SUBARUクロストレックの日本仕様の価格が発表。グレードはツーリングとリミテッドを設定

SUBARUがXVの後継モデルとなる新型クロストレックの日本仕様を発表。グレードはツーリングとリミテッドの2タイプで構成し、いずれもFFとAWDの選択が可能。車両価格はツーリングが266万2000円~288万2000円、リミテッドが306万9000円~328万9000円に設定

 SUBARUは2022年12月1日、XVの後継を担う新型クロスオーバーSUV「クロストレック(CROSSTREK)」の日本仕様の概要および車両価格を発表した。

▲SUBARUクロストレック・リミテッド(AWD) 価格:CVT328万9000円 全長4480×全幅1800×全高1580mm ホイールベース2670mm 車重1610kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費15.8km/リットル

▲SUBARUクロストレック・リミテッド(AWD) 価格:CVT328万9000円 全長4480×全幅1800×全高1580mm ホイールベース2670mm 車重1610kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費15.8km/リットル

 

車種展開および車両価格は以下の通り。

ツーリング:FF266万2000円/AWD288万2000円

リミテッド:FF306万9000円/AWD328万9000円

なお、予約受注は11月11日から実施しており、月販目標は2600台に設定している。

▲SUBARUクロストレック・ツーリング(AWD) 価格:CVT288万2000円 全長4480×全幅1800×全高1580mm ホイールベース2670mm 車重1590kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費15.8km/リットル

▲SUBARUクロストレック・ツーリング(AWD) 価格:CVT288万2000円 全長4480×全幅1800×全高1580mm ホイールベース2670mm 車重1590kg 乗車定員5名 WLTCモード燃費15.8km/リットル

 

 SUBARUはこれまで、コンパクトクロスオーバーSUV車の車名を市場によって「XV」と「クロストレック」に分けて販売していたが、今回の第3世代となる新型からはワールドワイドで「クロストレック」を採用する。その背景には、新型で具現化した機能性や走行性能の高さに裏付けられたアクティブなイメージを従来型以上に大切にしたいという考えがあった。これを市場で訴えるために、「カジュアルなトレッキングシューズにように、街中からアウトドアまでシーンを選ばず、どんな場所にもマッチし、アクティビティのパートナーとして、クルマと過ごす時間を愉しんでもらいたい」という意図を込めた“CROSSOVER+TREKKING”の合成語である「CROSSTREK」に統一したのである。

▲キャビンを絞り込むことでフェンダーの張り出しを強調し、合わせてアグレッシブなデザインのバンパーおよびディフューザーを配して、安定感と力強さを増した後ろ姿に仕立てる

▲キャビンを絞り込むことでフェンダーの張り出しを強調し、合わせてアグレッシブなデザインのバンパーおよびディフューザーを配して、安定感と力強さを増した後ろ姿に仕立てる

 

 新型クロストレックは、「愉しさ=FUN」をキーワードに、ユーザーの毎日を“FUN”で笑顔あふれるものにすることを想像しながら開発が推し進められる。

 まずエクステリアは、クロスオーバーSUVとしての頼もしさを表現するとともに、引き締まった鋭いシェイプにより、ラフロードもダイナミックに走り抜ける身軽で躍動的なスタイリングを創出する。フロントマスクは厚みを感じさせる高いフード位置により、逞しさを演出。合わせて、シャープな造形のフロントグリルバーやLEDヘッドランプ(リミテッドはヘッドランプレベライザー〈オート〉+ステアリング連動ヘッドランプ+コーナリングランプ+アレイ式アダプティブドライビングビーム)を配して、軽快かつ精悍なイメージの顔つきを実現した。一方、サイドビューはクラッディングエリアを拡大して高い走破性を予感させるとともに、ダイナミックなラインや造形を盛り込んだパネル面により、頼もしさと躍動感を両立。また、凹み梨地のグリルと踏ん張り感のある台座を配したルーフレールは、ツーリングがブラック塗装、リミテッドがダークグレー塗装で仕立て、さらに足もとにはツーリングに新造形のダークメタリック塗装17インチアルミホイール+225/60R17オールシーズンタイヤを、リミテッドに新造形のダークメタリック塗装/切削光輝18インチアルミホイール+225/55R18オールシーンタイヤを組み込む。そしてリアセクションは、キャビンを絞り込むことでフェンダーの張り出しを強調し、合わせてアグレッシブなデザインのバンパーおよびディフューザーを配して、安定感と力強さを具現化。立体的な造形のCシェイプシグネチャーを組み込んだLEDリアコンビネーションランプや、エッジのきいたリアゲートガーニッシュのアレンジなども、後ろ姿の存在感アップにひと役かっている。

