【最新モデル試乗】4WD新登場! マイナーチェンジでパワフルに進化した日産キックスはなかなか魅力的

日産キックスX FOURツートーンインテリアエディション 価格▷317万1300円 試乗記

日産キックスX・FOURツートーンインテリアエディション ツートーンインテリアは従来のオレンジタンに加えてベージュを新設定 メカニズムは駆動モーターを136ps/280Nmにパワーアップ 4WDも登場した

日産キックスX・FOURツートーンインテリアエディション ツートーンインテリアは従来のオレンジタンに加えてベージュを新設定 メカニズムは駆動モーターを136ps/280Nmにパワーアップ 4WDも登場した

改良版e-POWER搭載。アクティブ派に嬉しい4WD誕生

 キックスは、日産のタイ工場で生産される世界戦略車である。初のe-POWER専用車として 2年前に日本に導入された際に、車両全体のリファインが行われ、走りの印象は上々。e-POWERの完成度も高かった。  販売は堅調で推移。ただし、FFのみの駆動方式を残念に思うユーザーは多かった。今回のマイナーチェンジの主眼は、e-POWERの最新化と4WDの新設定である。

 パワートレーンはモーター出力を約5%、最大トルクを約7%向上した第2世代のe-POWERに進化。モータースペックを従来の129ps/260Nmから136ps/280Nmへと高めパワフルな走りを実現した。WLTCモード燃費は23.0km/リッター(FF)と、約6.4%向上している。

 外観に変更はない。だがインテリアはより魅力的に変身。センターコンソールとシフトレバーのデザインが一新され、ツートーンインテリアエディションには既存のオレンジタンに加えて
ベージュが追加された。ブラウン内装が特徴のスタイルエディションも新グレードとして登場している。  キックスは、トヨタ・ヤリスクロスを筆頭に、ホンダ・ヴェゼル、マツダCX-30など、強豪ひしめくコンパクトクラスのSUVである。マイナーチェンジでどう変化したのか、大いに気になる。今回は新設の4WDをドライブした。

キックス走り

新設定の4WDは後輪を68ps/100Nmのモーターで駆動 全長×全幅×全高4290×1760×1610mm

新設定の4WDは後輪を68ps/100Nmのモーターで駆動 全長×全幅×全高4290×1760×1610mm

e-POWERはエンジンで発電/モーターで走るシステム 最新型はパワフル&静粛に変身 WLTCモード燃費:19.2km/リッター(4WD)

e-POWERはエンジンで発電/モーターで走るシステム 最新型はパワフル&静粛に変身 WLTCモード燃費:19.2km/リッター(4WD)

LEDヘッドライトはシャープな造形 ハイビームアシスト機能を内蔵

LEDヘッドライトはシャープな造形 ハイビームアシスト機能を内蔵

足元は205/55R17タイヤ+アルミの組み合わせ 最低地上高は170mm

足元は205/55R17タイヤ+アルミの組み合わせ 最低地上高は170mm

より静かに、パワフルに変身。足回りも完成度アップ

 走りは、より力強くなめらかになっていた。その上質さは印象的なほど。低速走行時のエンジン始動頻度の低減を図った工夫が効いて、静粛性は一段と向上している。テストコースを走っただけでも、進化を実感した。  足回りも洗練度を増している。従来モデルもなかなかのレベルだったが、路面への感度が少々高いような一面があった。新型は確実にしなやかになっている。

 ハンドリングもいい。新設定の4WDはリアに68ps/100Nmのモーターを搭載。同じコースを従来型の2WDで走ったときよりも、コーナーでの舵角は少なかった。それだけ後輪を上手く使えているからだ。また、モーターを駆使した姿勢制御も効いて、よりフラットな乗り味を実現している。

 e-POWER+4WDのバランスはノートFOUR以上。ノートはリアに重いモーターを積んだ関係でイナーシャが大きいように感じたが、キックスはその印象が薄い。パッケージングの違いと、ノートで得た知見を生かした足回りのチューニングがプラスに作用しているようだ。
 キックスは、取り回し性に優れたサイズと、広々とした室内空間が大きなアドバンテージ。e-POWERが進化し、4WDが追加された最新モデルは、走りの面でも一段と魅力を増している。

