【最新スーパースポーツ情報】プロダクト マーケティング マネージャーに聞いた「フェラーリ849テスタロッサ」の真実

849テスタロッサのジャパンプレミアは、本国発表から約2週間後の9月24日。フェラーリが日本市場を重視している姿勢がうかがえる。発表会ではマルコ・スペッソット氏(写真左)がプレゼンした

849テスタロッサのジャパンプレミアは、本国発表から約2週間後の9月24日。フェラーリが日本市場を重視している姿勢がうかがえる。発表会ではマルコ・スペッソット氏(写真左)がプレゼンした

レーシーにして華麗なる「跳ね馬」に込めたこだわり

 ジャパンプレミアされたフェラーリ849テスタロッサ。その直後にフェラーリジャパン社長ドナート・ロマニエッロ氏立ち合いのもと、本社から来日したプロダクト マーケティング マネージャーのマルコ・スペッソット氏とメディアとのグループインタビューが行われた。

プロダクト マーケティングマネージャーのマルコ・スペッソット氏(左)とフェラーリジャパン社長のドナート・ロマニエッロ氏(右)と並ぶ九島辰也氏。九島氏とドナート社長は旧知の間柄

プロダクト マーケティングマネージャーのマルコ・スペッソット氏(左)とフェラーリジャパン社長のドナート・ロマニエッロ氏(右)と並ぶ九島辰也氏。九島氏とドナート社長は旧知の間柄

 そこで、冒頭に質問が飛んだのはフェラーリの電動化について。SF90ストラダーレ、そして今回の812テスタロッサとハイブリッドモデルが続いたわけだが、この流れはしばらく続くのかという問いである。

 これに関してスペッソット氏は、「フェラーリにとって電動化は非常に重要な技術です」と語った。「ハイブリッド技術でこれまでにないパフォーマンスを達成したと信じています」と。

テスタロッサ

 確かにV6+モーターとV8+モーターというパワーソースを彼らは現在ラインアップしている。また、近未来において、エンジンを持たないBEVが追加されることも示唆した。「今後少しずつ情報を提供できると思いますが、フェラーリらしいモデルになるのでご期待してください」と続けた。

「テスタロッサ」の車名についての質問にはこう答えた。「1980年代のロードカーを想起させるという意図もありますが、この名前の原点は1955年に開発された非常にハイパフォーマンスなレーシングエンジンに端を発します。その意味で重要なネーミングであり、今回の新型車にふさわしいと判断しました。つまり、アイコニックなデザインと、トップレンジのエンジンを意味しています」

エンジン

 ちなみに、インタビュー後半に出てきたネーミング方法についての質問には、「SF90ストラダーレはスクーデリアフェラーリの90周年を記念して、テスタロッサは2025年が最初のテスタロッサエンジンから70周年に当たるといったように、最高峰モデルとして過去を称えるような名前にしています」となるそうだ。

 ではそのアイコニックなデザインとは具体的にどういうものなのか。その返答には2つの要素があることを強調した。ひとつは未来的なデザインで、何年経っても古さを感じないもの。そしてもうひとつは過去のレーシングカーからインスピレーションを得たものだ。

「後者に関してはイコナ(Icona)シリーズがありましたね。モンツァSP1やSP2、デイトナSP3などを参考にしています。」と具体例を挙げた。

室内

 そんな中ディテールの話ではステアリング上のスタータースイッチに関して質問が飛んだ。新型はタッチパッドタイプではなく物理スイッチを採用している。

「物理スイッチはカスタマーからのリクエストがありました。そこでわれわれも検証したところ、操作性は物理スイッチのほうが優れると結論付けしました。視線を落とさずに素早く操作できるのです。F80からこちらを採用しています」
 これに関しては今年6月アマルフィのワールドプレミアでマラネッロに訪れた時、同じような回答をしていたのを思い出した。

 といった内容で進んだグループインタビュー。思いのほか多くの質問が飛び交ったのは言わずもがなだ。これにより849テスタロッサの全貌がじわじわと見えてきたような気がする。

タイヤ

エンブレム

 

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