ロータスが新型電動SUV「エレトレ」の車種展開や車両価格を発表

ロータス初の電動SUVとなる新型エレトレはシングルモーターのエレトレとエレトレS、デュアルモーターのエレトレRという3モデルをラインアップ。車両価格は英国で8万9500ポンド~に設定

 英国ロータスカーズは2022年10月25日(現地時間)、ブランド初の電動SUVモデルとなる新型車の「エレトレ(Eletre)」の車種展開やスペック、車両価格などを発表した。

▲ロータス・エレトレ 車種展開はシングルモーターを搭載するベーシックモデルのエレトレ、同様のパワートレインを搭載したうえで装備を充実させた上級仕様のエレトレS、デュアルモーターを搭載する高性能バージョンのエレトレRという3モデルをラインアップ

▲ロータス・エレトレ 車種展開はシングルモーターを搭載するベーシックモデルのエレトレ、同様のパワートレインを搭載したうえで装備を充実させた上級仕様のエレトレS、デュアルモーターを搭載する高性能バージョンのエレトレRという3モデルをラインアップ

 

 エレトレはコードネーム「タイプ132」として開発してきたEセグメントの電動SUVで、本拠地の英国へセルで企画および開発を行い、スウェーデンやドイツなどのエンジニアリングチームとともにテストを実施。そして、中国・武漢の新工場において生産するという、グローバルな体制を構築してブランド初の電動SUVを生み出している。なお、ロータス車の伝統に則って“E”の頭文字で始まる「Eletre」の車名は東ヨーロッパ言語に由来し、英語では「Coming to Life」を意味。ロータスにとって初めてづくしの新型車であることから、“再生する”“活気づく”という旨趣のネーミングを冠した。

▲車両価格は本国イギリスでエレトレが8万9500ポンド(約1530万円)、エレトレSが10万4500ポンド(約1790万円)、エレトレRが12万ポンド(約2055万円)に設定

▲車両価格は本国イギリスでエレトレが8万9500ポンド(約1530万円)、エレトレSが10万4500ポンド(約1790万円)、エレトレRが12万ポンド(約2055万円)に設定

 

 車種展開は最高出力450kW/最大トルク710Nmを発生するシングルモーターに、総電力量112kWhのリチウムイオン電池を組み合わせて、一充電走行距離(WLTPモード)600km、最高速度258km/h、0→100km/h加速4.5秒を実現したベーシックモデルのエレトレ、同様のパワートレインを搭載したうえで装備を充実させた上級仕様のエレトレS、そして最高出力675kW/最大トルク985Nmを発生するデュアルモーターに、総電力量112kWhのリチウムイオン電池を組み合わせて、一充電走行距離(WLTPモード)490km、最高速度265km/h、0→100km/h加速2.95秒を実現した高性能バージョンのエレトレRという3グレードを設定する。充電に関しては、いずれも350kWの急速充電で10→80%までを20分でこなす。車両価格は本国イギリスでエレトレが8万9500ポンド(約1530万円)、エレトレSが10万4500ポンド(約1790万円)、エレトレRが12万ポンド(約2055万円)に設定した。

▲一充電走行距離はWLTPモードでエレトレとエレトレSが600km、エレトレRが490kmを実現

▲一充電走行距離はWLTPモードでエレトレとエレトレSが600km、エレトレRが490kmを実現

 

 デザインについては、英国ウォリックシャーに居を構え、昨年まではジーリー(吉利)デザインUKを名乗って本年1月に改組した、ロータステクノロジークリエイティブセンター(LTCC)が担当する。基本骨格には、アルミニウム材と高張力鋼板で構築したスケートボード構造のエレクトリックプレミアムアーキテクチャー(Electric Premium Architetcuture=EPA)プラットフォームを採用。ボディサイズは全長5103×全幅2135×全高1630(20インチホイール装着車)~1636mm(22および23インチホイール装着車)/ホイールベース3019mmに設定し、グランドクリアランスは187(20インチホイール装着車)~194mm(22および23インチホイール装着車)を確保した。また、装備面では標準モデルのエレトレでマトリックスLEDヘッドライトやアクティブフロントグリル、22インチ10スポーク鍛造アルミホイール(ノーコストで20インチアルミホイールも選択可)などを標準で採用。上級仕様のエレトレSでは、プライバシーガラスやアクティブリアスポイラーなどが加わる。そして高性能バージョンのエレトレRには、カーボンファイバーパックやグロスブラックアルミホイール+スポーツタイヤ、ロータスダイナミックハンドリングパック、ブラックバッジなどを組み込んだ。ボディカラーは当初のラインアップとしてナトロンレッド、ギャロウェイグリーン、ステラーブラック、カイムグレー、ブロッサムグレー、ソーラーイエローという6タイプを用意し、今後バリエーションを増やしていく予定である。

