フォーマルセダンのホンダ・アコードにハンズオフ機能を新搭載した新グレードを設定

ホンダが11代目アコードの新グレード「e:HEV Honda SENSING 360+」をリリース。全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360+」を国内向けのモデルとして初搭載。ホンダの量販モデルとして初採用となるハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能のほか、レコメンド型車線変更支援機能、カーブ路外逸脱早期警報、降車時車両接近警報、ドライバー異常時対応システムなどを追加設定

 ホンダは2025年5月30日、新世代サルーンのアコードに新グレードの「e:HEV Honda SENSING 360+(イーエイチイーブイ ホンダ センシング サンロクマルプラス)」をラインアップして発売した。車両価格は599万9400円に設定する。

▲ホンダ・アコードe:HEV Honda SENSING 360+ 価格:599万9400円 全長4975×全幅1860×全高1450mm ホイールベース2830mm 車重1580kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費23.8km/リットル

▲ホンダ・アコードe:HEV Honda SENSING 360+ 価格:599万9400円 全長4975×全幅1860×全高1450mm ホイールベース2830mm 車重1580kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費23.8km/リットル

 新設定のe:HEV Honda SENSING 360+は、全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360+」を国内向けのモデルとして初搭載したことがトピック。既存のアコードe:HEVに標準装備する「Honda SENSING 360」に、ホンダの量販モデルとして初採用となるハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能のほか、レコメンド型車線変更支援機能、カーブ路外逸脱早期警報、降車時車両接近警報、ドライバー異常時対応システムを追加して、走行安全性能にいっそうの磨きをかけている。

▲新採用のHonda SENSING 360+のシステム構成。ドライバーモニタリングカメラ、高精度地図、マルチGNSSアンテナなどを採用することでドライバーの状態確認や車両の制御機能が向上し、ドライバーの運転負荷を軽減。予防安全機能も拡大する

▲新採用のHonda SENSING 360+のシステム構成。ドライバーモニタリングカメラ、高精度地図、マルチGNSSアンテナなどを採用することでドライバーの状態確認や車両の制御機能が向上し、ドライバーの運転負荷を軽減。予防安全機能も拡大する

▲近赤外線ライトを内蔵したドライバーモニタリングカメラを新搭載。ステアリングへのハンズオン/オフを検知するハンズオンセンサーとともに、ドライバーの顔の向きや目の開閉状況、動作の有無などの状態を検知し、システムからの操作要求に対応できる状態かどうかを見守りながらシステムを作動させる

▲近赤外線ライトを内蔵したドライバーモニタリングカメラを新搭載。ステアリングへのハンズオン/オフを検知するハンズオンセンサーとともに、ドライバーの顔の向きや目の開閉状況、動作の有無などの状態を検知し、システムからの操作要求に対応できる状態かどうかを見守りながらシステムを作動させる

▲Honda SENSING 360+の制御イメージ。外界認識の認知→予測・判断→運転支援の操作という順序でシステムが作動

▲Honda SENSING 360+の制御イメージ。外界認識の認知→予測・判断→運転支援の操作という順序でシステムが作動

 各機能を紹介していこう。まずハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能は、高速道路や自動車専用道路において渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)が作動して走行しているときに、システムがアクセル、ブレーキ、ステアリングを操作し、ドライバーがハンドルから手を離しても、車速や車線内の走行を維持できるよう支援し、ドライバーの運転負荷を軽減。高精度地図、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)を活用し、自車の位置を特定するとともに道路情報を取得して、一定の条件下において、ステアリングから手を離した状態(ハンズオフ)での運転を支援する。先行車がいない場合、ハンズオフでも設定した車速を保ちながら車線の中央を維持するように走行し、先行車がいる場合には、適切な車間距離を保って追従する仕組みだ。

▲ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能は高速道路および自動車専用道路において渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)が作動しているときに、システムが自車の位置を特定するとともに道路情報を取得し、一定の条件下においてステアリングから手を離した状態での運転(ハンズオフ)を支援する

