新型軽乗用EVのホンダN-ONE e:がついに発売。航続距離は軽EVトップの295kmを実現

ホンダが電気自動車の新型軽乗用車「N-ONE e:」を発売。「e:Daily Partner」をグランドコンセプトに、愛着の湧くエクステリアデザインやゆとりのある室内空間、シングルペダルコントロールの快適な走行性能に、日常使いに安心感をもたらす航続距離295kmなど、ホンダの考えるEVの“生活ジャスト設計”を具現化。グレードはベーシック仕様のe:Gと充実装備のe:Lをラインアップ。車両価格は269万9400円~に設定

 ホンダは2025年9月12日、電気自動車の新型軽乗用車「N-ONE e:(エヌワン イー)」を発売した。

▲ホンダN-ONE e:L 価格:319万8800円 全長3395×全幅1475×全高1545mm ホイールベース2520mm 車重1030kg 乗車定員4名 一充電走行距離(WLTCモード)295km 交流電力量消費率(WLTCモード)105Wh/km 写真のボディカラーは新色のチアフルグリーン

▲ホンダN-ONE e:L 価格:319万8800円 全長3395×全幅1475×全高1545mm ホイールベース2520mm 車重1030kg 乗車定員4名 一充電走行距離(WLTCモード)295km 交流電力量消費率(WLTCモード)105Wh/km 写真のボディカラーは新色のチアフルグリーン

 車種展開および車両価格は以下の通り。

e:G:269万9400円

e:L:319万8800円

▲ホンダN-ONE e:G 価格:269万9400円 全長3395×全幅1475×全高1545mm ホイールベース2520mm 車重1030kg 乗車定員4名 一充電走行距離(WLTCモード)295km 交流電力量消費率(WLTCモード)105Wh/km 写真のボディカラーはプラチナホワイトパール

▲ホンダN-ONE e:G 価格:269万9400円 全長3395×全幅1475×全高1545mm ホイールベース2520mm 車重1030kg 乗車定員4名 一充電走行距離(WLTCモード)295km 交流電力量消費率(WLTCモード)105Wh/km 写真のボディカラーはプラチナホワイトパール

 昨年10月に発売した軽商用EVのN-VAN e:に続く、乗用ユースの軽EVとなるN-ONE e:は、「e:Daily Partner」をグランドコンセプトに、愛着の湧くエクステリアデザインやゆとりある室内空間、シングルペダルコントロールの快適な走行性能に、日常使いに安心感をもたらす航続距離295kmなど、ホンダの考えるEVの“生活ジャスト設計”を具現化したことが訴求点である。

▲N-ONEの特長である“室内の広さ”と“使い勝手の良さ”を踏襲したうえでEV化を実施。フロア下に搭載するバッテリーを薄型化することで、大人4名が快適に乗車できるキャビン空間を創出する

▲N-ONEの特長である“室内の広さ”と“使い勝手の良さ”を踏襲したうえでEV化を実施。フロア下に搭載するバッテリーを薄型化することで、大人4名が快適に乗車できるキャビン空間を創出する

 まずパッケージングの面では、N-ONEの特長である“室内の広さ”と“使い勝手の良さ”を踏襲したうえでEV化を実施。フロア下に搭載するバッテリーを薄型化することで、大人4名が快適に乗車できる空間を確保する。また、ダイブダウン機構によりリアシートを倒すことで、荷室から続くフラットな床面を実現するとともに、チップアップ機構によって座面をはね上げると背の高い荷物が積載可能になるなど、多彩なシートアレンジによってN-ONEと同等の利便性を実現した。さらに、より自然な運転姿勢が取れるレイアウトを実現するために、N-ONEに対し、乗車位置はそのままにステアリングを37mmドライバーに近づけることで、ステアリング操作とアクセル操作のさらなる安定感を追求。合わせてフロントフード形状を工夫することで、運転席からの視界を良くし、前の車との間隔がつかみやすく、街中での取り回しを容易とした。そして、バッテリー配置の制約から車高が高めに設計される傾向があるEVながら全高をN-ONEと同等に設定し、多くの立体駐車場への入庫を可能とし、かつ走行時の空気抵抗を低減している。既存のN-VAN e:と同様にフロントグリルに充電口を配置することで、充電しながらでもスムーズな乗り降りが可能なこともアピールポイントである。

