キャデラック、新開発のハイブリッドマシンで2023年のIMSAとル・マン参戦を発表

 キャデラックは、2023年から第4世代キャデラックVシリーズ・プロトタイプで、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とACO(フランス西部自動車クラブ)のLMDhカテゴリーに参戦することを発表した。キャデラックとそのパートナーは、アメリカの耐久レースでの豊富な経験を生かして、ル・マン24時間での総合優勝を目指す。

▲新しい規制に従って構築された第4世代キャデラックプロトタイプのGMデザインスケッチ
▲新しい規制に従って構築された第4世代キャデラックプロトタイプのGMデザインスケッチ

 新型「キャデラックLMDh-V.R」プロトタイプは、現在のDPiクラスに代わる耐久レースの最高位のカテゴリーであるIMSAおよびACOル・マン・デイトナ・ハイブリッド(LMDh)仕様に準拠して設計されている。このシリーズの他のライバルと同様、標準化したシャーシをベースに、ハイブリッドパワートレインシステムを組み込み、独自の内燃エンジンと特徴的なボディワークを備えている。

「キャデラックDPi-V.R」と同様、「キャデラックLMDh-V.R」は、GMデザインとコンストラクターのダラーラ社とのパートナーシップのもと開発されている。新しいキャデラックのエンジンパッケージは、LMDh共通のハイブリッドシステムと連動する。

 キャデラックのプログラムは、チップ・ガナッシ・レーシングおよびアクション・エクスプレス・レーシング(AXR)と提携。「キャデラックLMDh」は、2023年1月のロレックス・デイトナ24時間レースにおいてサーキットに初登場する予定だ。

▲2019年には、デイトナ24時間耐久レースで小林可夢偉、フェルナンド・アロンソらが駆る「コニカミノルタ キャデラック DPi-V.R/10号車」が総合優勝を飾った
▲2019年には、デイトナ24時間耐久レースで小林可夢偉、フェルナンド・アロンソらが駆る「コニカミノルタ キャデラック DPi-V.R/10号車」が総合優勝を飾った

■グローバル・キャデラックのバイスプレジデントのロリー・ハーベイ コメント
「キャデラックVシリーズは、20年近くにわたりサーキットで培ったテクノロジーをロード向けのパフォーマンスカーに導入してきました。この伝統を引き継いで、世界最高峰のモータースポーツのエキサイティングな舞台で戦えることに興奮しています」

■チップ・ガナッシ コメント
「私たちは、新しい国際プロトタイプ・フォーミュラと、『キャデラックLMDh』の走行を楽しみにしています。GMとは3つの異なるレーシング分野で、素晴らしい関係を築いてきました。今後1年半の間に、キャデラックとダラーラ社と一緒にマシン開発ができることを楽しみにしております」

■AXRチーム・マネージャーのゲイリー・ネルソン コメント
「IMSA LMDhカテゴリーは複数のメーカーが参戦し、非常に競争が激しくなることが予想されます。2017年以来、私たちはオリジナルチームのひとつとして、『キャデラックDPi-V.R』を走らせ、多くの成功を収めてきました。キャデラック・レーシングが新しい挑戦に乗り出すにあたって、その一員となることができ、大変うれしく思っています」

■近年の「キャデラックDPi-V.R」によるキャデラック・レーシングの戦績について
· ロレックス・デイトナ24時間レース総合優勝を4年連続で制覇(2017~2020)
· ミシュラン・北米耐久カップで4連覇(2017~2020)
· IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権で2連覇(2017,2018)
· IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権参戦以前、北米PWCピレリ・ワールドチャレンジにおいて5回のチームチャンピオンシップ(2005, 2007, 2012, 2013, 2014)、5回のドライバーズチャンピオンシップを獲得(2005, 2012, 2013, 2014, 2015)

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