【気になるクルマ_2025】モータースポーツ由来のT-Hybridで進化した「ポルシェ911カレラGTS」を筆頭に「テスラ・モデルY」「メルセデスAMG E53ハイブリッド」をズバリ評価

911 01ポルシェ911カレラGTS/モータースポーツ由来のT-Hybrid搭載。「最新は最善」体現車

PORSCHE 911カレラGTS_2024年5月28日発表/価格▶2379万〜2747万円

岡本幸一郎(モータージャーナリスト) 木更津のPECを全開で走らせる機会があって、その高い実力を体感してきました。ハイブリッドになると聞いたときには実はちょっとガッカリしたけれど、ぜんぜんそんなことはありませんでした。T-ハイブリッドはパフォーマンスと効率の両面に大きく貢献しています。構造面でも斬新な手法を採用し、重量増が小さく抑えている点も画期的です。

リア

西川昇吾(モータージャーナリスト) T-ハイブリッドの300Nmのモータートルクは、ストロングHVといっても過言ではないですが、そのトルクは燃費でなく速さのために使いモーター走行は未設定。試乗するとモーターの存在が感じられず、低回転からトルクフルなエンジンで走っているような自然な加速フィーリング。ドライバビリティも抜群です。現代版ツインチャージャーと表現したいですね。

室内

山本善隆(カー・アンド・ドライバー統括編集長) 新時代への突入を示したT-ハイブリッド搭載の気になる効果は、実にポルシェ911らしさを際立てるものでした。常に最新のテクノロジーが搭載され、最高のドライブ体験を提供してくれるという「約束」は不変。電動化の多様性の中で、現時点で最良のハイブリッド・スポーツといっても過言ではないでしょう。高価ながらもぜひ手に入れたい一台です。

システム

テスラ

テスラ・モデルY/街でよく見かけるポピュラーBEV。最新型はクール&フレンドリー

TESLA モデルY_2025年1月10日発表/価格▶558万7000〜647万6000円

岡本 モデルライフの途中でこんなに大きく変更するとは驚きました。実にスタイリッシュで、従来型が一気に古く見えるようになりました。走りも大幅に刷新されています。より力強くて乗り心地がよくなり、静かになりました。超シンプルなインテリアデザインは、何回乗ってもインパクトがあります。

西川 最新型になってもテスラらしさは健在。テックな雰囲気でわが道を行くぞ!といった具合です。物理ボタンはほとんどないし各種操作系は強弱のグラデーションがなくスイッチ的な印象。航続距離と車格を考えれば価格は戦略的だし、先進性がドライバーの疲労を少なくしてくれる部分もあります。気になるなら一度試乗する価値がある1台です。

テスラ02

E53-01

メルセデスAMG・E53ハイブリッド4MATIC+/理性と野性を備えたPHEVパワーエリート、速い!

Mercedes-AMG E53ハイブリッド4MATIC+_2024年12月2日発表/価格▶1618万〜1648万円

西川 AMG設立当初、そのモデルには「ハンマー」というニックネームがありました。E53ハイブリッドが生み出すシームレスながら後方にのけぞるような加速は、まさに新時代のハンマーといった体験を与えてくれます。それでいてメルセデスらしく静かでコンフォート性能が高い走行もしてくれる。新技術で伝統的な乗り味を一段と進化させたモデルです。

横田宏近(カー・アンド・ドライバー編集委員) 古くからメルセデスを知るファンにとって、Eクラスは別格。オーナードライバーの到達点であり、メルセデスの先進性を味わうのに最適なモデルというイメージを持っています。それだけにAMGのE53には期待していました。完成度は想像以上。速さも環境性能もスポーツサルーンの理想形です。飛ばさなくても充実感が得られる「本物の味わい」に惹かれました。

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