アウディが新しいプレステージ電動SUVの「Q8 e-tron」シリーズを発表

アウディの電動SUVおよびSUVクーペの「e-tron」シリーズがマイナーチェンジ。車名を「Q8 e-tron」と改称するとともに、パワートレインを改善して航続距離をアップ。高性能バーションは「SQ8 e-tron」にネーミングを変更

 独アウディは2022年11月9日(現地時間)、新しい電動SUVの「Q8 e-tron」と電動SUVクーペの「Q8スポーツバックe-tron」、さらにそれぞれの高性能バージョンとなる「SQ8 e-tron」と「SQ8 スポーツバックe-tron」を発表した。

▲アウディQ8 e-tron 従来のe-tronから車名を変更した電動SUV  2次元デザインのフォーリングスや新造形のフロントグリルおよびバンパーを採用

▲アウディQ8 e-tron 従来のe-tronから車名を変更した電動SUV  2次元デザインのフォーリングスや新造形のフロントグリルおよびバンパーを採用

▲ボディサイズは全長4915×1937×全高1633mm/ホイールベース2928mmに設定。空気抵抗係数(Cd値)は従来の0.28から0.27に向上

▲ボディサイズは全長4915×1937×全高1633mm/ホイールベース2928mmに設定。空気抵抗係数(Cd値)は従来の0.28から0.27に向上

 

 Q8 e-tronシリーズは、従来のe-tronおよびスポーツバックe-tronから車名を変更して電動SUVおよびSUVクーペのトップモデルであることを表す“Q8”のネーミングを加えたマイナーチェンジモデルで、同時にパワートレインの改良や内外装の仕様変更などを実施して、アウディのプレステージ電動SUVおよびSUVクーペとしての訴求力をいっそう高めたことが特徴である。合わせて、高性能バージョンは従来のe-tron Sおよびスポーツバックe-tron SからSQ8 e-tronおよびSQ8スポーツバックe-tronへとネーミングを刷新した。

▲アウディQ8 スポーツバックe-tron 従来のスポーツバックe-tronから車名を変更した電動SUVクーペ オプション設定のデジタルマトリクスLEDヘッドライトには3つの新機能(強化された交通情報システム、方向指示付きレーンライト、郊外用オリエンテーションライト)が加わる

▲アウディQ8 スポーツバックe-tron 従来のスポーツバックe-tronから車名を変更した電動SUVクーペ オプション設定のデジタルマトリクスLEDヘッドライトには3つの新機能(強化された交通情報システム、方向指示付きレーンライト、郊外用オリエンテーションライト)が加わる

▲ボディサイズは全長4915×1937×全高1619mm/ホイールベース2928mmに設定。空気抵抗係数(Cd値)は従来の0.26から0.24に向上する

▲ボディサイズは全長4915×1937×全高1619mm/ホイールベース2928mmに設定。空気抵抗係数(Cd値)は従来の0.26から0.24に向上する

 

 エクステリアについては、アウディの電気自動車を定義するデザイン言語をさらに推し進めた、新しいフロントおよびリアデザインを採用。具体的には、2次元デザインのアウディのフォーリングスや新アレンジのフロントグリルの装着、前後バンパーやライト類のデザイン刷新、Bピラーおよびフロントドアガラスフレーム後方へのAudi/Q8またはSQ8エンブレムの配備などを実施する。エアロダイナミクス性能の改善も図り、前後ホイールへのスポイラーの装着やフロントスポイラーの拡大、フロントグリルへの電動シャッターおよびセルフシーリングシステムの採用などを行って、空気抵抗係数(Cd値)はQ8 e-tronで従来の0.28から0.27に、Q8スポーツバックe-tronで従来の0.26から0.24に向上した。ボディサイズは全長4915mm、全幅1937mm、全高1633(Q8 e-tron)/1619(Q8スポーツバックe-tron)mmと、従来比で14mm長く、2mm幅広く、17mm高い設定で、2928mmのホイールベースは従来を踏襲した。

▲最新のMMIタッチレスポンスオペレーティングシステムおよび2つの高解像度大型ディスプレイ(上部は10.1インチ、下部は8.6インチ)を配したフルHDアウディバーチャルコックピットを採用

▲最新のMMIタッチレスポンスオペレーティングシステムおよび2つの高解像度大型ディスプレイ(上部は10.1インチ、下部は8.6インチ)を配したフルHDアウディバーチャルコックピットを採用

▲シートはパフォレーテッドレザーシートを標準で、様々なポジションに調整可能なコンツァーシートをオプションで採用する。写真はアウディQ8 e-tron

▲シートはパフォレーテッドレザーシートを標準で、様々なポジションに調整可能なコンツァーシートをオプションで採用する。写真はQ8 e-tronのエディションS line

 

 インテリアに関しては、最新のMMIタッチレスポンスオペレーティングシステムおよび2つの高解像度大型ディスプレイ(上部は10.1インチ、下部は8.6インチ)を配したフルHDアウディバーチャルコックピットや、室内の開放感を高めるガラスパノラマルーフなどを装備。装飾トリムには木目のあるアッシュ材やシカモアといったウッドパネルやアルミニウム材のほか、今回新たにライトブラウンのクルミ材や、リサイクルされたペットボトルを部分的に使用したテクニカル素材を設定する。また、断熱材と制振材、カーペットにはリサイクル素材を採用。シートはパフォレーテッドレザーシートを標準で、様々なポジションに調整可能なコンツァーシートをオプションで装備した。ラゲッジスペースはQ8 e-tronが569リットル、Q8スポーツバックe-tronが528リットルの容量を確保。フロントセクションには、いわゆる“フランク”と呼ぶ62リットルの追加ラゲッジスペースを設定している。

