マツダのデザインコンセプト“魂動(KODO)- Soul of Motion”は2010年に発表。魂動(KODO)- Soul of Motionを初めて具体的に表現されたコンセプトカーがロサンゼルス・オートショーで発表された靭(SHINARI、シナリ)でした。靭(SHINARI、シナリ)は大きな反響を呼び、魂動(KODO)の出発点となりました。
魂動(KODO)は1車種に向けたデザインではなく、その後に発表されたコンセプトカーや量産車のアテンザ、CX-5など何車種にも反映されています。つまり、デザインコストが何車種にも配分されるため、デザイン全体のコストが削減され、他の部分にコストが掛けられる点が経営戦略上の重要なポイントです。
魂動(KODO)が大きな幹となって、エクステリアフォルムを決めながら細部は車種に合わせて最適解を求め、量産車にも適用できるよう工夫を施す点にコストをかけられるわけで、そのあたりが優れた考え方だといえるでしょう。
この考え方は欧州ブランドは古くから採用してきました。マツダも小さなシェアで戦うカーメーカーであり、一定のファンに支持されることを目指してメインのデザインコンセプトを統一化しているので、好みは分かれるかもしれませんが、その後も長らく多くの車種に採用されてきた実績を見ると、魂動(KODO)デザインの効果を物語っているといえそうです。
TOKYO, JAPAN - OCTOBER 25: Mazda Vision Coupe is displayed at the Mazda Motor Co booth during the Tokyo Motor Show at Tokyo Big Sight on October 25, 2017 in Tokyo, Japan. (Photo by Koki Nagahama/Getty Images for Mazda Motor Co)
TOKYO, JAPAN - OCTOBER 25: Mazda Kai Concept is displayed at the Mazda Motor Co booth during the Tokyo Motor Show at Tokyo Big Sight on October 25, 2017 in Tokyo, Japan. (Photo by Koki Nagahama/Getty Images for Mazda Motor Co)