▲ボディサイズは全長5103×全幅2135×全高1630~1636mm/ホイールベース3019mmに設定。グランドクリアランスは187~194mmを確保

▲ボディサイズは全長5103×全幅2135×全高1630~1636mm/ホイールベース3019mmに設定。グランドクリアランスは187~194mmを確保

 

 インテリアについては、水平基調のインパネに高度な“デジタルコックピット”キャビン、100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルなどを採用したことがトピック。シートレイアウトは後席3名乗車の5名乗りを標準で、後席2名乗車の4名乗り「エグゼクティブシートパック」をオプションで用意する。装備面では、標準モデルのエレトレでスマートフォンのワイヤレス充電機構や電動調整が可能な12ウェイのフロントシート、4ゾーンのオートエアコン、5つのドライブモードなどを標準装備。エレトレSには設定可能なアンビエントライティングや照明付きサイドシル、ソフトドアクローズ、自動防眩サイドミラー、エアクオリティシステムなどが追加される。そしてエレトレRには、スポーツモーターサウンドやステンレス製スポーツペダル、専用シートなどを採用した。また、エレトレ・シリーズではドルビーとの新しいコラボレーションとなる、Dolby Atmos(ドルビーアトモス)とKEF(ケーイーエフ)オーディオを組み合わせた新サウンドシステムを採用。さらに、ECARXおよびHERE Technologiesとパートナーシップを結んで開発した、ドライバーと同乗者向けの新しいオペレーティングシステム「Lotus Hyper OS(ロータス ハイパー オーエス)」も導入している。

▲高度な“デジタルコックピット”キャビンを採用。内装材には100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルを多用する

▲高度な“デジタルコックピット”キャビンを採用。内装材には100%リサイクル素材およびリサイクル可能な新しい人工繊維のマテリアルを多用する

▲様々な情報を表示する15.1インチ フルHD OLEDセンタースクリーンを配備

▲様々な情報を表示する15.1インチ フルHD OLEDセンタースクリーンを配備

▲シフトの切り替えはスイッチ式。スマートフォンのワイヤレス充電機構を標準装備

▲シフトの切り替えはスイッチ式。スマートフォンのワイヤレス充電機構を標準装備

▲エレトレS以上のグレードにはアンビエントライティングを組み込む

▲エレトレS以上のグレードにはアンビエントライティングを組み込む

▲シートレイアウトは後席3名乗車の5名乗りを標準で、後席2名乗車の4名乗り「エグゼクティブシートパック」をオプションで用意。4名乗りの後席中央にはシート調整などの機能も組み込んだディスプレイを配備

▲シートレイアウトは後席3名乗車の5名乗りを標準で、後席2名乗車の4名乗り「エグゼクティブシートパック」をオプションで用意。4名乗りの後席中央にはシート調整などの機能も組み込んだディスプレイを配備

▲ラゲッジ容量は5名乗りで688リットル、4名乗りで611リットルを実現

▲ラゲッジ容量は5名乗りで688リットル、4名乗りで611リットルを実現

 

 なお、今回の発表では英国のほか、ドイツ、オランダ、ベルギー、フランス、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、スイスという欧州の主要8市場の価格も公表されたが、北米や中東、そしてアジア太平洋の市場における導入計画も進行中だという。

▲最高速度はエレトレとエレトレSが258km/h、エレトレRが265km/hと公表

▲最高速度はエレトレとエレトレSが258km/h、エレトレRが265km/hと公表

 

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