BMWがM3ツーリングの究極のMハイパフォーマンスモデル「M3 CSツーリング」の日本における注文受付を開始。パワートレインには既存のM3 Competition M xDriveツーリングに比べて最高出力20psアップの550psを発生する3リットル直列6気筒DOHC直噴Mツインパワーターボガソリンエンジンを搭載。販売台数は30台の限定
BMWジャパンは2025年7月1日、M3の究極のワゴンモデル「M3 CS(シーエス)ツーリング」の注文受付を、全国のBMW正規ディーラーで実施すると発表した。販売台数は30台限定で、車両価格は2098万円に設定。注文受付は7月1日から7月13日午後11:59まで行い、限定台数より注文数が上回った場合には、厳正な抽選のうえ当選者を決定する。ユーザーへの納車開始は、本年11月以降を予定している。
Competition Sportの略であるCSのサブネームを冠したM3 CSツーリングは、通常モデルのM3 Competition M xDriveツーリングをベースに、緻密な軽量化やエンジンの出力アップ、内外装の専用アレンジなどを施して、究極のサーキット志向Mハイパフォーマンスワゴンモデルに仕立てたことが特徴である。
まず外装では、カーボンファイバー強化樹脂(CFRP)のボンネットやフロントスプリッター、“M3 CS”ロゴ付キドニーグリル、ドアミラーキャップ、リアディフューザーなどを配備して、より存在感を高めるともに効果的な軽量化を達成。また、イエローアイコン・アダプティブLEDヘッドライトや、ブラックをベースにレッドのアクセントを利かせたM3 CSバッジおよびキドニーグリル、Mサイドギル、Mリアスポイラーなどを装備して、特別感を強調する。足もとには、ゴールドブロンズで塗装した前19/後21インチ鍛造Mライトアロイホイール・スタースポーク・スタイリング827Mとサーキット用ハイパフォーマンスタイヤを装着した。ボディカラーはBMW Individualフローズンソリッドホワイトを纏っている。
▲足もとにはゴールドブロンズで塗装した前19/後21インチ鍛造Mライトアロイホイール・スタースポーク・スタイリング827Mとサーキット用ハイパフォーマンスタイヤ、Mカーボンセラミックブレーキ(ハイグロスレッドキャリパー)を組み込む
内装については、ブラックとレッドのバイカラーを基調としたフルレザーメリノインテリアに、センターマーク付きのアルカンタラ仕上げマルチファンクションMスポーツステアリングホイールやMカーボンファイバートリム、専用CFRP製センターコンソール(ワイヤレスチャージング、Type-A USBソケット付)、M3 CSレタリング入りドアシルプレートなどを特別装備。また、前席にはCSロゴを配したMカーボンバケットシートを装着する。一方、後席には大人3名が座れる分割可倒式シートを、荷室にはラゲージコンパートメントパッケージを配備して、日常使いでの優位性を確保。コクピットと同様、後席はブラックとレッドのバイカラーで仕上げている。
パワートレインに関しては、既存のM3 Competition M xDriveツーリングに採用する2992cc直列6気筒DOHC直噴Mツインパワーターボガソリンエンジンをベースに、ターボ過給圧を高めるなどのセッティング変更を実施。最高出力は約20psアップの550ps(405kW)/6250rpm、最大トルクは650Nm/2750~5950rpmを発生する。トランスミッションには専用セッティングの8速Mステップトロニックを採用。M Driveプロフェッショナルも装備する。性能面では、前述の軽量化の効果と合わせて、0→100km/h加速3.5秒を達成した。さらに、チタン材のBMW M Performanceサイレンサーシステムを組み込んで高揚感あふれるサウンドを演出している。
▲2992cc直列6気筒DOHC直噴Mツインパワーターボガソリンエンジンのターボ過給圧をアップするなどのセッティング変更を実施。最高出力は550ps(405kW)/6250rpm、最大トルクは650Nm/2750~5950rpmを発生
シャシー面では、既存のM3 Competition M xDriveツーリングをベースに路面追従性やキャンバー強度、ダンパーのレスポンスを向上させる目的で、ボールジョイント箇所を4カ所増やして14カ所としたことがトピック。合わせて、専用のサスペンションやスタビライザー、Mストラットブレイス、コントロールアーム、エンジンマウント、トラクションコントロールなどを組み込んで、サーキットにおけるドライビングダイナミクスを最大限に引き上げる。また、制動機構にはハイグロスレッド塗装のキャリパーを配したMカーボンセラミックブレーキを装備した。