インパネは機能的でシンプルな造形 視界はワイド ナビはディーラーop 最新型は2台前のクルマの動きを検知するインテリジェントFCW新採用 安全機能充実

インパネは機能的でシンプルな造形 視界はワイド ナビはディーラーop 最新型は2台前のクルマの動きを検知するインテリジェントFCW新採用 安全機能充実

前席

シートは上質な合成レザー張り ブラウン内装で装備充実のスタイルエディションも新登場 室内空間は後席を含め余裕たっぷり

シートは上質な合成レザー張り ブラウン内装で装備充実のスタイルエディションも新登場 室内空間は後席を含め余裕たっぷり

メーターはアナログ速度計と7インチ液晶ディスプレイの組み合わせ 多彩な表示モードを設定

メーターはアナログ速度計と7インチ液晶ディスプレイの組み合わせ 多彩な表示モードを設定

走行セレクター形状を含めコンソール周囲をリファイン 操作性と質感が高まった

走行セレクター形状を含めコンソール周囲をリファイン 操作性と質感が高まった

アラウンドビューモニターはインテリジェントルームミラーとセットop(6万9300円)

アラウンドビューモニターはインテリジェントルームミラーとセットop(6万9300円)

荷室容量はクラストップ級 後席は6対4分割 たたむと段差ができる リアゲートは手動開閉式

荷室容量はクラストップ級 後席は6対4分割 たたむと段差ができる リアゲートは手動開閉式

日産キックス主要諸元と主要装備

真横

グレード=X FOURツートーンインテリアエディション
価格=317万1300円
全長×全幅×全高=4290×1760×1610mm
ホイールベース=2620mm
トレッド=フロント:1520×リア:1535mm
最低地上高=170mm
車重=1480kg
エンジン=1198cc直3DOHC12V(レギュラー仕様)
最高出力=60kW(82ps)/6000rpm
最大トルク=103(Nm10.5kgm)/4800rpm
モーター=交流同期電動機
モーター最高出力=フロント:100kW(136ps)/3410〜9697rpm/リア:50kW(68ps)/4775〜10259rpm
モーター最大トルク=フロント:280Nm(28.6kgm)/0〜3410rpm/リア:100Nm(10.2kgm)/0〜4775rpm
WLTCモード燃費=19.2km/リッター(燃料タンク容量35リッター)
(市街地/郊外/高速道路:18.7/20.7/18.5km/リッター)
サスペンション=フロント:ストラット/リア:トーションビーム
ブレーキ=フロント:ベンチレーテッドディスク/リア:ディスク
タイヤ&ホイール=205/55R17+アルミ
駆動方式=4WD
乗車定員=5名
最小回転半径=5.1m

主な燃費改善対策:ハイブリッド/アイドリングストップ/可変バルブタイミング/ミラーサイクル/電動パワーステアリング
主要装備:プロパイロット/インテリジェントエマージェンシーブレーキ/インテリジェント車線逸脱防止支援システム/車線逸脱警報/ふらつき警報/踏み間違い衝突防止アシスト/前後ソナー/SOSコール/ヒルスタートアシスト/IRカット&スーパーUVカット断熱グリーンガラス/プライバシーガラス(リア3面)/LEDヘッド&フォグランプ/ハイビームアシスト/インテリジェントオートライト/サイドターンライト内蔵ドアミラー/本革巻きステアリング/7インチドライブアシストディスプレイ/電制シフト/プッシュパワースターター/e-POWERモードスイッチ/EVモード/インテリジェントキー/ピアノブラック調フィニッシャー/オートAC/合成皮革シート/6対4分割リアシート/トノボード/イモビライザー/シルバールーフレール
装着メーカーop:インテリジェントアラウンドビューモニター+インテリジェントルームミラー6万9300円
ボディカラー:ダークブルー/ブリリアントホワイトパール2トーン(op5万5000円)
※価格はすべて消費税込み

エンブレム

 

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