【クルマと過ごす素敵な休日/イベント紹介】名車が参集した「軽井沢モーターギャザリング2025」のゆったり時間

軽井沢モーターギャザリング2025は、軽井沢ショッピングプラザの芝生エリアに名車が参集。コンクルールデレガンスやオークションなど多彩に楽しめる大人のイベント

軽井沢モーターギャザリング2025は、軽井沢ショッピングプラザの芝生エリアに名車が参集。コンクルールデレガンスやオークションなど多彩に楽しめる大人のイベント

今年のコンクールデレガンスは「ドイツ車」がテーマ

 2025年9月初旬の週末、軽井沢モーターギャザリング2025が開催された。2023年から行われているイベントで、クラシックカーを中心にさまざまなジャンルのクルマが展示される。

 このイベントの特徴は芝生にクルマを並べること。まるでペブルビーチのゴルフ場を中心として行われるモントレーモーターウィークのようなイメージだ。また、軽井沢ショッピングプラザという場所もグッド。周りをブランドショップが囲むことでエレガントな雰囲気を漂わせる。それでいて、レストランはもちろんキッチンカーもある。気軽にホットドッグにかぶりつくのは悪くない。芝生に並ぶクラシックカーを眺めながらのホットドッグ、西海岸のカーショーのようだ。

ミニ

ジャガー

フェラーリ

 そんなイベントに愛車のアルファロメオスパイダー2000ヴェローチェで出向き、芝生の上に並べさせてもらった。一般展示カテゴリーで、趣味人が愛車を披露するエリアだ。青い空に緑の芝生、そしてそこに置かれたアルファレッドが妙に映える。隣の黄色いロータスとのコントラストもいい感じだ。

 一般展示もそうだし、ショップ展示エリアにもお馴染みの顔がある。ガレージ伊太利屋やビスポークストーキョー、ヴィンテージ湘南などだ。ビスポークストーキョーは今年ジャガーXKRを購入させていただいたショップ。なので、次回はジャガーを並べてみたい。英国のレーシンググリーンもまた芝生に映えそうだ。

シンガー911

ドイツ車

 この他に、インポーターも参加している。BMWやヒョンデ、ランドローバーといった面々だ。どこも最新のモデルを展示するので、クラシックカーとのバランスが面白い。とくにヒョンデは電気自動車であることを前面に押し出している。キャブ車と電動車が同じエリアに隣接するのはユニークだ。自動車の進化が垣間見られる。

 そういえば、そこにシンガーがいたことも忘れてはならない。あのポルシェ964をカーボンやアルミを用いてコンテンポラリーに仕上げたブランドだ。3億円とか5億円とかのプライスタグが付くモデルはそうやすやすと拝むことはできない。

 軽井沢モーターギャザリングのコンテンツには、大きなものが2つある。コンクールデレガンス(Concours of Elegance)とオークションだ。今年はそのコンクールの審査員を務めさせてもらった。

ドイツ車01

ドイツ車02

ドイツ車03

 ドイツ車をテーマにしたコンクールには興味深いモデルが揃った。メルセデス・ベンツとBMW、ポルシェなどのスペシャルなモデルだ。印象的だったのはE36型M3。個人的に初期型Mロードスターのダカールイエロー2に乗っていた経験があり、この辺は馴染みがある。当時『Car Ex』という自動車誌の副編集長をしていて、その時代の新型車をよく取材していた。ポルシェ928やR107型のメルセデスSLもそうだ。その中で大賞を獲ったのは1974年型BMW 3.0CSi。ノーマルのままキレイな状態がキープされていた。ピラーが細くてガラスエリアが広いたたずまいはじつにエレガントである。

3.0CS

アルピナ

 個人的に目についたのはアルピナB7ターボだった。なんといっても今年はアルピナが創業家の手から離れるオリジナル・アルピナとしての最後の年。学生時代からアルピナに憧れてきた身としては「何か賞を」と思い立ってしまった。ということで、他の審査員とも相談し、急遽特別賞を用意してもらうことにした。

 この背景には世界中のコンクールを見てきた経験が生きている。2014年に訪れたコンクールデレガンス・ヴィラ・デステがそうで、創業100年を迎えたマセラティのためにこの年だけのカテゴリーが設けられた。つまり、柔軟に対応するのがこういったカーショーの醍醐味。100年以上の歴史を持つ業界だけに、そんな心遣いが生まれるのである。

 イベントは定刻通り終了。初めての試みのオークションも盛り上がり、エントリーされたクルマはしっかり落札された。これもクルマ文化のひとつ。その意味で軽井沢モーターギャザリングはカーカルチャーを熟知した大人のイベントといえる。

VW

オークション

フォトギャラリー

SNSでフォローする