7月、マツダの米国販売が前年同月比超えを達成。原動力となったモデルとは

米国の7月新車販売は、マツダとボルボが前年同月比超えを達成した。マツダは新型CX−30が3787台の販売を記録し、既存車種の落ち込みをカバー。全体では前年同月比3.4%アップを記録した。ボルボはXC40などが人気で、9697台を販売。これは前年同月比10.8%アップになる。

▲トヨタGRスープラ 今年1~7月の累計販売台数は2809台
▲トヨタGRスープラ 今年1~7月の累計販売台数は2809台

 米国の7月新車セールスは、マツダやボルボカーズが2カ月連続で前年実績をクリアした。また、レクサスは、マイナス幅を1桁台に抑えた。金利ゼロをはじめとする各社の低金利ローン導入が、新車需要の回復につながりつつある。

 日本メーカーは、トヨタ(『オートモーティブニュース』調べ)が16万9484台を販売した。前年同月比は19%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。ベストセラー乗用車のカムリは、同16%減の2万2792台と、5カ月連続のマイナス。カローラは同42.7%減の1万7564台と、8カ月連続で減少した。プリウスは、同33.4%減の4391台と5カ月連続のマイナス。SUVは、RAV4が3万6323台、同8.4%減と、5カ月連続の前年実績割れ。中型SUVのハイランダーは同18.8%減の1万8128台と、5カ月連続で減少した。中型ピックアップトラックのタコマは同14.7%減の1万7412台と、2カ月連続のマイナスとなった。ランドクルーザーは、同16.1%減の209台と、2カ月ぶりにダウンした。515台を販売したスープラは、同60.9%増を記録した。

▲レクサスUX  前年同月比22.7%アップの1722台を販売 2カ月連続で前年実績を超えた
▲レクサスUX 前年同月比22.7%アップの1722台を販売 2カ月連続で前年実績を超えた

 レクサス(『オートモーティブニュース』調べ)は2万3440台をセールス。前年同月比は6.3%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。乗用車系は、ESが同22%減の3868台、 RCが同22%減の341台、LCが同7.3%減の89台だった。SUV系は、RXが同4.8%減の8800台。一方、UXは同22.7%増の1722台と2カ月連続で増加した。GXは同3.5%増の2167台と、3カ月連続で前年実績をクリア。NXは4726台を売り上げ、同6.9%増と、3カ月連続で前年実績を上回った。LXは同4.8%減の317台と、2カ月ぶりにダウンした。

▲ホンダHR-V  8402台を販売して前年同月比6.7%増
▲ホンダHR-V 8402台を販売して前年同月比6.7%増

 ホンダは12万5420台を販売。前年同月比は11.2%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。アコードが1万7221台を販売。前年同月比は28.7%減と、11カ月連続で減少した。CR-Vは、3万473台をセールス。同9.5%減と、5カ月連続で減少した。シビックは、2万5188台を販売。同13.6%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。中型SUVのパイロットは、同1.4%増の1万2036台と、2カ月連続で増加。ミニバンのオデッセイは、同20%減の7286台と、8カ月連続のマイナス。新型SUVのパスポートは、同6.3%減の3291台と、2カ月連続の前年割れ。HR-V(日本名ヴェゼル)は、同6.7%増の8402台と5カ月ぶりのプラス。フィットは、同5.7%増の3571台と、5カ月ぶりに前年実績を上回った。ピックアップトラックのリッジラインは、同0.8%増の2771台と、5カ月ぶりのプラス。
 なお、日産、三菱、GM、フォード 、FCA・US、メルセデス・ベンツ、BMW、アウディは四半期ごとのデータ発表になる。

▲SUBARUフォレスター 3カ月連続で前年実績超えを達成
▲SUBARUフォレスター 3カ月連続で前年実績超えを達成

 SUBARU(スバル)は5万1458台を販売。前年同月比は19.7%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。主力のアウトバック(日本名レガシィ・アウトバック)は1万2158台、同34%減と5カ月連続で減少。SUVのクロストレック(日本名XV)は8913台、同27.4%減と5カ月連続で減少した。インプレッサは、同31.6%減の4259台と、8カ月連続でダウン。フォレスターは同4%増の1万5313台と、3カ月連続で増加した。

▲マツダCX-30  2019年11月に米国で販売スタート
▲マツダCX-30 2019年11月に米国で販売スタート

 マツダは2万4085台を販売。前年同月比は3.4%増と、2カ月連続で前年実績を上回った。最量販車はSUVのCX-5で1万1878台。前年同月比は11.3%減と、5カ月連続で前年実績を下回った。中型SUVのCX-9は2335台。同9.4%増と、3カ月連続で増加した。CX-3は、同37%減の959台と、6カ月連続でダウン。CX-30は、3787台を販売(発売が昨年11月の関係で、前年比はなし)。セダンのマツダ6が、同19.2%減の1199台と、6カ月連続で前年実績を下回った。マツダ3は同11.5%減の3231台。CX-30がマツダ全体の業績を押し上げていることがわかる。

▲ボルボXC40  米国販売におけるボルボのメインモデル
▲ボルボXC40 米国販売におけるボルボのメインモデル

 欧州勢は、ボルボカーズが7月としては、06年以降で過去最高の9697台を販売した。前年同月比は10.3%増と、2カ月連続で前年実績を上回った。販売の主力は、XC40、XC60、XC90のSUV3車種。これらのSUVの販売が、全体の81%を占めている。

 19年の米国新車セールスは、1710万8156台で、前年比は1.2%減だった。20年は、新型コロナウイルスの影響で、19年以上の落ち込みは避けられない見通し。そんな中、スバル・オブ・アメリカの営業担当、ジェフ・ウォルターズ上級副社長は、「8月にはディーラーへの配車が大幅に増える。需要に適切に対応できるようになるだろう」と語っている。

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