日産が人気キャブオーバー車のキャラバンをマイナーチェンジ。各種法規に適合させるとともに、ガソリンモデルへのインテリジェントクルーズコントロールの採用やスパイナルサポート機能付きシートの改良、センターディスプレイ用フィニッシャーの大型化、新グレード「プレミアムGX Outdoor Black Edition」の追加などを敢行。カスタムカーのキャラバンAUTECH、車中泊仕様車のキャラバン マルチベットおよびトランスポーター、キャラバン ワークユースビークル、福祉車両のキャラバン“ライフケアビークル”シリーズも同様の仕様変更を実施。キャラバンAUTECHには新カスタムカーの「AUTECH LINE」を設定
日産自動車は2025年7月17日、定番キャブオーバーバン/ワゴンのキャラバンを仕様変更し、8月25日より発売すると発表した。車両価格は270万8200円~458万3700円に設定する。
▲日産キャラバン・バン GRANDプレミアムGX(2WD・ガソリン) 価格:351万3400円 全長4695×全幅1695×全高1990mm ホイールベース2555mm 車重1820kg 乗車定員2/3/5名 WLTCモード燃費8.5km/リットル 写真のボディカラーはディープフォレスト
今回の変更では、各種法規に適合させるとともに、先進安全運転支援システムのバージョンアップやスパイナルサポート機能付きシートの改良、センターディスプレイ用フィニッシャーの大型化、新グレード「プレミアムGX Outdoor Black Edition」の追加などを実施したことが特徴である。
▲日産キャラバン・バン プレミアムGX Outdoor Black Edition(2WD・ガソリン) 価格:341万6600円 全長4695×全幅1695×全高1990mm ホイールベース2555mm 車重1820kg 乗車定員2/3/5名 WLTCモード燃費8.5km/リットル 写真のボディカラーはステルスグレー
まず先進安全運転支援システムに関しては、クラス初となるインテリジェントクルーズコントロールをガソリンモデルに採用。空荷からフル積載まで様々な車両状況において、ドライバーはもとより乗員の快適性と積載物への影響を抑える安定した加減速制御を行い、高速道路での長距離移動時などにおけるドライバーの疲労を低減する。また、ドライバーの運転をサポートする先行車発進お知らせ機能や、車線変更をサポートするコンフォートフラッシャー、ドライバーの安心感を高めるタイヤ空気圧警報システムなども装備した。
スパイナルサポート機能付きシート(運転席・助手席)については、より振動吸収性に優れた低反発のクッション材を内蔵し、座り心地および乗り心地をいっそう向上させる。また、ナビゲーション画面やアラウンドビューモニターの視認性を引き上げる大型画面の9インチナビが装着できるフィニッシャーを用意することで、より利便性の高い室内空間を実現した。
新グレードの「プレミアムGX Outdoor Black Edition」は、カスタマイズを楽しむユーザーに向けたモデル。既存のプレミアムGXをベースに、ブラック化したフロントグリル/バンパー/ドアミラー/ドアノブ/ドアフィニッシャーなどのアイテムを装備して、引き締まった印象を与えるルックスを創出している。
キャラバンの仕様変更に伴い、関連会社の日産モータースポーツ&カスタマイズが手がけるキャラバンをベースとしたカスタムカーのキャラバンAUTECH(390万3900円~497万4200円)、新カスタムカーのAUTECH LINE(344万9600円~451万9900円)およびAUTECH LINE PLUS(361万7900円~468万8200円)、車中泊仕様車のキャラバン マルチベット(393万9100円~520万8500円)およびトランスポーター(385万1100円~508万9700円)、福祉車両のキャラバン“ライフケアビークル(LV)”シリーズのチェアキャブ(422万4000円~563万9000円)および送迎タイプ(342万1000円~443万5200円)、ワークユースビークル・シリーズ(282万3700円~488万7300円)も同様の変更を実施する。
▲日産キャラバンAUTECH(2WD・ガソリン) 価格:390万3900円 ベース車となるキャラバンと同様の仕様向上を実施。シートには“AUTECH”刺繍入りブラックレザレットシート(ブルーステッチ)を配備
従来のAUTECHシリーズとは異なるカスタムカーとして発売する新設定のAUTECH LINEは、スタイリッシュなエクステリアと実用性の高いインテリアを備えた、仕事でもプライベートでも活躍するモデルとしてラインアップ。エクステリアは専用装備の15インチアルミホイールのほか、存在感を高めるルーフスポイラー(オプション)などを採用し、スタイリッシュな外観を強調。インテリアには、アクティブな用途にも便利な専用の防水シートを配備する。グレードはバン上級グレードのプレミアムGXをベースとする「AUTECH LINE」と、GRANDプレミアムGXをベースとする「AUTECH LINE PLUS」をラインアップ。さらに、ブラックカラーのフロントグリル、バンパー、ドアミラー、フィニッシャーなどのエクステリアパーツを装備する「ブラックパッケージ」も設定した。
▲日産キャラバンAUTECH LINE PLUS(2WD・ガソリン) 価格:361万7900円 スタイリッシュなエクステリアと実用性の高いインテリアを備えた、仕事でもプライベートでも活躍する新しいカスタムモデル
一方、車中泊仕様においてはベース車として新グレード「プレミアムGX Outdoor Black Edition」を追加したほか、耐久性および撥水性に優れたCORDURA製ベッド生地を設定。また、ワークユースビークル・シリーズにはバックドアがより高い位置まで開く「高開度バックドア」仕様を新たにラインアップしている。
パワートレインは従来を踏襲し、QR20DE型1998cc直列4気筒DOHCガソリンエンジン(130ps/18.1kg・m)、QR25DE型2488cc直列4気筒DOHCガソリンエンジン(147ps/21.7kg・m)、4N16型2439cc直列4気筒DOHCディーゼルターボエンジン(132ps/37.7kg・m)を設定。トランスミッションは全ユニットともに7M-ATx(マニュアルモード付フルレンジ電子制御7速オートマチック)を組み合わせている。