▲凹み梨地のフロントグリルと踏ん張り感のある台座を配したルーフレールは、ツーリングがブラック塗装、リミテッドがダークグレー塗装で仕立てる。写真はリミテッド

▲凹み梨地のフロントグリルと踏ん張り感のある台座を配したルーフレールは、ツーリングがブラック塗装、リミテッドがダークグレー塗装で仕立てる。写真はリミテッド

▲リミテッドはヘッドランプレベライザー〈オート〉+ステアリング連動ヘッドランプ+コーナリングランプ+アレイ式アダプティブドライビングビームを配したフルLEDヘッドランプを装備

▲リミテッドはヘッドランプレベライザー〈オート〉+ステアリング連動ヘッドランプ+コーナリングランプ+アレイ式アダプティブドライビングビームを配したフルLEDヘッドランプを装備

▲リミテッドは新造形のダークメタリック塗装/切削光輝18インチアルミホイールを装着

▲リミテッドは新造形のダークメタリック塗装/切削光輝18インチアルミホイールを装着

▲ツーリングは新造形のダークメタリック塗装17インチアルミホイールを配備

▲ツーリングは新造形のダークメタリック塗装17インチアルミホイールを配備

 

 空力特性にも重きを置き、エアダム形状のフロントや鮫肌パターンのエアアウトレットを配した前後フェンダーなどによって、走行安定性を向上。また、専用デザインのフロントアンダーカバーやマッドガードスリット、ルーフスポイラーなどを配備して、空気抵抗の低減を図った。

▲フロントフェンダーにエアアウトレットを配して整流効果を高める

▲フロントフェンダーにエアアウトレットを配して整流効果を高める

 

 ボディサイズは従来のXV比で5mm短いだけで、それ以外はほぼ同寸の全長4480×全幅1800×全高1580mm、ホイールベース2670mmに設定。最低地上高200mmと最小回転半径5.4mも共通だ。トレッドは前1560×後1570mmと、従来比で5mmずつ拡大している。一方、ボディカラーは新色のオフショアブルーメタリックとオアシスブルーを含む、全9色をラインアップした。

▲ボディカラーは新色のオフショアブルーメタリック(写真・上)とオアシスブルー(同・下)を含む全9色をラインアップ

▲ボディカラーは新色のオフショアブルーメタリック(写真・上)とオアシスブルー(同・下)を含む全9色をラインアップ

 

 内包するインテリアは、使い勝手と居心地のよさを徹底追求してデザインする。インストルメントパネルは、マルチマテリアルの多層構造とすることで、各素材の風合いを活かした、シンプルでありながら表情豊かなアピアランスを創出。また、センターコンソール上面の位置を高くして包まれ感と上質感を表現するとともに、操作性も向上させた。さらに、ドアトリムには人体工学に基づいて設計したインナープルハンドルを配して、自然な姿勢で開閉できるように設定する。一方、計器盤には多様な情報を見やすく表示する4.2インチマルチインフォメーションディスプレイ付ルミネセントメーターを配備。そして、インパネセンターにはレヴォーグやWRX S4などの他車種で採用している11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ(リミテッドに標準、ツーリングにオプション装備。ツーリングは7インチセンターインフォメーションディスプレイが標準)を採用し、大画面がもたらす使い勝手のよさや、先進的ですっきりとしたデザインはそのままに、スマートフォンとの連携機能を大幅に強化した。目的地設定の新しい方式として国内SUBARU初となる「what3words」の採用やコネクティッドサービスの拡充を果たし、利便性をいっそう向上させたことも訴求点である。

▲インストルメントパネルはマルチマテリアルの多層構造とすることで、各素材の風合いを活かした、シンプルでありながら表情豊かな造形を創出。リミテッドはアルミパッド付スポーツペダルやシルバー塗装インパネセンターリング加飾を標準装備

▲インストルメントパネルはマルチマテリアルの多層構造とすることで、各素材の風合いを活かした、シンプルでありながら表情豊かな造形を創出。リミテッドはアルミパッド付スポーツペダルやシルバー塗装インパネセンターリング加飾を標準装備

▲インパネセンターには11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ(リミテッドに標準、ツーリングにオプション)を配備

▲インパネセンターには11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ(リミテッドに標準、ツーリングにオプション)を配備