▲フロントグリルに充電口を配置することで、充電しながらでもスムーズな乗り降りを可能とする

▲フロントグリルに充電口を配置することで、充電しながらでもスムーズな乗り降りを可能とする

 エクステリアについては、「まさにパートナーと呼びたくなる愛らしさ」を謳い、シンプルながら愛着のわくN-ONEのデザインをベースに、EVならではのクリーンさやナチュラルさを存分に加味する。具体的には、フロントフェンダーやリア周りのガラスを含めたテールゲート全体を強く張りのある曲面で構成し、上質な立体感とすっきりとした印象を両立。パワーユニットやエアコンなどに必要な風をきちんと取り込める形状のエアインテークも配備した。また、リアバンパーはフェンダーに沿って丸くしぼり、後方からもリアタイヤが見えるようにアレンジすることで、軽快で安定したスタンスを表現する。足もとにはe:Lが14インチアルミホイール(ピューターグレー/切削シルバー)+155/65R14 75Sタイヤを、e:Gが14インチスチールホイール&ハーフホイールキャップ(ピューターグレー) +155/65R14 75Sタイヤを組み込んだ。ボディカラーはN-ONE e:のグランドコンセプトを体現する新色のチアフルグリーンのほか、プラチナホワイトパール、ルナシルバーメタリック、フィヨルドミストパール、シーベッドブルーパールという計5色をラインアップしている。

▲シンプルながら愛着のわくN-ONEのデザインをベースに、EVならではのクリーンさやナチュラルさを存分に加味する

▲シンプルながら愛着のわくN-ONEのデザインをベースに、EVならではのクリーンさやナチュラルさを存分に加味する

▲リアバンパーはフェンダーに沿って丸くしぼり、後方からもリアタイヤが見えるようにアレンジすることで、軽快で安定したスタンスを表現

▲リアバンパーはフェンダーに沿って丸くしぼり、後方からもリアタイヤが見えるようにアレンジすることで、軽快で安定したスタンスを表現

▲デジタルなリングライトで先進感を醸し出すフルLEDヘッドライトを採用

▲デジタルなリングライトで先進感を醸し出すフルLEDヘッドライトを採用

▲ホワイトリングライトを配したフルLEDリアコンビネーションランプ(デイタイムランニングランプ付)を配備

▲ホワイトリングライトを配したフルLEDリアコンビネーションランプ(デイタイムランニングランプ付)を配備

▲e:Lは足もとに14インチアルミホイール(ピューターグレー/切削シルバー)+155/65R14 75Sタイヤを装着

▲e:Lは足もとに14インチアルミホイール(ピューターグレー/切削シルバー)+155/65R14 75Sタイヤを装着

▲e:Gは14インチスチールホイール&ハーフホイールキャップ(ピューターグレー) +155/65R14 75Sタイヤを組み込む

▲e:Gは14インチスチールホイール&ハーフホイールキャップ(ピューターグレー) +155/65R14 75Sタイヤを組み込む

▲ボディカラーは写真上より新色のチアフルグリーンのほか、プラチナホワイトパール、ルナシルバーメタリック、フィヨルドミストパール、シーベッドブルーパールという計5色を設定

▲ボディカラーは写真上より新色のチアフルグリーンのほか、プラチナホワイトパール、ルナシルバーメタリック、フィヨルドミストパール、シーベッドブルーパールという計5色を設定

 内包するインテリアは、「結局シンプルがいちばん使いやすい」のテーマを掲げ、視界に入るインストルメントパネル上部を薄く軽やかな造形とし、四隅や角を感じさせないようなデザインとすることで、室内の広がりを感じる空間を創出。また、インストルメントパネルやドアパネルの一部、ステアリングパッドに同系色の明るいカラーを用いることで、室内全体の一体感と水平基調の印象を高め、快適な運転環境を目指した。さらに、機能ごとの操作スイッチを使いやすくするためにインストルメントパネル中央に集中的に配置し、中段には運転席からも手が届きやすいワイドトレーを配備して、日常使いにおける利便性を向上させる。装備面では、上級仕様のe:Lに9インチ Honda CONNECTディスプレイ(ナビゲーション連動)や本革巻きステアリングホイール、LEDタイプのフロントマップランプ/リアルームランプ、オートリトラミラー付電動格納式リモコンカラードドアミラーなどを標準装備。e:GはBluetooth対応オーディオを標準装備としつつ、ディスプレイがないすっきりとした室内空間を演出し、8インチのディスプレイオーディオをディーラーオプションで設定した。

