ホンダが新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works」を2026年4月に開始すると予告

ホンダが「愛車を長く大切に乗り続けたい」というユーザーの声に応えて、新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works」を2026年4月1日に開始すると発表。サービスは旧型スポーツタイプの車種を対象に販売終了となった部品を復刻供給する「Honda Heritage Parts」と、その部品を一部に活用した新たなレストアサービス「Honda Restoration Service」の2つで構成

 ホンダは2025年12月12日、新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works(ホンダ ヘリテージ ワークス)」を2026年4月1日より開始すると発表した。

▲ホンダが新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works」を2026年4月より開始すると発表。まずは初代NSXを対象にサービスをスタートする

▲ホンダが新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works」を2026年4月より開始すると発表。まずは初代NSXを対象にサービスをスタートする

 新サービスは旧型スポーツタイプの車種を対象に販売終了となった部品を復刻供給する「Honda Heritage Parts(ホンダ ヘリテージ パーツ)」と、その部品を一部に活用した新たなレストアサービス「Honda Restoration Service(ホンダ レストレーション サービス)」の2つで構成。いずれも初代NSXを対象にサービスを開始し、将来的には他の旧型スポーツタイプの車種にも対象を広げていく計画である。

▲新サービスは旧型スポーツタイプの車種を対象に販売終了となった部品を復刻供給する「Honda Heritage Parts」と、その部品を一部に活用した新たなレストアサービス「Honda Restoration Service」の2つで構成する

▲新サービスは旧型スポーツタイプの車種を対象に販売終了となった部品を復刻供給する「Honda Heritage Parts」と、その部品を一部に活用した新たなレストアサービス「Honda Restoration Service」の2つで構成する

 これまでホンダは、生産終了後の車両について一定期間、純正部品による補修部品の供給を続けてきた。しかし、年式の古い車両では、すべての部品を純正で供給することが難しくなってきている。ホンダはこのような生産供給ができなくなった部品に関して、様々な取引先の協力を得て、代替部品の生産検討などを進めてきた。また、部品の生産環境に関しては、リマニュファクチャリングや3Dプリントといった技術進化もあり、部品の継続供給に向けた新たな製造・調達手段の可能性の幅も広がっている。こうした取り組みや背景を踏まえ、ホンダは機能や性能において品質基準を満たした部品を「Honda Heritage Parts」として採用し、グローバルに供給することを決定した。

▲機能や性能において品質基準を満たした部品を「Honda Heritage Parts」として採用し、グローバルに供給することを決定

▲機能や性能において品質基準を満たした部品を「Honda Heritage Parts」として採用し、グローバルに供給することを決定

 パーツの復刻手法としては、純正復刻部品と純正互換部品の2種類に大別する。純正復刻部品は、当時と同様の材料および製法による再生産を実施。一方で純正復刻部品は、新たな材料および製法によって旧来の純正部品を再現して製作する。

▲パーツの復刻手法としては純正復刻部品と純正互換部品の2種類に大別

▲パーツの復刻手法としては純正復刻部品と純正互換部品の2種類に大別

 さらに、ホンダはこれらのHonda Heritage Partsを活用した新しいレストアサービス「Honda Restoration Service」を、同時期に日本でスタートすると予告。その第1弾として、ホンダの代表的なスポーツカーである初代NSX(NA1-100型)を対象とする。NSXでは「当時のホンダが創り上げたドライビングフィールを徹底的に追及する」をコンセプトに据えて、1993年から「NSXリフレッシュプラン」を提供してきたが、このプランは2025年8月末をもって受付を終了。今後は、より多くの顧客に対応できるよう、一部にHonda Heritage Partsを活用した新たなレストアサービスへと移行する。

▲Honda Heritage Partsを活用した新しいレストアサービス「Honda Restoration Service」を、日本でスタートすると予告。その第1弾として、ホンダの代表的なスポーツカーである初代NSX(NA1-100型)を対象とする

▲Honda Heritage Partsを活用した新しいレストアサービス「Honda Restoration Service」を、日本でスタートすると予告。その第1弾として、ホンダの代表的なスポーツカーである初代NSX(NA1-100型)を対象とする

 サービスメニューは、エンジンやサスペンション関連など、要望の多い運動性能に関わる項目をパッケージ化した「基本レストア」と、これに加えて外装と内装の施工、個体のコンディションに応じて、より細やかで総合的な作業を施す「トータルレストア」の2種類を設定する。具体的には、基本レストアで①車体からエンジンを降ろしての各部部品の交換、清掃、内部点検、②サスペンション関連部品の交換、③ドアなどの各開口部関連の経年劣化する部品の交換および調整を行い、トータルレストアでは前述の3項目に④外装レストア(ホワイトボディ状態に分解した上で全塗装)と⑤内装レストア(シート、インパネ、ドアライニング、操作系の表皮張替)が加わる。また、新サービスの提供に合わせて、初代NSX誕生の地であり、NSXリフレッシュプランを運営してきた栃木県高根沢の施工工場の名称を、リフレッシュセンターから「Hondaヘリテージワークス高根沢」に改称する。

▲サービスメニューはエンジンやサスペンション関連など要望の多い運動性能に関わる項目をパッケージ化した「基本レストア」と、これに加えて外装と内装の施工、個体のコンディションに応じてより細やかで総合的な作業を施す「トータルレストア」の2種類を設定

▲サービスメニューはエンジンやサスペンション関連など要望の多い運動性能に関わる項目をパッケージ化した「基本レストア」と、これに加えて外装と内装の施工、個体のコンディションに応じてより細やかで総合的な作業を施す「トータルレストア」の2種類を設定

▲ホワイトボディ状態に分解した上で全塗装する外装レストアではフォーミュラレッド/セブリングシルバー・メタリック/カイザーシルバー・メタリック/ベルリナブラック/インディイエロー・パール/ニュートロンホワイト・パールのエクステリアカラーに対応可能

▲ホワイトボディ状態に分解した上で全塗装する外装レストアではフォーミュラレッド/セブリングシルバー・メタリック/カイザーシルバー・メタリック/ベルリナブラック/インディイエロー・パール/ニュートロンホワイト・パールのエクステリアカラーに対応可能

▲シート、インパネ、ドアライニング、操作系の表皮張替を行う内装レストアではリアルブラックに対応可能

▲シート、インパネ、ドアライニング、操作系の表皮張替を行う内装レストアではリアルブラックに対応可能

 なお、Honda Restoration Serviceは2026年1月上旬より全国のHonda Carsを通じて申し込みを受け付け、4月より施工を開始する予定である。

▲Honda Restoration Serviceは2026年1月上旬より全国のHonda Carsを通じて申し込みを受け付け、4月より施工を開始する計画。現在プロトタイプを製作中で、2026年1月に公開予定

▲Honda Restoration Serviceは2026年1月上旬より全国のHonda Carsを通じて申し込みを受け付け、4月より施工を開始する計画。現在プロトタイプを製作中で、2026年1月に公開予定

 

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