▲ツーリングは7インチセンターインフォメーションディスプレイを標準装備

▲ツーリングは7インチセンターインフォメーションディスプレイを標準装備

▲多様な情報を見やすく表示する4.2インチマルチインフォメーションディスプレイ付ルミネセントメーターを採用

▲多様な情報を見やすく表示する4.2インチマルチインフォメーションディスプレイ付ルミネセントメーターを採用

 

 キャビン空間自体は従来と同等のスペースを確保したうえで、大学医学部との共同研究による医学的知見を取り入れた仙骨を押さえて骨盤を支えるシート構造を新たに取り入れる。シートと車体の固定構造を従来型のブラケットを介した方法からシートレールを直接車体に固定する構造に変更し、取り付け部の剛性と振動収束性を高めたこともトピックだ。一方、シート表皮はツーリングにトリコット(シルバーステッチ)を、リミテッドにファブリック(シルバーステッチ)を採用。オプションとして、2グレードともにブラック/グレーの本革シート(シルバーステッチ)を用意した。

▲大学医学部との共同研究による医学的知見を取り入れた仙骨を押さえて骨盤を支えるフロントシート構造を新採用。写真はリミテッドのファブリック(シルバーステッチ)表皮

▲大学医学部との共同研究による医学的知見を取り入れた仙骨を押さえて骨盤を支えるフロントシート構造を新採用。写真はリミテッドのファブリック(シルバーステッチ)表皮

▲ロングドライブでもくつろげるゆったりとした後席スペースを確保

▲ロングドライブでもくつろげるゆったりとした後席スペースを確保

▲ツーリングはトリコット(シルバーステッチ)のシート表皮を張る

▲ツーリングはトリコット(シルバーステッチ)のシート表皮を張る

▲オプションとしてブラック/グレーの本革シート(シルバーステッチ)を用意

▲オプションとしてブラック/グレーの本革シート(シルバーステッチ)を用意

 

 荷室スペースについては、従来型と同等の大きな荷室開口部と必要十分な荷室容量を確保。6:4分割可倒式リアシートを活用して荷室を自在に拡張することで、大きな荷物や長尺物が積載できる。フロア下にはサブトランクも配備した。また、リアゲート下部のトリムやサイドシルプレートに、山をモチーフとしたテクスチャーを装備。優れたデザイン性だけでなく、滑り止めやキズの防止という実用性も兼ね備える。さらに、サイドシルプレートは形状を最適化し、ルーフに荷物を載せたり、屋根を拭き上げるために足をかけたりする際の安定性を向上させた。

▲荷室スペースは従来型同等の大きな荷室開口部と必要十分な荷室容量を確保

▲荷室スペースは従来型同等の大きな荷室開口部と必要十分な荷室容量を確保

▲リアゲート下部には山をモチーフとしたテクスチャーを配備

▲リアゲート下部には山をモチーフとしたテクスチャーを配備

▲ラゲッジフロア下にサブトランクを設定

▲ラゲッジフロア下にサブトランクを設定

 

 基本骨格に関しては、従来型の優れた操縦安定性および乗り心地を支えた「スバルグローバルプラットフォーム」をさらに進化させて採用。レヴォーグやWRX S4などの他車種で採用しているフルインナーフレーム構造の導入や、構造用接着剤の適用拡大、サスペンション取り付け部の剛性アップなど、最新の知見や技術をふんだんに盛り込む。また、ルーフパネルとブレースの間に振動の吸収性が高く、制振性に優れた高減衰マスチック(弾性接着剤)を採用し、ルーフの共振抑制および音の収束性を引き上げた。一方、懸架機構にはフロントクロスメンバーやリアサブフレームの剛性向上を図ったうえでショックアブソーバーおよびスプリングのセッティングを最適化した前マクファーソンストラット式/後ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用。さらに、操舵機構には応答遅れが少ないスポーティで上質なステアリングフィールを実現する2ピニオン電動パワーステアリングと操舵角に応じてステアリングのギア比が変化するVGR(Variable Gear Ratio)を、制動機構には優れた昇圧性能を持つ電動ブレーキブースターを組み込んだ。

▲基本骨格には従来型の優れた操縦安定性および乗り心地を支えた「スバルグローバルプラットフォーム」をさらに進化させて採用。ボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接するフルインナーフレーム構造を導入する

▲基本骨格には従来型の優れた操縦安定性および乗り心地を支えた「スバルグローバルプラットフォーム」をさらに進化させて採用。ボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接するフルインナーフレーム構造を導入する