▲ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能は高速道路および自動車専用道路において渋滞追従機能付アダプティブクルーズコントロール(ACC)、車線維持支援システム(LKAS)が作動しているときに、システムが自車の位置を特定するとともに道路情報を取得し、一定の条件下においてステアリングから手を離した状態での運転(ハンズオフ)を支援する

 次にレコメンド型車線変更支援機能は、ハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能を作動した状態で高速道路や自動車専用道路を走行中に、自車より車速の遅い先行車を検知し、システムが周囲の状況を踏まえて追い越し可能と判断した場合、ドライバーに通知したうえでドライバーが手元のスイッチで追い越しを承認すると、ウインカー操作や加減速、ステアリング操作を行い、追い越しや車線復帰を支援。また、ナビで設定した目的地へ向かうための分岐や出口付近での車線変更、走行車線減少時の車線変更もシステムが支援する。

▲レコメンド型車線変更支援機能は高速道路および自動車専用道路においてハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能が作動しているときにシステムが周辺状況を検知して車線変更可能と判断した場合、ドライバーに車線変更を提案。ドライバーが提案を承認した場合、ウインカー操作や加減速、車線変更のステアリング操作を支援し、追い越しや車線復帰を支援する

▲レコメンド型車線変更支援機能は高速道路および自動車専用道路においてハンズオフ機能付高度車線内運転支援機能が作動しているときにシステムが周辺状況を検知して車線変更可能と判断した場合、ドライバーに車線変更を提案。ドライバーが提案を承認した場合、ウインカー操作や加減速、車線変更のステアリング操作を支援し、追い越しや車線復帰を支援する

 3つめのカーブ路外逸脱早期警報は、高速道路や自動車専用道路でカーブを走行する際、即座に減速しないと事故のリスクがあると判断した場合に、カーブ路外逸脱事故の発生を抑制するため、警告や減速支援を実施。高い速度でカーブに進入する際、メーターに「前方カーブ注意」の喚起を表示することで、早期にドライバーに認知を促す。さらに、カーブに近づいて減速が求められるタイミングになると、警告音とヘッドアップディスプレーでの点滅表示により、ドライバーに減速を促す警告を行い、ドライバーがそのままの速度でカーブに近づき、即座に減速が求められる場合は、警告の通知に加え、強めの緩減速ブレーキにより、ドライバーへ減速操作を促す。

▲カーブ路外逸脱早期警報は高速道路や自動車専用道路を走行中、高車速でカーブに進入するおそれがある際、道路状況と自車の走行速度に基づいて警報音を鳴らすとともに、二段階で減速を行うことで、カーブ路外逸脱の抑制を支援する

▲カーブ路外逸脱早期警報は高速道路や自動車専用道路を走行中、高車速でカーブに進入するおそれがある際、道路状況と自車の走行速度に基づいて警報音を鳴らすとともに、二段階で減速を行うことで、カーブ路外逸脱の抑制を支援する

 4つめの降車時車両接近警報は、駐停車中に後側方に接近する車両を検知すると、サイドミラー上のインジケーターを点灯させ、認知を支援。乗員が降車のために開けようとしたドアが、自車側方を通過する車両と衝突するおそれがあるときは、インジケーターを点滅させると同時に警報音で注意を喚起する。

▲降車時車両接近警報は駐停車中、自車側方を通過するクルマ、バイク、自転車等の車両を検知して乗員に警報で知らせる

▲降車時車両接近警報は駐停車中、自車側方を通過するクルマ、バイク、自転車等の車両を検知して乗員に警報で知らせる

 5つめのドライバー異常時対応システムは、システムの操作要求に対してドライバーからの反応がない場合、警告音を強め、ドライバーに操作要求に応じるよう促す機能。ドライバーが操作を行わなかった場合は、ドライバーや同乗者、他の道路ユーザーを車両衝突による危険から遠ざけるために、ハザードランプとホーンで周辺車両への注意喚起を行いながら同一車線で減速・停車を支援する。さらに、緊急サポートセンターへ接続し(別途契約が必要)、ドライバーや同乗者、他の道路ユーザーの安全を確保する機能も組み込んでいる。