▲視界に入るインストルメントパネル上部を薄く軽やかな造形とし、四隅や角を感じさせないようなデザインとすることで、室内の広がりを感じる空間を創出

▲視界に入るインストルメントパネル上部を薄く軽やかな造形とし、四隅や角を感じさせないようなデザインとすることで、室内の広がりを感じる空間を創出

▲多様な情報を見やすく表示する7インチTFT液晶メーターを装備

▲多様な情報を見やすく表示する7インチTFT液晶メーターを装備

▲e:Lには9インチ Honda CONNECTディスプレイ(ナビゲーション連動)を配備

▲e:Lには9インチ Honda CONNECTディスプレイ(ナビゲーション連動)を配備

▲e:Lは本革巻きステアリングホイールを標準で採用

▲e:Lは本革巻きステアリングホイールを標準で採用

▲充電用USBジャック(Type-C〈3A〉)を装備

▲充電用USBジャック(Type-C〈3A〉)を装備

▲e:GはBluetooth対応オーディオを標準装備としつつ、ディスプレイがないすっきりとした室内空間に仕立てる

▲e:GはBluetooth対応オーディオを標準装備としつつ、ディスプレイがないすっきりとした室内空間に仕立てる

 シートに関しては、前席に乗員をしっかりと支える形状でヘッドレストと肩口を一体化させたファブリック表皮のコンビシートを、後席にリクライニングおよびスライディング機構を内蔵した5:5分割式シートを採用。後席の座面をはね上げれば、高さのある荷物も積載可能である。

▲前席に乗員をしっかりと支える形状でヘッドレストと肩口を一体化させたファブリック表皮のコンビシートを、後席にリクライニングおよびスライディング機構を内蔵した5:5分割式シートを採用

▲前席に乗員をしっかりと支える形状でヘッドレストと肩口を一体化させたファブリック表皮のコンビシートを、後席にリクライニングおよびスライディング機構を内蔵した5:5分割式シートを採用

▲後席の座面をはね上げれば、高さのある荷物も積載可能

▲後席の座面をはね上げれば、高さのある荷物も積載可能

▲ラゲッジ床下に収納スペースを配備

▲ラゲッジ床下に収納スペースを配備

 なお、ホンダは限りある資源を有効に活用するため、低エネルギーでの資源循環を可能にする「リソースサーキュレーション」に取り組んでおり、N-ONE e:においても枯渇性資源の使用を可能な限り抑え、再資源化することを目的にリソースサーキュレーションの取り組みを継続して、ホンダ車の廃棄バンパーを再利用した「バンパーリサイクル材」をフロントグリルに採用。また、インテリアではインストルメントパネル部に植物由来のバイオ樹脂DURABIOを水平アクセントとして使用し、さらにフロアカーペットやインシュレーターには使用済みペットボトルやホンダの従業員が使用した作業服を再資源化した素材を活用している。

▲ホンダ車の廃棄バンパーを再利用した「バンパーリサイクル材」をフロントグリルに採用

▲ホンダ車の廃棄バンパーを再利用した「バンパーリサイクル材」をフロントグリルに採用

▲インパネにバイオ樹脂DURABIOを使用する

▲インパネにバイオ樹脂DURABIOを使用する

 注目のパワートレインには、小型化と高駆動トルクを両立したMCF7型モーター(最高出力47kW/最大トルク162Nm)に、日常ユースで安心して乗れる大容量の薄型リチウムイオンバッテリー(総電力量29.6kWh)を組み合わせて搭載。バッテリーの温度管理も徹底し、低温時にはヒーターの熱で温め、高温時はラジエーターで冷却して、夏でも冬でも走行距離や充電時間を安定化させる。一充電航続距離はWLTCモードで軽EVトップの295kmを実現した。また、走行性能の面では「走り出しのスムーズな加速が日々のおでかけを身軽に」とアピールし、EVならではの静かでスムーズな加速に加え、扱いやすく小回りがきくハンドリング、床下に配置したバッテリーによる低重心設計が生み出す高い走行安定性、電動サーボブレーキによる自然で安心感のある減速特性などを具現化。さらに、市街地走行などのストップ&ゴーを繰り返す軽乗用車の特性を鑑み、アクセルペダルの操作だけで加減速がコントロールできるシングルペダルコントロールをホンダの軽乗用車で初めて採用している。

