SUBARUはジャパンモビリティショー2025において走る愉しさを表現するPerformanceシーンを象徴した「Performance-E STIコンセプト」と「Performance-B STIコンセプト」、冒険へ踏み出す高揚感などを表現するAdventureシーンで際立つ「トレイルシーカー プロトタイプ」、「フォレスター ウィルダネス プロトタイプ」、「アウトバック ウィルダネス プロトタイプ」を公開。SUBARUブランドならではの新たな価値の盛り上がりを示す「1983 SUBARU GLファミリー ハックスター」も出展
SUBARUはジャパンモビリティショー2025において、2台のコンセプトモデルと「トレイルシーカー プロトタイプ(Trailseeker prototype)」の日本仕様を初公開した。

▲ショーの会場では大崎篤代表取締役社長が登壇。SUBARUブランドの特徴を「“人を中心としたモノづくり”の考えのもと“安心と愉しさ”を不変の提供価値とし、今後もSUBARUファンの“絆”とともに育んでいく」と公言。その証として、今回のブースはPerformanceシーンとAdventureシーンという2つのシーンで展開した
ショーの舞台には、大崎篤代表取締役社長が登壇。「SUBARUは100年前に飛行機研究所から始まり、人を中心とした設計と安全というものづくり思想を“幹”に、これまで技術や商品を磨き続けてきた。“ユーザーの人生に寄り添ってこられた”と自負している」と、ブランドの価値を解説。また、「ブランドのDNA、クルマ作りの姿勢、基盤技術、安心と楽しさという価値軸はこれからもブレることはない。大きな転換点を迎えている現在の自動車業界の不透明な市場環境においても、このSUBARUの強みを活かしていく」と表明する。そして、「ブランドは単なるネームバリューではなく、すべてのユーザーとの“絆”を意味する。つまり、SUBARUというブランドはファンとともに築かれたものだ。この姿勢は今後も変わらない」と、これからのSUBARUの指針を示した。




▲バッテリーEV(BEV)ベースのPerformance-E STI conceptは、見ているだけでワクワクするプロポーションと高い空力性能や実用性を融合させながら、ヘリテージも想起させるデザインで構成
今回のショーでは、走る愉しさを表現した“Performanceシーン”と、冒険へと踏み出すワクワク感を表現する“Adventureシーン”という2つのテーマでブースを展開する。
まずPerformanceシーンでは、2台のコンセプトモデル「Performance-E STI concept」と「Performance-B STI concept」がワールドプレミアを果たす。バッテリーEV(BEV)ベースのPerformance-E STI conceptは、見ているだけでワクワクするプロポーションと高い空力性能や実用性を融合させながら、ヘリテージも想起させるデザインとし、運転し易いレイアウトと居心地のよい開放的な室内空間を実現。また、様々な革新的な技術を採用することで、意のままに操れる、感動の運転体験を提案する。一方でPerformance-B STI conceptは、SUBARUがこれまで培ってきた水平対向ターボエンジンやシンメトリカルAWDの技術を柔軟にアレンジし、クルマを操る愉しさを提案する内燃機関モデル。デザインは動的性能の高さや力強さと、実用性を両立させた造形で仕立てている。




▲SUBARUがこれまで培ってきた水平対向ターボエンジンやシンメトリカルAWDの技術を柔軟にアレンジし、クルマを操る愉しさを提案する内燃機関モデルのPerformance-B STI conceptを披露
次にAdventureシーンでは、SUBARUのグローバルバッテリーEV(BEV)のラインアップ第2弾となる「トレイルシーカー プロトタイプ(Trailseeker prototype)」の日本仕様を初公開する。トレイルシーカーはBEVならではの緻密な制御による走行性能と、SUVとしての実用性を高次元で両立。日常でも非日常でも使いやすく、アクティブで新しいライフスタイルを後押しするモデルに仕上げている。日本での車種展開としては、最高出力167kWのフロントモーターにリチウムイオン電池を組み合わせたFWDの標準モデルと、前述のパワートレインに最高出力167kWのリアモーターを配備したAWDモデルの標準および上級モデルを用意。ボディサイズは全長4845×全幅1860×全高1675mm/ホイールベース2850mmに設定する。市販モデルの正式発表は2026年春ごろになる見込みだ。


Adventureシーンでは、北米市場のアウトドアニーズに応えるために誕生した、SUBARUのAdventureシーンを牽引するSUVブランド「ウィルダネス(WILDERNESS)」を日本において拡大展開することを表明したうえで、フォレスターとアウトバックのウィルダネスモデルのプロトタイプも披露する。フォレスターのウィルダネスは専用のフロント&リアバンパーや、拡大したホイールアーチクラッディング、専用LEDフォグランプなどを装備。フォレスターが持つ正統派SUVとしての価値に、タフでラギッドなデザインや、走破性や機能性の強化といった新たな価値を加えることで、個性を際立たせた。一方でアウトバックのウィルダネスは、「ユーザーの多様なライフスタイルに寄り添う、自然と共生する」というアウトバックのコンセプトを継承しながら、タフでラギッドなキャラクターに磨きをかけ、アウトドアシーンで頼れる走破性と機能性をさらに強化したモデルに仕立てている。

▲SUBARUのAdventureシーンを牽引するSUVブランド「WILDERNESS」を日本において拡大展開することを宣言。写真・上はフォレスター・ウィルダネスのプロトタイプ、同・下はアウトバック・ウィルダネスのプロトタイプ
SUBARUのブースではもう1台、来場者の熱い視線を集めたモデルがあった。米国のスバルオブアメリカ(Subaru of America,Inc.)のモータースポーツ部門が、1983年製SUBARU GL Wagon(レオーネ ツーリングワゴン)をベースに、最新のテクノロジーを組み合わせて製作した「1983 SUBARU GLファミリー ハックスター(Family Huckster)」だ。SUBARUのDNAを感じるルックスと圧倒的なパフォーマンスを両立するマシンとして蘇らせたモデルで、時代を越えて、最新のカルチャーと融合させることで生まれる、SUBARUブランドならではの新たな価値の盛り上がりを示している。