▲ドライバー異常時対応システムは走行中にドライバーの体調急変などにより、運転を継続することができない場合、ハザードランプで周囲に警告しながら同一車線で減速・停車を支援。さらに、緊急サポートセンターへ接続し、ドライバーや同乗者、周囲の交通参加者の安全確保を支援する

▲ドライバー異常時対応システムは走行中にドライバーの体調急変などにより、運転を継続することができない場合、ハザードランプで周囲に警告しながら同一車線で減速・停車を支援。さらに、緊急サポートセンターへ接続し、ドライバーや同乗者、周囲の交通参加者の安全確保を支援する

 装備面でも既存モデルとの一部差異化を図る。エクステリアではブラックドアミラーやベルリナブラック+ダーク切削クリアの18インチアルミホイールを専用装備。ボディカラーでキャニオンリバーブルーメタリックおよびイグナイトレッドメタリックを選択した際は、シャークフィンアンテナもブラックカラーとなる。一方でインテリアについては、ルーフライニングやピラーもブラックで統一した専用のブラック内装や、ホワイトレザーを採用した専用のホワイト内装を新たに設定し、より上質で高級感のあるキャビン空間を創出している。

▲ブラックドアミラーを専用装備

▲ブラックドアミラーを専用装備

▲ボディカラーでキャニオンリバーブルーメタリックおよびイグナイトレッドメタリックを選択した際は、シャークフィンアンテナもブラックカラーとなる

▲ボディカラーでキャニオンリバーブルーメタリックおよびイグナイトレッドメタリックを選択した際は、シャークフィンアンテナもブラックカラーとなる

▲ベルリナブラック+ダーク切削クリアの専用18インチアルミホイールを装着

▲ベルリナブラック+ダーク切削クリアの専用18インチアルミホイールを装着

▲ボディカラーは写真上よりキャニオンリバーブルーメタリック、プラチナホワイトパール、イグナイトレッドメタリック、メテオロイドグレーメタリック、クリスタルブラックパールという計5色を設定

▲ボディカラーは写真上よりキャニオンリバーブルーメタリック、プラチナホワイトパール、イグナイトレッドメタリック、メテオロイドグレーメタリック、クリスタルブラックパールという計5色を設定

▲ルーフライニングやピラーもブラックで統一した専用のブラック内装を採用

▲ルーフライニングやピラーもブラックで統一した専用のブラック内装を採用

▲ホワイトレザーを配した専用のホワイト内装を新設定

▲ホワイトレザーを配した専用のホワイト内装を新設定

 パワートレインは既存モデルのe:HEVと共通で、2.0L直噴アトキンソンサイクルエンジンのLFD型1993cc直列4気筒DOHC16Vユニット(最高出力147ps/6100rpm、最大トルク18.6kg・m/4500rpm)と高出力のH6型モーター(最高出力135kW/5000~8000rpm、最大トルク335Nm/0~2000rpm)、リチウムイオンバッテリー、2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせたスポーツe:HEVを搭載している。

▲パワートレインには直噴アトキンソンサイクルエンジンのLFD型1993cc直列4気筒DOHC16Vユニット(147ps/18.6kg・m)と高出力のH6型モーター(135kW/335Nm)、リチウムイオンバッテリー、2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせたスポーツe:HEVを搭載

▲パワートレインには直噴アトキンソンサイクルエンジンのLFD型1993cc直列4気筒DOHC16Vユニット(147ps/18.6kg・m)と高出力のH6型モーター(135kW/335Nm)、リチウムイオンバッテリー、2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせたスポーツe:HEVを搭載

 

 

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