▲55 e-tronはバッテリー容量を従来より19kWh増の114kWhとし、ブーストモードではシステム最高出力300kW、システム最大トルク664Nmを発生。航続距離はWLTPモードでQ8 55 e-tronが最大582km、Q8スポーツバック55 e-tronが最大600kmを実現

▲55 e-tronはバッテリー容量を従来より19kWh増の114kWhとし、ブーストモードではシステム最高出力300kW、システム最大トルク664Nmを発生。航続距離はWLTPモードでQ8 55 e-tronが最大582km、Q8スポーツバック55 e-tronが最大600kmを実現

 

 パワートレインに関しては、従来と同様に50 e-tronと55 e-tronを設定する。50 e-tronはリチウムイオンバッテリーの容量を従来より24kWh増やして95kWhとし、前後2基のモーターはブーストモードでシステム最高出力250kW、システム最大トルク664Nmを発生。航続距離はWLTPモードでQ8 50 e-tronが最大491km、Q8スポーツバック50 e-tronが最大505kmを実現した。一方、55 e-tronはリチウムイオンバッテリーの容量を従来より19kWh増の114kWhとし、ブーストモードではシステム最高出力300kW、システム最大トルク664Nmを発揮。航続距離はWLTPモードでQ8 55 e-tronが最大582km、Q8スポーツバック55 e-tronが最大600kmを成し遂げた。充電については、AC充電ステーションまたはウォールボックスで充電する場合、最大11kWの出力に対応し、出力約22kWの充電に対応するオプションも提供。また、急速充電では50 e-tronが最大150kW、55 e-tronが最大170kWに対応する。55 e-tronでは10〜80%の充電を約31分でこなし、これにより最大420kmほど航続距離を伸ばすことが可能である。

▲高性能バージョンの電動SUVは従来のe-tron SからSQ8 e-tronへとネーミングを変更。Bピラーおよびフロントドアガラスフレーム後方にはAudi/SQ8エンブレムを装着

▲高性能バージョンの電動SUVは従来のe-tron SからSQ8 e-tronへとネーミングを変更。Bピラーおよびフロントドアガラスフレーム後方にはAudi/SQ8エンブレムを装着

 

 高性能バージョンのSQ8 e-tronとSQ8スポーツバックe-tronのパワートレインには、容量を従来より19kWh増やした114kWhのリチウムイオンバッテリーと、フロントに124kWを発生する1基のモーター、リアにそれぞれ98kWを発生する2基のモーターを配して、システム最高出力370kW、システム最大トルク973Nmを発揮。航続距離はWLTPモードでSQ8 e-tronが最大494km、SQ8スポーツバックe-tronが最大513kmを達成する。従来と同様、リアの左右のトルクを最適にコントロールしてコーナリング性能を向上させる電動トルクベクタリングも組み込んだ。

▲高性能バージョンの電動SUVクーペは従来のスポーツバックe-tron SからSQ8スポーツバック e-tronへと車名を刷新。リアの左右のトルクを最適にコントロールしてコーナリング性能を高める電動トルクベクタリングを装備

▲高性能バージョンの電動SUVクーペは従来のスポーツバックe-tron SからSQ8スポーツバック e-tronへと車名を刷新。リアの左右のトルクを最適にコントロールしてコーナリング性能を高める電動トルクベクタリングを装備

▲カーボンファイバー製のトリムを採用。リサイクルされたペットボトルを部分的に使用した持続可能なテクニカル素材も追加する

▲カーボンファイバー製のトリムを採用。リサイクルされたペットボトルを部分的に使用した持続可能なテクニカル素材も追加する

▲座面に菱形を配したSライン専用のスポーツレザーシートを配備。写真はSQ8スポーツバック e-tron

▲座面に菱形を配したSライン専用のスポーツレザーシートを配備。写真はSQ8スポーツバック e-tron

▲SQ8シリーズには容量を従来より19kWh増やした114kWhのリチウムイオンバッテリーと、フロントに124kWを発生する1基のモーター、リアにそれぞれ98kWを発生する2基のモーターを配して、システム最高出力370kW、システム最大トルク973Nmを発生。航続距離はWLTPモードでSQ8 e-tronが最大494km、SQ8スポーツバックe-tronが最大513kmを達成

▲SQ8シリーズには容量を従来より19kWh増やした114kWhのリチウムイオンバッテリーと、フロントに124kWを発生する1基のモーター、リアにそれぞれ98kWを発生する2基のモーターを配して、システム最高出力370kW、システム最大トルク973Nmを発生。航続距離はWLTPモードでSQ8 e-tronが最大494km、SQ8スポーツバックe-tronが最大513kmを達成

 

 なお、本国での受注は11月中旬より実施し、発売は2023年2月末より開始する予定である。

▲充電は全シリーズで普通充電と急速充電に対応。e-tronルートプランナーを活用すれば、目的地までのドライブの際に充電ポイントを考慮したルートを提案してドライバーをサポートする

▲充電は全シリーズで普通充電と急速充電に対応。e-tronルートプランナーを活用すれば、目的地までのドライブの際に充電ポイントを考慮したルートを提案してドライバーをサポートする

 

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