによって再構築(リイマジン)されたポルシェ911」と表現する。今回の発表では、「Turbo Study」(写真・右)と「DLS Turbo」(同・左)によって再構築したポルシェ911をひな壇に上げる

▲シンガーはオーナーと入念な打ち合わせをしながらレストアした空冷ポルシェ911を「シンガーによって再構築(リイマジン)されたポルシェ911」と表現する。今回の発表では、「Turbo Study」(写真・右)と「DLS Turbo」(同・左)によって再構築したポルシェ911をひな壇に上げる

 

 シンガーは現在、北米・欧州・オーストラリア・アジアの優良なパートナーと事業を展開。コーンズ・グループとの提携によって果たしたシンガーの日本への本格進出は、ラグジュアリー市場で豊富な経験を持つ世界一流の事業者とパートナーシップを結ぶという世界戦略の一環である。

 日本でレストアを依頼する顧客は、コーンズ・グループの経験豊富なサポートチームにより、シンガーのレストアサービスについて理解を深め、要望について話し合うことができる。また、今回の発表により、シンガーの既存顧客はもちろんのこと、今後日本でシンガーが再構築したポルシェ911を所有することになる顧客も、日本国内での専門的なサービスやメンテナンスの幅広い利用が可能となった。さらに、シンガーは英語以外の言語では唯一となる日本語サイトを公開。これは日本のマーケットを重要視している世界戦略の1つのエビデンスだという。

▲1989年から1994年までのタイプ964ポルシェ911を個別にレストアする4つの事業を展開。写真上は自然吸気車のレストアサービス「Classic」

▲1989年から1994年までのタイプ964ポルシェ911を個別にレストアする4つの事業を展開。写真上は自然吸気車のレストアサービス「Classic」

▲もう1つの自然吸気車のレストアサービス「DLS」

▲もう1つの自然吸気車のレストアサービス「DLS」

 

 シンガーによる具体的なサービスとしては、1989年から1994年までのタイプ964ポルシェ911の自然吸気車のレストアサービス「Classic」および「DLS」と、ターボチャージャー搭載車のレストアサービス「Turbo Study」および「DLS Turbo」を展開。今回の発表の席では、「Turbo Study」と「DLS Turbo」によって再構築したポルシェ911をひな壇に上げる。世界限定475台で受け付ける「Turbo Study」のレストア費用は83万5000ドル~(約1億3100万円~)で、展示車両の場合のレストア費用はオプション込みで110万ドル(約1億7260万円)。一方、往年のグループ5マシン「935」などから着想を得た「DLS Turbo」は世界限定99台で受け付けを実施し、レストア費用は270万ドル~(約4億2370万円~)で、展示車両の場合のレストア費用はオプション込みで310万ドル(約4億8600万円)になるという。

▲ターボチャージャー搭載車のレストアサービス「Turbo Study」

▲ターボチャージャー搭載車のレストアサービス「Turbo Study」

▲もう1つのターボチャージャー搭載車のレストアサービス「DLS Turbo」

▲もう1つのターボチャージャー搭載車のレストアサービス「DLS Turbo」

 

 シンガーの創業者兼会長であるロブ・ディキンソン氏は、「2009年にシンガーを設立して以来、私たちの使命はポルシェ911の素晴らしさと伝統を称えることでした。私たちの目標は、この象徴的なスポーツカーへの情熱を共有する、世界中のオーナーやエンスージアストとつながることです。優れた自動車文化の中で911が熱狂的な支持を集めている日本で、私たちが活動できることにワクワクしています。私たちの挑戦はこれからも続き、素晴らしいお客様に提供できるサポートも拡大していきます。コーンズ・グループは、日本市場で成功するために必要なことを深く理解しているラグジュアリーのスペシャリストであり、彼らが私たちのそばにいてくれることは大変うれしいことです」とコメント。

 また、シンガーCEOのマゼン・ファワズ氏は「私たちがポルシェオーナーのために行う仕事は、美しさ、クラフツマンシップ、革新性にフォーカスしています。私たちの卓越性へのコミットメントを共有するコーンズ・グループと日本でパートナーシップが組めることをとても喜んでいます。そして、これらの素晴らしいクルマと、カリフォルニアとイギリスの素晴らしいチームを、世界中の新しいオーディエンスに紹介できることを楽しみにしています」と語る。

 そして、コーンズ・モータースの代表取締役社長兼CEOの林誠吾氏は、「コーンズは1964 年に総代理店としてラグジュアリーブランド車の輸入を開始して以来、2012年からは正規ディーラーとして、最高の製品とサービスの提供に努めてまいりました。さまざまな時代の変革の中、60周年となる節目の年に、新たに我々が目指すところである自動車のサステナビリティの1つの手法であるラグジュアリー・レストレーションの世界を牽引するシンガー社とパートナーシップを締結できたことを、心から誇りに感じています。日本にシンガーで再構築された多くのポルシェ911をお届けできることに、今から心が躍ります」と述べている。

▲今回の発表ではシンガー創業者兼会長のロブ・ディキンソン氏(写真・右)と最高経営責任者(CEO)のマゼン・ファワズ氏(同・左)が来日

▲今回の発表ではシンガー創業者兼会長のロブ・ディキンソン氏(写真・右)と最高経営責任者(CEO)のマゼン・ファワズ氏(同・左)が来日

 

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