19歳現役JDがインタープロトマシン同乗走行で失神寸前!?「方向感覚がなくなってしまって…」

2023年8月14日モータースポーツ加藤英昭 IPS、カー・アンド・ドライバー編集部

インタープロトシリーズマシン同乗走行の当選者に密着レポート

お父さんといっしょに55号車と記念撮影する増山春菜さん。

「モータースポーツが好きな父の影響で、小学校の頃から私もサーキットによく行っていました。今日はインタープロトシリーズのレーシングカーに同乗走行ができるということで、とても楽しみにして来ました」

こう語るのは増山春名さん。19歳の大学1年生で、現在、自動車運転免許を取得中ということもあって、クルマにはとても興味があるとのこと。

今回はカー・アンド・ドライバーonlineで先日募集した「インタープロトシリーズ同乗走行体験」に、根っからのレース好きな増山さん（パパ）先導で家族全員で申し込んだ結果、増山さんの娘・春名さんが見事に当選！当日、パパは付き添いとして一緒に晴天の富士スピードウェイにやってきた。

ホームストレートにかかるゴールブリッジには「Inter Proto Series 同乗走行体験」と掲示された。

お父さんが大好きなレーシングドライバー宮田莉朋選手の助手席に

「私の今の推しのレーシングドライバーはジュリアーノ・アレジ選手で、お父さんの推しはレーシングドライバーは宮田莉朋（みやたりとも）選手なので、お二人のどちらかのとなりに乗れれば嬉しいです」というが、こればっかりは抽選ということで、どうなるかは運次第。しかし、受付に行ってみると、「55号車ですね、宮田選手の助手席ですよ」と係員からの一言が。なんと見事に希望したドライバーに抽選で当たったのだ！今回の同乗走行権の獲得と言い、なんという強運の持ち主だろうか…。

同乗走行は各車4人が割り当てられ、当の春名さんの順番は3番目。緊張しているのか、落ち着かない様子で順番を待つ。乗り換えを行う場所は、富士スピードウェイのホームストレート上で、今回参加する12台のインタープロトマシンがグリッド上に整列する。「3番目の人、お願いします」と係員から声がかかり、まずはマシンの前で記念撮影。そしてインタープロトシリーズの55号車（人馬一体ドライビングアカデミー号）に乗り込む。

ドライバーは宮田莉朋選手。走行前は余裕の表情だが…。

インタープロトマシンは左ハンドルということで、右側の助手席に座り、宮田選手に「よろしくお願いします」と緊張混じりに声をかける。その後、係員によってシートベルトがしっかりと締められ、ドアが閉められた。グリーンシグナルが点灯して、マシンは一斉にスタート。轟音とともに全車1コーナーの先に消えていった。

同乗走行したマシンは「人馬一体ドライビングアカデミー号」

「富士山は見えませんでした…」そのワケは？

同乗走行は1周のみ。約2分後にメインストレート上に戻ってきた55号車。満面の笑みで下りてきた春名さんにさっそく第一声を聞いてみた。

「ヤバイ！めっちゃ面白かったです。宮田選手がコーナーをガンガンに攻めてくれて、スゴイ楽しかったです」

その後、コース上からすぐに出なければならなかったので、続きの話はピット裏で聞いた。

「まずはスタートしてからの加速Gがスゴくてビックリしました。1コーナーでは前を走っているクルマに急接近してぶつかっちゃうんじゃないかと思いましたが、宮田選手はなんともない感じで運転してましたね。その時の減速Gも強烈で、アタマがグイッと前に持って行かれました。その後の左コーナー（コカコーラコーナー）はそんなにスピード落とさずに曲がって行っちゃうし、その後に続く右コーナー（100R）はヨコGがスゴくて、身体と頭を支えるだけで精一杯でした。途中、富士山って見えるかな、と思って窓から外を見てみたのですが、たえずスゴイヨコG タテGが襲ってきくるので方向感覚がなくなってしまって、結局、富士山は見えませんでした（笑）。ジェットコースターと違って風があたらないので疾走感みたいなものはそれほど感じなかったんですが、宮田選手の運転がホントにうまくて、不安に感じることはなかったです。いやぁ、それにしても楽しかったです」