▲小型化と高駆動トルクを両立したMCF7型モーター(最高出力47kW/最大トルク162Nm)に、日常ユースで安心して乗れる大容量の薄型リチウムイオンバッテリー(総電力量29.6kWh)を搭載

▲小型化と高駆動トルクを両立したMCF7型モーター(最高出力47kW/最大トルク162Nm)に、日常ユースで安心して乗れる大容量の薄型リチウムイオンバッテリー(総電力量29.6kWh)を搭載

▲バッテリーの温度管理を徹底。低温時にはヒーターの熱で温め、高温時はラジエーターで冷却して、夏でも冬でも走行距離や充電時間を安定化させる

▲バッテリーの温度管理を徹底。低温時にはヒーターの熱で温め、高温時はラジエーターで冷却して、夏でも冬でも走行距離や充電時間を安定化させる

▲アクセルペダルの操作だけで加減速がコントロールできるシングルペダルコントロールをホンダの軽乗用車で初採用

▲アクセルペダルの操作だけで加減速がコントロールできるシングルペダルコントロールをホンダの軽乗用車で初採用

 充電については、AC普通充電とDC急速充電(e:Lに標準、e:Gにオプション)に対応。6kWの普通充電では約4.5時間で満充電となり、CHAdeMO 50kWの急速充電では約30分で80%までの充電を可能とする。また、AC外部給電器「Honda Power Supply Connector(パワーサプライコネクター)」を使用することで、最大1500Wまで出力を実現。夜間の安価な時間帯に充電した電気を日中にV2H機器を介して家庭で使用することができるV2H/高出力外部給電にも対応している。

▲AC普通充電とDC急速充電(e:Lに標準、e:Gにオプション)に対応。6kWの普通充電では約4.5時間で満充電となる

▲AC普通充電とDC急速充電(e:Lに標準、e:Gにオプション)に対応。6kWの普通充電では約4.5時間で満充電となる

▲AC外部給電器「Honda Power Supply Connector」を使用することで、最大1500Wまで出力が可能。V2H機器を介して家庭で使用することができるV2H/高出力外部給電にも対応する

▲AC外部給電器「Honda Power Supply Connector」を使用することで、最大1500Wまで出力が可能。V2H機器を介して家庭で使用することができるV2H/高出力外部給電にも対応する

 先進安全運転支援システムに関しては、広い水平画角のフロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを活用する「Honda SENSING」を全タイプに標準装備。ホンダの軽自動車として初めて「トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)」を搭載し、さらに衝突事故での二次被害軽減を支援する技術である「衝突後ブレーキシステム」をN-VAN e:に続いて採用した。ホンダの会員制サポートサービス「Honda Total Care(ホンダ トータル ケア)」のIDを取得することで、スマートフォンアプリから充電状況の確認や各種リモートでの操作が可能となるコネクテッド技術「Honda CONNECT」も設定している。

▲広い水平画角のフロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを活用する「Honda SENSING」を全タイプに標準装備

▲広い水平画角のフロントワイドビューカメラと前後8つのソナーセンサーを活用する「Honda SENSING」を全タイプに標準装備

▲ホンダの会員制サポートサービス「Honda Total Care」のIDを取得することで、スマートフォンアプリから充電状況の確認や各種リモートでの操作が可能となるコネクテッド技術「Honda CONNECT」を設定

▲ホンダの会員制サポートサービス「Honda Total Care」のIDを取得することで、スマートフォンアプリから充電状況の確認や各種リモートでの操作が可能となるコネクテッド技術「Honda CONNECT」を設定

 

 

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