マツダがジャパンモビリティショー2025で2台のビジョンモデルを世界初公開

マツダはジャパンモビリティショー2025において“魂動”デザインをさらに進化させたクロスオーバークーペ「VISION X COUPE」と、人の感覚をデジタル化した“人体・感性モデル”と共感型AIの融合で人とクルマの絆がさらに深まることを目指した「VISION X COMPACT」を発表。マツダ独自のCO2回収技術装置「Mobile Carbon Mazda Capture」も出展

 マツダはジャパンモビリティショー2025において、同社の近未来のモビリティを示唆する2台のビジョンモデルを世界初公開した。

 ショーの舞台には、毛籠勝弘代表取締役社長兼CEOが登壇。今回の出展テーマ「走る歓びは、地球を笑顔にする」について、「マツダの原点であり、これからの挑戦のコアでもある」と解説。そして、「人が自らハンドルを握り、気持ちよくクルマを運転する歓びを追求してきたマツダは、マルチソリューションで時代に適合し、この“走る歓び”を進化させ、ユーザーの心を動かし、社会に貢献していく」を表明した。具体的には「走るほどにCO2を減らす」未来を創出していくことを目標に掲げ、そのカギとして微細藻類由来のカーボンニュートラル燃料の使用と、CO2回収技術の確立を実現していくという。また、「クルマが人の意を汲み、意のままに、その可能性を広げてくれる未来」を目指すことも公言。その実現に向けて「人体・感性モデル」の研究に注力し、人がクルマを通してどのように感じ、心を動かすのかを科学的に解明して、「快適な乗り心地」や「思った通りの走り」など、人の感性とクルマを繋ぐモデルの開発に挑戦していくと宣言した。そして、こうしたマツダの未来を象徴するビジョンモデル2台を世界初公開する。

▲ショーの舞台には毛籠勝弘代表取締役社長兼CEOが登壇。ジャパンモビリティショー2025の出展テーマ「走る歓びは、地球を笑顔にする」について、「マツダの原点であり、これからの挑戦のコアでもある」と解説する

▲ショーの舞台には毛籠勝弘代表取締役社長兼CEOが登壇。ジャパンモビリティショー2025の出展テーマ「走る歓びは、地球を笑顔にする」について、「マツダの原点であり、これからの挑戦のコアでもある」と解説する

 まず1台は、“魂動(こどう)”デザインをさらに進化させたクロスオーバークーペの「VISION X COUPE(ビジョン クロスクーペ)」。エクステリアは先に発表された「VISION COUPE(ビジョンクーペ)」の流麗なボディラインを受け継ぎつつ、現在市場で人気の高いクロスオーバースタイルへと昇華。ボディサイズは全長5050×全幅1995×全高1480mm/ホイールベース3080mmに設定し、ボディカラーにはクリアで透明感のある新調色のグラスシルバーを纏う。一方、後席に左右独立シートを配した4名乗りのインテリアは、グリーン系のカラーを基調に明るく、かつエレガントなキャビン空間に仕立て、また3本スポークのステアリングホイールや丸形3連の液晶メーターといったレトロチックなスポーツアイテムを装備して、爽快な走りを予感させるコクピットを演出した。パワートレインに関しては、2ローター・ロータリーターボエンジンとモーター、バッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載。最高出力は510psを発生し、またモーターのみで160km、総航続距離は800kmを実現する。さらに、微細藻類由来のカーボンニュートラル燃料と、マツダ独自のCO2回収技術「Mobile Carbon Mazda Capture(マツダ モバイル カーボン キャプチャー)」を採用し、走るほどに大気中のCO2を削減できるクルマに仕上げた。

▲“魂動(こどう)”デザインをさらに進化させたクロスオーバークーペの「VISION X COUPE」がワールドプレミア。パワートレインには2ローター・ロータリーターボエンジンとモーター、バッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載する

▲“魂動(こどう)”デザインをさらに進化させたクロスオーバークーペの「VISION X COUPE」がワールドプレミア。パワートレインには2ローター・ロータリーターボエンジンとモーター、バッテリーを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載する

▲マツダ独自のCO2回収技術装置「Mobile Carbon Mazda Capture」を展示。すでに実証実験を開始している

▲マツダ独自のCO2回収技術装置「Mobile Carbon Mazda Capture」を展示。すでに実証実験を開始している

 もう1台は、人の感覚をデジタル化した“人体・感性モデル”と共感型AIの融合で人とクルマの絆がさらに深まることを目指した「VISION X COMPACT(ビジョン クロスコンパクト)」。エクステリアはマツダ2の近未来の姿を思わせるアクティブかつスタイリッシュな5ドアハッチバックで構成し、ボディサイズは全長3825×全幅1795×全高1470mm/ホイールベース2515mmに設定。インテリアはミニマリズムを追求するとともに、フラットボトムの3本スポークステアリングホイールや円形の液晶メーター、バケットタイプのシートなどを配して、スポーティなコクピットに仕立てる。インフォテインメントシステムに乗員の使い慣れたスマートフォンを使用する点もトピックだ。そして、AIがドライバーの感情や運転状況を読み取って声をかける共感型AIシステムを配備し、心が通った人とクルマの関係を生成した“スマートモビリティ”の未来像を実現する。パワートレインに関しては、ハイブリッドやEVなど様々な動力源を想定しているという。

▲人の感覚をデジタル化した“人体・感性モデル”と共感型AIの融合で人とクルマの絆がさらに深まることを目指した「VISION X COMPACT」。エクステリアはマツダ2の近未来の姿を思わせるアクティブかつスタイリッシュな5ドアハッチバックで構成

▲人の感覚をデジタル化した“人体・感性モデル”と共感型AIの融合で人とクルマの絆がさらに深まることを目指した「VISION X COMPACT」。エクステリアはマツダ2の近未来の姿を思わせるアクティブかつスタイリッシュな5ドアハッチバックで構成

 マツダのブースでは、一般向けには世界初公開となる新型CX-5(欧州仕様)も展示する。“新世代エモーショナル・デイリーコンフォート”を開発コンセプトに、魂動デザインや人馬一体の走りの継承・深化、パッケージとライドコンフォートの改善、最新のHMI/コネクティビティ/ADASの採用などを実施した第3世代の新型CX-5に、来場者は熱い視線を注いでいた。

▲一般向けには世界初公開となる新型CX-5(欧州仕様)を出展。日本では2026年中に発売予定

▲一般向けには世界初公開となる新型CX-5(欧州仕様)を出展。日本では2026年中に発売予定

 

 

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