▲操舵機構には応答遅れが少ないスポーティで上質なステアリングフィールを実現する2ピニオン電動パワーステアリングを装備

▲操舵機構には応答遅れが少ないスポーティで上質なステアリングフィールを実現する2ピニオン電動パワーステアリングを装備

 

 パワートレインについては、振動や騒音を低減する改良を施したFB20型1995cc水平対向4気筒DOHC16V直噴ガソリンエンジン(最高出力145ps/6000rpm、最大トルク19.2kg・m/4000rpm)+MA1型モーター(最高出力10kW、最大トルク65Nm)+リチウムイオン電池(容量4.8Ah)で構成する2.0L e-BOXERを搭載。エンジンマウントにはアルミハウジング液体封入式を採用する。また、トランスミッションにはチェーン音の改善やフリクションの低減を図った改良版の7速マニュアルモード付リニアトロニックをセット。さらに、シフトノブボタンのリンク構造をロッド引き上げ式からロッド押し下げ式に変更したうえで箱形構造を採用し、レバー剛性の向上を図って操作音を低減した新開発のシフトレバーを装備した。従来と同様、コーナリングの愉しさを高めるe-アクティブシフトコントロールも組み込んでいる。

▲パワートレインには振動や騒音を低減する改良を施したFB20型1995cc水平対向4気筒DOHC16V直噴ガソリンエンジン(145ps/19.2kg・m)+MA1型モーター(10kW/65Nm)+リチウムイオン電池(容量4.8Ah)で構成する2.0L e-BOXERを搭載

▲パワートレインには振動や騒音を低減する改良を施したFB20型1995cc水平対向4気筒DOHC16V直噴ガソリンエンジン(145ps/19.2kg・m)+MA1型モーター(10kW/65Nm)+リチウムイオン電池(容量4.8Ah)で構成する2.0L e-BOXERを搭載

▲トランスミッションには改良版のリニアトロニックを採用。レバー剛性の向上を図って操作音を低減した新開発のシフトレバーを装備

▲トランスミッションには改良版のリニアトロニックを採用。レバー剛性の向上を図って操作音を低減した新開発のシフトレバーを装備

 

 駆動機構に関しては、e-BOXERでは初となるFWDを設定したことがトピック。軽量かつ駆動ロスの少ないレイアウトによって、気持ちのいいハンドリングと優れたレスポンスを実現する。足回りや操舵機構なども、FWDに即して専用セッティングを施した。一方で従来から継承するAWDについては、制御システムに車体の横滑り角の値を用いてより自然な運転感覚に仕上げた改良版のシンメトリカルAWDを採用。路面状況に応じてモードを選択するだけで前進時・後退時ともに4輪の駆動力やブレーキなどを適切にコントロールし、悪路からのスムーズな脱出をサポートするX-MODE(SNOW&DIRT/DEEP SNOW&MUDの2モード、ヒルディセントコントロール付)も組み込んでいる

▲制御システムに車体の横滑り角の値を用いてより自然な運転感覚に仕上げた改良版のシンメトリカルAWDを採用

▲制御システムに車体の横滑り角の値を用いてより自然な運転感覚に仕上げた改良版のシンメトリカルAWDを採用

 

 先進安全運転支援システムの進化も注目ポイントだ。具体的には、4つのカメラ映像を合成して車両周囲360°を映し出す3Dビュー/トップビューや、大型センターインフォメーションディスプレイを使用して従来型のマルチファンクションディスプレイより大きく高精細な画面で表示するデジタルマルチビューモニター、画角を従来型の約2倍に拡大するとともに画像認識ソフトや制御ソフトを改良し、合わせてフロントガラス取り付け式に変更した新型ステレオカメラユニット、低速での走行時に新型ステレオカメラよりも広角で二輪車/歩行者を認識できる広角単眼カメラなどを新たに導入する。また、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」もさらに進化。従来の「つながる安全」機能に加えて、利便性や快適性を高める新サービスを展開して、コネクティッドサービスの領域拡大を図っている。

▲4つのカメラ映像を合成して車両周囲360°を映し出す3Dビュー/トップビューや、大型センターインフォメーションディスプレイを使用して従来型のマルチファンクションディスプレイより大きく高精細な画面で表示するデジタルマルチビューモニターを採用

▲4つのカメラ映像を合成して車両周囲360°を映し出す3Dビュー/トップビューや、大型センターインフォメーションディスプレイを使用して従来型のマルチファンクションディスプレイより大きく高精細な画面で表示するデジタルマルチビューモニターを採用

 

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